こんにちは! 取締役副社長の志村です。
およそ6年前の Sekappy 設立より様々なプロジェクトに携わってきた、Sekappy を最も知る者の一人です。
このシリーズでは、Sekappy の社内文化や内部事情などを発信していきたいと思っています。
第3回の今回は、Sekappy の人事評価制度を紹介したいと思います。
Sekappy では、創業から4年半を迎えた2021年10月より、現在の人事評価制度を制定しました。
これは社員一人一人のスキルや成果を適切に評価するため、現場で働く社員たちの声を踏まえて作成されたものです。
現制度が制定される前も、四半期に一度上司面談と昇給査定を行っていましたが、多くの社員から下記のような問題点を指摘されていました。
①評価基準が不透明
当時も社員各自の自己評価と上司評価が記載された評価シートを作成し、そちらを元に評価査定を行っていました。しかし評価査定が役員のみで実施されていたことや、評価指標は示されているもののその水準と査定結果との相関を示すものがないことから、社員からすると自身がなぜその評価をされたのか必ずしも納得できる制度ではありませんでした。
②技術に特化したキャリアパスがない
当時の制度では、チームや部下のマネジメントで成果を出すことが昇格していくことの最低条件となっていました。「生涯現役で技術を極めたい」といった、いわゆるテックリードにあたるポジションがなく、求める声が多く上がっていました。
この課題に対して新制度制定のための特別プロジェクトを立ち上げ、下記2つのアプローチで改善に取り組むことにしました。
①相対評価と評価に連動した定期昇給制度
②役職グレードと給与テーブルの制定
このプロジェクトにより制定された現制度について、以前社員達から多く上がっていた不満は格段に減っており、まだまだ改善の余地はあるとは思いますが、人事評価制度としては一歩前に進めたと思っています。
それでは、Sekappy 現行の人事評価制度について詳しく説明していきます。
①相対評価と評価に連動した定期昇給制度
人事評価制度というと、絶対評価にすべきか相対評価にすべきかという議論があると思いますが、弊社では相対評価を採用しています。
S、A~Eの最終評価点の出現率と、それらを獲得した社員の昇給額を予め定義しています。
それによって、自分が社員全体の中でどの位置にいるといくら給料が上がるのかイメージしやすくするのが目的です。
会社としても事前に昇給予算が決まるので、予算ベースでの調整などを入れる必要がなく、事前の取り決めを間違いなく遂行できるという点でメリットがあります。
②役職グレードと給与テーブルの制定
エンジニアの役職グレードを8段階に定義し、それぞれに求められるスキルや役割を定義しました。
スキル、役割については「基本スキル」「技術スキル」「組織 / コミュニティへの貢献」「行動力 / 影響力」という4カテゴリに分類し、それぞれ細かな指標の元、各グレードに到達するための水準を定義しています。
例えば、2023年3月時点では「技術スキル」において下記の13項目のうち「2スキル以上業務遂行可能レベル以上であり、その内1つ以上の得意なスキルを持っている」と、グレード4相当の技術スキルである、といった定義がされています。
・要件定義
・システム設計
・インフラ構築(サーバ)
・インフラ構築(ネットワーク)
・WEBアプリケーション開発
・スマートフォンアプリケーション開発
・デスクトップアプリケーション開発
・テスト設計
・品質保証
・システム運用設計
・システム運用改善
・プロジェクト進行管理
・対外交渉力
<グレードと役職の対応表>
社員から要望の多かった技術専門職(テックリード)に関してもグレード4以上では選択していける制度となっています。
また、各役職グレードには Lower と Upper の給与を定義し、どのグレードでどのくらいの給与がもらえるのか明確にしました。
このように Sekappy では、紆余曲折ありながらも社員の意見を取り入れながら最適な人事評価制度を模索してきました。
人事評価制度については、時勢やトレンドなどにより最適解がその都度移り変わっていくものですので、改善にゴールはなく今後も社員の意見に耳を傾けながら常に皆が満足する制度を模索していくつもりです。
また、Sekappy は「社員全員がカードゲーマー」という事で、ルール(人事制度)を先に公開し、社員に皆さんはそれに従ったプレイ(業務)をしていただくのが合っています。
今後もより透明性の高い制度設計を心がけていきたいと思います。
それではまた!