マジック:ザ・ギャザリング世界一を決める最高峰の舞台・世界選手権。
全世界で32人しか立つことを許されないその舞台に、株式会社Sekappyから2名もの社員が出場することとなりました。
世界との戦いに挑むデザイナーの赤池庸さんとエンジニアの小泉祐真さん、お二人へのインタビューをお届けいたします。
なお、お二人のマジック歴やこれまでの歩みについては、過去にインタビューを実施しております。こちらも併せてご覧ください。
ポイントレースの舞台裏
―まずは改めまして、お二方とも世界選手権への出場おめでとうございます。
二人「ありがとうございます」
―小泉さんは、前回インタビューの際はポイントレース(※1)の最中でしたよね。
小泉「そうですね。オレンジさん(Greg Orange選手/アメリカ)やトリスタンさん(Tristan Wylde-LaRue選手/アメリカ)と競っていて」
※1 ポイントレース:年3回の大型イベント『チャンピオンシップ』の結果に応じて付与される勝ち点の競い合い。大まかに、ポイント上位から順に世界選手権への参加資格を得られる。詳細はこちら。
―権利を獲得したときのことを、改めてお聞かせください。
小泉「ポイントが確定する最後のチャンピオンシップは、『これで0-7(0勝7敗)して世界選手権を逃したら凹むな……』という感じでしたね。ところが蓋を開けてみたら、実は0-7でも世界選手権の出場権利は獲れたっていう(笑)」
赤池「えええ(笑)」
小泉「初日が終わった時点で、公式から『世界選手権おめでとうございます』的な告知があって(ツイート)。そこで権利が確定したことは知ったんですが、大会が終わってボーダーをよくよく見たら、0-7でも大丈夫だったな、と」
―ともあれ、めでたく世界選手権の権利を獲得されたわけですね。周囲の反応はいかがでしたか?
小泉「社内に権利獲得を知ってくださっている方も多くて。お祝いや応援の声をかけてもらえるのは、Sekappyならではという感じですね」
権利が獲れると他のゲームを始める!?
―お二人とも権利を獲得したことで、変化はありましたか?
赤池「変化って言うほどの大きな変化はないですね。仕事して、マジックして。いつも通りですね」
小泉「変わんない、かな(笑)」
赤池「大会で採用されるフォーマットを練習するのは、他の大会でも同じですしね」
小泉「元々マジックをやることが多くて、たとえばプロツアーを目指してPTQ(プロツアー予選)に出るから練習……みたいに取り組んでたんですけれど、むしろ権利が獲れたことでマジックをする量が減ったのはあるかもしれません」
―なんと!そういうパターンもあるんですね。
小泉「世界選手権に出ることで、以降のイベントの権利も獲れたので……逆にマジックじゃない遊びに時間使ってますね。今はポーカー部(※1)に顔を出してます。会場がラスベガスなので、せっかくだしやってみようと思って」
赤池「僕もマジックの調整以外だと、他のゲームを始めました。今はポケモンカードゲームとShadowverse EVOLVEをプレイしています。Sekappyだといろいろなゲームで遊んでいる人がいるので始めやすいですね。楽しそうに遊んでいる人がいると、自分もやってみたくなりますし」
小泉「ポーカーもいろいろ勉強してるんですが、面白いですね。歴史のあるゲームなので教材が豊富なんです。Kindleで初心者向けの解説なんかを探して読みふけってます」
※2 ポーカー部:Sekappyの社内部活動の一つ。
会社の理解があるからこその『選手権休み』
―先ほども少し話題に上がりましたが、今回の会場はラスベガスです。移動も大変そうですが、スケジュールはどうなっているのですか?
赤池「デッキ提出が月曜で、現地には火曜までに着いててね(※大会は金曜から)とのことなので、チームで調整してデッキを提出して、そこから現地に移動ですかね」
―時差ボケ対策なども大変そうです。
赤池「といっても、通常のプロツアーに比べると日程に余裕があるんです。取材日があるから早めに現地入りしますしね」
小泉「インタビュー動画なんかを撮るんでしょうね、配信の合間に流すような」
―渡米するにあたって、お休みはどのくらい取られたんですか?
赤池「10/11からお休みをもらって、そこから10/28〜30の本番に備えて。その翌日、31日の飛行機で帰ってくるスケジュールですね」
小泉「僕はもう少し滞在して、11月の1週目まで現地を楽しむつもりです」
赤池「マジック30周年イベントでカードゲーム強い人が集まってるから、僕は逆に現地でポーカーはしないでおこうと(笑)」
―かなりまとまったお休みを取られてるんですね。業務のやりくりや上長との調整はどうなさいましたか?
