『マジック:ザ・ギャザリング』(以下マジックと表記)世界最高峰のトーナメント、セット・チャンピオンシップ。厳しい予選を勝ち抜いた限られたプレイヤーのみが参加できるイベントであり、開催されるのは年に3回だけ。そして、なんとその賞金総額は45万米ドルというまさに夢の詰まったイベントであり、多くのマジックプレイヤーにとって出場することが憧れのトーナメントと言えます。
そんなセット・チャンピオンシップのひとつである「イニストラード・チャンピオンシップ」が太平洋時間の2021年12月3~5日に行われました。Sekappyで働くデザイナーの赤池庸さんは、厳しい2日間の予選を勝ち抜き本イベントに参加すると、なんと上位8名のみが進出することができる決勝ラウンドへと歩みを進めました。
そして、そのまま決勝ラウンドの初戦を勝利した赤池さんは、世界で32人のみが出場できる「第28回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権」への出場権を手にしたのです!
そんな素晴らしい偉業を成し遂げた赤池さんのインタビューをお届けします。
赤池庸さん インタビュー
ーイニストラード・チャンピオンシップでの上位入賞と世界選手権への出場権獲得、おめでとうございます!
ありがとうございます!
ーマジック歴についてお伺いできますか?
赤池「もともとマジックを始めたということでいうと、22~3年前のコロコロコミックで「デュエル・マスターズ」が連載されていた頃ですね。小学生の時のブームは一旦去ったんですが、中学生の時に転校した先の学校でマジックが流行っていて、再度始めた形ですね。そこから距離を置いた時期もあったんですが、「MTGアリーナ」がローンチされたことで競技マジックに復帰しました。その前は10年ぐらい前にプロツアー(※)の予選会を回っていた時期がありました。プロツアーは2008年に初めて出場し、その後も何度か権利を取って出場しました。ただ、権利が取れても会社の仕事の都合で参加できなかったこともありました」
※当時のマジックの最高のレベルイベント。現在のセット・チャンピオンシップに該当。
ープロツアーに複数回出場されたというのはすごいですね
赤池「ありがとうございます。ただ、その後は仕事が忙しくなったりしてマジックがあまりできない時期があって、その後MTGアリーナで復帰してからはバルセロナで行われたチャンピオンシップにも出場できました。そこで縁があり、Sekappyに在籍している方と親交ができたりもしました」
Sekappyには喜びを共有できる人たちがいる
ーSekappyに入社されたきっかけというのはどういうものだったのでしょうか?
赤池「前職が非常に忙しいところで、その状態だとマジックや趣味のコンテンツ作りが満足にできない状態で、体も壊しそうになっていたので…『このままだとダメだな』と思い、転職活動をしていました。その中でSekappyは仕事をやりつつ、趣味の方もしっかり時間を取れるようにサポートしてくれると面接の時に言っていただいたので、『マジックをやることはたぶん問題ないだろう』と。中のことも聞く機会があり、入社を決めました」
ー実際に入社されていかがでしょう?
赤池「マジックは非常にやりやすい環境です。これまでの経緯を話したうえで採用を決めていただいて、事情を知って配慮してくれているので、仕事もちゃんとしつつ、大型イベントの前には練習や当日のための有給休暇を取るという調整は気兼ねなくできるようになりました」
ーその他の点で良かった点はありますか?
赤池「やっぱり周りの人たちがマジックを知っているところですかね。こういうイベントがあると言えば通じますし、仕事の内容も僕の場合はカードゲーム関連の仕事もやらせてもらっているので、案件に対してすごくやる気が出ますよね。全然違う業界の案件も楽しいんですが、やはり好きなものだとテンションが上がるな、というのはありますね。あとは、今回トップ8に入賞できたことによって、周りの社員の方から会うたびに『おめでとう』と言っていただけるのは非常に嬉しいですね。前職でもマジックの大会に行っていることは言っていたのですが、実際に1週間休むとなるとどう思われていたか…。そのための仕事の調整も大変でした。喜びを共有できる人たちがいるというのはただただ嬉しかったですね」
ー赤池さんはSekappy内の「競技マジック部」(※)に所属されていますよね。その方々と調整はされたのでしょうか?
赤池「予選ウィークエンドに出場する時などはちょっと付き合ってもらって意見を貰ったりしていましたね。実際にチャンピオンシップの調整となると、出場者で組んだチーム(での調整)になりますね。最初に予選を抜けた時には(部活の仲間に)すごく力になってもらいました。一緒にやれる人がいるというのは凄く安心感があって、少し前まではそんなに一緒に練習する人もいなかったので、相談ができる場があるのは本当にありがたいです」
※Sekappyのゲーム福利厚生制度である部活動制度内の部活のひとつ。大会へ向けた調整会を開く環境を提供している。
ーカードゲームで社内の輪が広がっていくのはいいですね。
赤池「そうですね。他のところだと『初めまして、こんにちは』から入ってビジネスの会話ならいいんですが、ちょっと仲良くなるにはプライベートに踏み入ることになるので中々趣味などを聞けなかったりするんですが、ここにいれば『まあ、趣味はわかるよね(笑)』という感じで、仲良くなるハードルは低いですよね。仲良くなるまではいかなくても、共通の話題があって話しやすいと思います」
趣味と仕事のバランス
ー赤池さんはコンテンツ創作もご趣味だと聞きました。そういった趣味が仕事に及ぼす影響というのはどのようなものでしょうか?
赤池「私の仕事はデザイナーなんですが、受託の仕事だとお客様の依頼を受けて、それに沿った提案をして…というものです。クライアントの希望があって初めて作り出せるので、ゼロから1を作り出しているという感じはしていないんです。逆に自分でコンテンツを作っていくんだったら、胸を張ってクリエイターと言えるだろう、というのがきっかけです。自分のプロジェクトだから実験できることもあるんですよね。仕事はミスができませんが、(自分のプロジェクトであれば)失敗してもいいし、尖った結果上手くいったということもあるので、できることの幅が広がりました。自分が今までやっていなかった領域の活動をしたり、これまでは自分でコントロールできなかったことも『やり切ってやる』という面ができたのは良かったですし、自分がデザイナーとしてレベルアップするために必要だったと思います」
ー趣味と仕事がいいバランスなんですね
赤池「そうですね、きっちり仕事をして、自分の好きなマジックやコンテンツ創作、配信をして、インプットする時間、本を読んだり映画を観たり、マジックで言えば他の方の配信を見たりなど、そういうことをする時間もできたりと、そこのバランスは取れるようになりましたね。アウトプットし続けているとインプットが枯れたりもするので…。今はバランスのいいサイクルを続けられる状態になっているんだと思います」
ーそうした中で、世界選手権への出場権を獲得するという偉業を成し遂げられました。どのように感じられていますか?
赤池「もちろん、めちゃくちゃ嬉しいです。こんな機会、生涯でもう一度あるかどうか…むしろ今回権利を手に入れるまでは縁がないだろうと思っていたぐらいですから。もう一つ嬉しかったのは、トップ8に入賞して、公式の配信で自分が創作したキャラクターを後ろに映せたことですね(笑)。これからはプレイヤーが自分の好きなスタイルで楽しめればいいなと思っています。仕事との兼ね合いで言えば、もう少し上手くできる方法がありそうだな、と思っています。今回はお願いして時差調整のために休みを何日か取ったんですが、そこまで使わなくても何とかできそうですね。そういったところを改善していきたいです」
ー次回のイベントもご活躍を楽しみにしています。ありがとうございました!
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