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マジック世界選手権へのポイントレース世界1位!マジックに寄せるためにSekappyに入社した小泉祐真さんインタビュー

昨年12月、Sekappyで働くデザイナーの赤池庸さんが『マジック:ザ・ギャザリング』(以下マジックと表記)世界で32人しか参加できない「第28回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権」への出場権を手にするという偉業を成し遂げました。

【社員インタビュー】マジック世界大会6位!世界選手権への出場を決めた赤池庸さんのゲーム・ワーク・バランス | 社員インタビュー
『マジック:ザ・ギャザリング』(以下マジックと表記)世界最高峰のトーナメント、セット・チャンピオンシップ。厳しい予選を勝ち抜いた限られたプレイヤーのみが参加できるイベントであり、開催されるのは年に3回だけ。そして、なんとその賞金総額は45万米ドルというまさに夢の詰まったイベントであり、多くのマジックプレイヤーにとって出場することが憧れのトーナメントと言えます。 ...
https://www.wantedly.com/companies/sekappy/post_articles/369247

そして、なんとSekappyには世界選手権への出場権を手にしようと、世界最高峰の舞台で奮闘している他のメンバーがいます。

エンジニアの小泉祐真さんは、世界選手権の出場を争う「チャレンジャー」枠のポイントレースで現在なんと世界1位タイに立っているのです(参加資格獲得の詳細な条件はこちらをご覧ください)。

※画像はMagic.ggより引用しました。

チャンピオンシップ・イベントは年に3回行われるマジック最高レベルのトーナメントです。参加権利を手に入れるだけでも厳しい予選を勝ち抜く必要があり、賞金総額は45万米ドルという多くのマジックプレイヤーにとって出場することが憧れのトーナメントと言えます。

小泉さんは、今シーズン最初のチャンピオンシップ、『イニストラード・チャンピオンシップ』に参加すると、10勝5敗という好成績を収めました。そして、続く『神河チャンピオンシップ』をまたしても10勝5敗の成績で終え、最後のチャンピオンシップを残して世界選手権出場に非常に有利な位置につけています。

小泉さんは、Sekappyで働きながらどのような練習を積んで世界最高峰の舞台で活躍するに至ったのでしょうか。

インタビューという形でお話を伺いました。

小泉祐真さん インタビュー


--小泉さんがマジックを始めたきっかけというのはどのようなものだったのでしょうか?

小泉「最初は良くある話ではあると思うんですが、『タルキール覇王譚』(※1)の時に未開封パックから貴重なカードが出るよということで始めました。その時のグループは人数が多くて、ドラフトやったりカジュアルに楽しんでいましたね。元々僕は遊戯王OCGをプレイしていたんですが、マジックをプレイしていた人もいたし、僕みたいにそこでマジックを始めた人もいたって感じでした」

※1:2014年発売のカードセット

--そこから、競技プレイへとスタンスが変わったのはどのようなきっかけだったのでしょうか?

小泉「上京して就職したんですが、社会人になるとお金が増えるじゃないですか(笑)。Magic Online(※2)ができるなあとなって(笑)。あとは東京だと大型大会の店舗予選がそこかしこであるので出たりしてました。競技にのめりこむ転機となったのが、2016年のグランプリ・千葉ですね。12勝2敗というトップ8に残れるかも…というところから無事敗北しまして(笑)。その時にもうちょっと頑張ったらプロツアー(※3)に出れるのかな?と。そこからは行けるかもしれないな、と思って意識しだしました」

※2:2002年にリリースされたマジックのWindows用ゲームソフト。

※3:かつてのマジック最高峰のトーナメント。現在のチャンピオンシップに相当。来シーズンから復活することが発表されている。

--その後はどのような経緯で、競技シーンのトップへとたどり着いたのでしょうか?

小泉「そこからは大分勝つまでの間空きまして…。2019年のミシックチャンピオンシップⅢが初めてのプロツアーレベルのイベントでした。過去の店舗予選制度などでは1回も優勝したことは無いですし、グランプリ(※4)でも2日目に進出したことが何度かある…くらいのものでした」

※4:誰でも参加できるマジックのトーナメントとしては最大規模のもの。多額の賞金が用意され、上位入賞者にはプロツアーへの権利が付与されていた。

--ということはオンラインでの方が小泉さんにはあっていたんですかね?