赤池「デザインチームは人数が少ないので、早いうちから上長と調整しましたね。幸い、権利が確定したのが早かったので、前もって相談したうえで準備することができました」
小泉「僕も全社会の時にお話しさせてもらって、夏季休暇の時期を融通してもらったり、有給や振休を1か所にまとめさせてもらったりしました。こうした話が通りやすいのは助かりますね」
赤池「世界選手権に出たことで、来年のプロツアー権利もありますからね」
小泉「そう、来年のプロツアーも出場するので、そのぶんの有給もうまく調整しないといけないんですよ」
赤池「どうしても有給が足りなければ、休みの調整に協力するとも言ってもらえました。こういうのは本当に助かりますね」
調整チームの始動
―まだそれほど本格的な練習は始まっていないのでしょうか?(※インタビューは10月1週目に実施しました)
小泉「今はまだ構築にはあまり取り組まず、ドラフトを中心に練習しています。先月、『団結のドミナリア』が出てからは、調整チームの6人(小泉さん・赤池さんのほか、世界選手権の出場権利を持つ市川ユウキ選手・熊谷陸選手・斉藤徹選手・高橋優太選手)で練習していますね」
―『団結のドミナリア』のドラフトは難しそうです。
小泉「ドラフトは全部難しいです(笑)でも確かに、『ニューカペナの街角』のように5陣営にまとまっているわけではないので、一層難しいですね」
赤池「奥が深くて面白くもあるんですけどね」
小泉「競技シーンでのドラフトの経験が全然ないので、やばいです(笑)ドラフトラウンドで0-3しないことが目標です」
―世界選手権はドラフト・スタンダード・エクスプローラーの3フォーマットでの開催ですよね。調整はどう進めていくのですか?
小泉「どこまで言っていいのかな……(笑)」
赤池「僕は分からないので小泉さんに任せます(笑)」
小泉「基本的には、チーム内をスタンダード担当とエクスプローラー担当に分けて、それぞれいろいろなデッキをぶつけ合って試す形ですね。僕はスタンダードで、赤池さんがエクスプローラーです」
―お二人は元々、別のチームだったんですよね?
小泉「元々、僕のチームの人数を増やそうという話があって、赤池さんに白羽の矢が立った形です」
赤池「普段は明星Hiveという素晴らしいチームで調整させてもらっているのですが、今回は世界選手権の出場者が僕だけということで、小泉さんたちのチームに合流させていただきました。お声がけいただけてとてもありがたいです」
―お互い win-win だったわけですね。まだ本格的な調整は始まっていないとのことですが、顔合わせなどはしたのですか?
小泉「みんなで食事には行きましたね。勝とうということでうなぎを食べに。うなぎの後にラーメンも行くことになって、みんなお腹パンパンになってました(笑)」
赤池「このチームやばいな、と(笑)」
小泉「あとはドラキチ合宿(※3)に参加して、ドラフトの練習をみんなで行いました」
赤池「いい感じに進んでますね」
※3 ドラキチ合宿:多数のプロプレイヤーや強豪プレイヤーが集まり、新セットのブースタードラフトを練習する集い。
おわりに
―最後に意気込みやメッセージがあればお願いします。
赤池「世界選手権って、これより上はないので、ここまで来たら目指すのは優勝ですね」
小泉「頑張ります! 優勝と、あとはトップ4(※4)が一つのラインですかね」
赤池「あと僕は何と言っても、自分のキャラクターの似顔絵をカード化する(※5)ことが目標です」
※4 トップ4:3日目に進出できるのは上位4名のみ。
※5 カード化:世界選手権優勝者は、似顔絵が描かれたカードが制作される。これまでカード化されたのはJavier Dominguez選手(左)、Paulo Vitor Damo da Rosa選手(右)。
―本日はありがとうございました !世界選手権でのご活躍を楽しみにしております!
お二人が出場する、第28回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権は10月28〜30日の3日間となります。
ぜひ応援よろしくお願いいたします!
公式による観戦ガイドはこちら。ぜひ応援よろしくお願いいたします!
株式会社Sekappyは、「Life with Games」をスローガンに、仕事とゲームを両立できる環境を整備しております。
大舞台に挑む仲間を祝福し、時にサポートできるのは、社員全員が同じ趣味で繋がっている弊社ならでは。
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また、11月12日(土)には、統率者戦の交流イベントも実施いたします。
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