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あなたは何のために勉強する?これまでの勉強と、これからの“じぶんのSEKAI“を作る勉強の違い

前回は創業のきっかけとなる、僕の原体験について話してきた。今回は、現在の教育の問題点と、それに対してSEKAISHAがどのような思いを持って事業に取り組もうとしているのかをお伝えしようと思う。

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 【前編】
 「もしも自分が小学生の時にSEKAISHAがあったら」 僕の原体験から創業に至るまで
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 【代表挨拶】みんなと同じである必要はない、違うからこそ“じぶんのSEKAI”を楽しめる
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“ブラック企業レベル”の勉強にどんな意味があるのか

おそらく、大抵の人たちは学生時代の多くの時間を勉強に費やしてきたと思う。親からは、どうして、どこで、どのように役に立つのかをしっかりと説明されないまま、周りがやっているからという理由で無理強いされることも珍しくない。成績が良ければ、“良い大学”に入れる。それこそが幸せであるという常識を信じて疑わない。こうした常識という大きな波に個人が争って、「そんなことやって何の役に立つの」と言っても、それは勉強をやらないための屁理屈で、怠け者だととられてしまうだろう。

しかし、僕は立ち止まって考えて欲しい。大人になれば、好きな時に自由にテレビを見たり、お金に余裕があれば漫画を買ったり、映画を観たりすることもできる。スマホでユーチューブも見放題だ。それから、今の仕事が嫌なら辞めて転職することもできるし、モチベーションが上がらないのなら上司に相談し、本人の働きやすい環境を用意してもらうことも場合によっては可能だろう。

ところが、子どもには嫌でもとにかく勉強しろとなってしまいがちだ。何時間でも、土日でも、本人のモチベーションが上がらなくても、ほかに夢中になれる好きなものがあっても。ちゃんとやらなければ友達に負けると、ハッパをかけられることすらある。多い人では小学生、中学生、高校生でも平気で1日10時間以上も勉強をしているという。これは正直、企業であったら過労死、ブラック企業レベルだ。

しかし、子どもは抵抗できない。子どもという役割から転職もできない。一方で、でも世の中に出れば、好きなことものを職業にしている人はいっぱいいる。結局のところ、既存の詰め込み式の勉強は決まった範囲をいかに多く、いかに早く暗記したかの競争で、大学への選抜のためでしかない。

「なぜ大学へ入るのか?」、あなたならどう答える?

もともと大学は印刷、出版、情報通信産業などが未発達で、当然テレビやラジオもない時代に、最先端の知識や優れた先人からの知恵を学ぶために若者たちが集まる場であった。卒業後の生業により役立つ知識を得ることができる大学が“良い大学”とみなされ、人気のある大学では選抜が必要であることから、今のような大学入試制度が定着した。

しかし現代はどうだろう。インターネットの出現により、今や海外の有名な教授の授業でさえ場所を選ばず視聴することがでる。世界中の人間と自由に議論することも可能だ。今後はもっとテクノロジーが発達して、言語の壁も急速に壊れて行くだろう。どんな国に生まれても、どんな言葉を使っていても、それが学ぶことの障壁になることが大きく減る時代はもうすぐそこまで来ているのだ。こうして学びの機会は万人に開かれ、誰でもアクセス可能なものになりつつある。

今はまだ、こうした考え方が一般に浸透しているとは言い難い。実際に多くの人が、いまだに有名大学に入るための入試に多大な時間と労力を費やしている。しかし、この状況もいずれは崩れて行くはずだ。さらには、ほとんどの大学の講義がインターネットを通じて観ることが時代になるだろう。

そして、大学へ入る意味は卒業後の実態からも考える必要がある。これまで多くの人を面接してきたが、新卒学生の多くがやりたいことが特にないというのだ。僕は、それもそうだと思う。やりたいことではなく、大学に入るために勉強をしていたのであれば、そこでやりたいことや、なりたいものは何かを答える方が難しい。学校の5教科と少しくらいの世界しか学んでないのに、大学に行って次は職業選択だと言われても、それではミスマッチが起こるのは当然である。興味や好きなことをとことこん学ぶ環境がない場所で生き、一番感受性豊かな期間に個性を捨て、皆同じ科目の暗記に勤しむのが今の教育システムだ。自分の好きなことや、やりたいことなど、考える暇も十分にない。

そうなると、もはや大学に苦労して入学する意味は果たしてどこまであるのだろうか。

これからの時代に必要な勉強は、”じぶんのSEKAI”を作ること

僕は、自分の興味のあることを、興味の赴くままに熱中する環境こそが、未来の勉強には必要だと思う。

これまでのような受験のための勉強ができなくても良い、自分はこれが好きだ、こんなに熱中できるものがある、それを堂々と言える”じぶんのSEKAI(世界)”を子どもたちには作っていってほしい。

それから僕は、学校の勉強や宿題も別に悪いといっているわけではない。自分が何のために勉強するのか、しっかり意味を理解したうえでやればそれでいいと思う。例えば、将来医師になりたい人は、医学部に入らなければ医師国家試験を受けることができない。大学へ入学して叶えたい夢や目的があるのであれば、受験勉強はしっかりと向き合うべきものとなる。

一方で、単に周りがやっているから、親に言われるからなど、“他人のSEKAI”だけに左右されるのはできる限りやめたほうがいいと思う。”じぶんのSEKAI”に合わなかったり、納得できなかったりしたまま続けるのは、やはりどこかで無理が出る。

子どもたちの人生は子どもたち自身のものだ。だから多くの子どもたちに自分の意見を堂々と主張できる人になってほしい。そして、”じぶんのSEKAI”を大いに楽しんでほしいのだ。

だから、僕はとことん好きなことだけをしてもいいと思う。正解なんてないし、個性があるのが普通だ。学校の偏差値だけで、評価される方がおかしいんだと思えるくらい、自分を主張できる個性ある人が多くなれば、もっと日本が、そして世界が変わるような気がする。

大学や偏差値を否定して、なんだ!と批判がでるのは想定内だ。全員に理解してもらおうなどまったく思っていないし、受験全盛時代にこんな真逆なことを言っていたら、もしかしたら誰もこないかもしれない。それでも、胸を張ってこの事業を世の中に広めていこうと思う。


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