小泉「まあこの2年のコロナ禍があったので、オンラインしかなかった、という感じですかね。当時はテーブルトップかオンラインかはあまり気にしていなかったと思います」

マジックに「寄せる」ためSekappyに入社


--確かにこの2年はオンラインオンリーでしたね…。Sekappyへと入社されたきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

小泉「ちょうどコロナ禍に突入する直前に、プレイヤーズツアー・名古屋の権利を獲得していたので、『もう少しマジックにコミットできる、寄せた環境がいいな』と思って応募しました。当時はさとれいサロンに入っていたこともあって、佐藤レイさんに少しだけお話を通していただいて…という流れでした」

--これまで、Sekappyではどのようなプロジェクトに携わってこられたのですか?

小泉「これまで、客先での開発のほか、カードゲーム関連のウェブサイトやシステムのフロントやAPI実装、不具合修正などを担当してきました」

–業務もカードゲームに関連したものを担当されているんですね。そういった案件を担当されていて良かったことはありますか?

小泉「そうですね。マジック以外のカードゲームも嗜んでいるんですが、遊んでいるカードゲームの案件だと仕様が理解しやすいですね」

--さきほど「マジックに寄せた」というお言葉がありましたが、実際にSekappyに入ってマジックとの付き合い方はどのように変わったのでしょうか?

小泉「マジックとの付き合い方、という意味だとそこまで大幅には変わっていないかもしれません。ただ、入社直後は客先で働いていており、オンラインでのプロツアー予選がどうしても日曜の夜中に始まるスケジュールだとどうしても厳しいものがあって…。会社に交渉したところ、新規案件のスタートタイミングで社内体制を強化しようとしていたのと、僕が持っているスキルがマッチして、フレックスタイム制の社内に配置変更してもらえるということがありました。会社的にマジックがやりやすい、相談しやすい環境だなと思います。あとは、他の会社だと中々ないことだと思いますが、例えば『イニストラード・チャンピオンシップ』の時なんかは、話題に上げていただいたというか、イベント後に『チャンピオンシップお疲れ様』といった声をかけていただくことがあって嬉しかったですね」

--小泉さんは働きながらプロレベルで活躍されていますが、現在まで調整をどのように行ってきたのでしょうか

小泉「リーグメンバー、佐藤レイさんと井川さんと熊谷さんと原根さんと高橋さんの5人が中心になったチームに誘っていただきまして、そこからの流れでチャンピオンシップの練習や、彼らのリーグの練習だったりに参加させてもらって今に至る、という形ですね。チームでの練習は検証出来る事や得られる知見が多いですね。一人で準備するよりも良い選択が出来ています」

--チームで調整されている時もお仕事されている訳じゃないですか。そのような時はどのくらい、どのように調整しているのですか?

小泉「平日は5時間くらいです。昼の部と夜の部に分かれて調整しているのですが、僕は昼間は働いているので夜の部に参加しています。21時ごろに開始して、0時ごろにミーティングを挟んで、2時位に寝る、って感じですね。ざっくりとチームを半分に分けて、各フォーマットごとにそれぞれで調整して、最後にそれぞれから上がってきたデッキを登録する、という形です。休日は両方の部に参加しています」


--チームでの調整も、まるでひとつのプロジェクトみたいですね。仕事がマジックに生きたことや、逆にマジックが仕事に生きたことはあったのでしょうか?

小泉「両者に共通している点としては『こういうことがあったらマズいな』ということは事前に気づいて、フォローするようにしています。マジックが影響を与えた…という訳ではないと思うのですが事前に最悪のケースをケアしておくのはマジックと仕事に共通している考えかなと」

--参加されているチームは、最近非常に成績を残していて海外からの注目度も高いですよね。何か秘訣があったりするのでしょうか?

小泉「メンバーのマジックのスキルが高いですよね。プロプレイヤーや殿堂プレイヤーである人が多いですし。それと、みんなが仲が良く話しやすい雰囲気で、楽しくマジックをプレイしています。それがいい方向に働いていると思います」

--今はニューカペナ・チャンピオンシップに向けてまだ何かされているわけではないんですよね?

小泉「そうですね今はみんな自由にやってます(笑)。デッキリストの提出が、大会の当週月曜日なんですが、実際の調整はそのデッキ提出日の1週間前くらいからチームで行います。その前週にキックオフミーティングみたいなものを行って、そこから調整開始日まではラダーなどで各自好きなデッキを回したりして、スイッチを入れつつ軽く情報収集などをしていますかね」

--最後に、この先のイベントに向けての目標などがあれば教えてください。

小泉「いつも通りやるしかないか、と思っています。変に構えていても仕方がないですし。目標のようなことで言えば、最初はプロツアーに出場することが目標で、次はそれに継続して出られるようにというゴールがありました。それは今年全てのチャンピオンシップイベントの権利を取ったことで達成できたと思っているので、これを継続できる状況にしていければと思っています。新しい制度だとプロツアーの権利を取るハードルが上がっているので継続して出場できればいいですね」

--ありがとうございました!

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