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裁量と挑戦と責任。アートディレクターの仕事について/SEESAW 社員インタビュー

デザイナーが目指す職種のひとつ、アートディレクター。主にブランディングを軸にプロジェクト全体の世界観やクリエイティブ方針を考え、デザイナーや他職種の方と協業しながら幅広いアウトプットを作っていく役割です。デザインに関する幅広い知識と経験がないとなれない、デザインをリードしていく仕事になります。

SEESAWの場合はグラフィックやWeb、UIを中心としたデザインを一通り経験したデザイナーがアートディレクターにキャリアアップします。

今回はSEESAWに中途入社してアートディレクター(AD)として活躍する山口さんに、今までのご経験やSEESAWに入社してからどんな仕事をしているのか、聞いてみました。記事の内容をダイジェストにした山口の動画とあわせてご覧ください。

── 山口さんはSEESAWでどんなお仕事をされていますか?

アートディレクターとしていろいろなWebサイトやロゴ、パッケージデザイン、ときにはCMの撮影など、幅広くクリエイティブ制作をしています。

── SEESAWに入るまではどのような経歴だったのでしょうか?

武蔵野美術大学デザイン情報学科に入学し、学生のころは演劇に没頭していました。卒業してからも2年ほど演劇だけをやっていたんですが、その後はWeb系の制作会社からデザイナーとしてのキャリアをスタートしました。そこで約3年の経験を積み、UI/UXが強い会社に転職しています。その会社では主にアプリのデザインをしていました。その会社で3年ほど経験したのち、2024年の頭にSEESAWに入社しました。

── なぜ転職先にSEESAWを選んだのでしょうか?

それまではWebとUI/UXをメインでやっていたんですが、パッケージデザインなどの紙物のデザインも やってみたいと思っていました。過去の勤め先でも制作する機会はまれにあったのですが、ロゴを作る機会はほとんどなくて。そんな時にSEESAWのイベントに参加したことで、この会社と出会いました。

SEESAWは特にブランディングに強く、幅広く色々なデザインができる会社という印象でした。そして制作以外にも、ブランディングの仕事ではまずワークショップをやったり、事業や企業のミッション、ビジョン、バリューの策定から入っていたり、 かなり上流からやっていることを知りまして。コーポレートサイトを見ると、実績もかっこいいものが多いですし、興味を持ちました。

また、代表が博報堂でアートディレクターをしていた経歴があるところも魅力的に感じました。自分が過去にいた会社にはそういった経歴の人はいなかったんですが、広告代理店のさまざまなノウハウや、大企業を相手に仕事する上での立ち回りなど、その辺りの知見を吸収したかったのが転職を決めた大きな理由のひとつです。

▲ 山口さんと出会ったイベント「ポートフォリオ勉強会」の様子。いまでは参考ポートフォリオとして資料に引用させてもらっています。

── 実際SEESAWに入ってみてどう思いましたか?

もう期待通りと言いますか、想像以上に知らない世界があったと、驚きと感動がありました。代表の村越さんもそのノウハウを出し惜しみせずどんどん教えてくれる。「早く一人で案件を回せるようになってくれ」という勢いで全部教えてくれるので、やりがいもありますし、自分が成長してるのを実感している真っ只中です。

── SEESAWに入ってから、初めて挑戦したことや、新しく習得したことはありますか?

過去にはあまりやったことがなかったんですが、 ロゴのデザインに挑戦することが増えました。これはSEESAWのいいところで、そんなに経験がないものでも挑戦をさせてもらえます。やりたいですと言えば、アサインしてくれるんですよ。 なので、まだ入社して1年経ってないのですが、いくつもロゴデザインを担当しています。他の会社ではこんなにやらせてもらえないだろうなと思うことのひとつです。

また、3DCGにもともと興味があって、勉強し始めたぐらいのころに入社したんですが、それもやりたいですと伝えて、実際に案件に使っています。それまでは仕事でやったことはなく、自主制作で何個も作っていることを伝えて。最近は新たな挑戦として、ロゴを3DCGで作って動きをつけたものをデザインしました。自分のスキルがどんどん増えています。

── 新しいことをやる場合、フィードバックは先輩や代表からもらえるんですか?

「フィードバックをください」と伝えたら、たくさんご意見をいただきました。比較的提案は通るのですが、未経験の領域でもやらせてくれる代わりに、そのクオリティの担保も任されてしまいます。なので、不安だったら自ら聞きに行かなくてはならないです。ただ、聞いたらズバズバ言ってくれるので、 そこはどんどん聞くようにして、自分の肌感だけで進めないようには気を付けてますね。聞かないとあっという間に進んでいってしまい、取り返しのつかないことになるので。

実は自分より若い年代の経験が浅いメンバーも同じぐらい任されています。経験が少ないから任せてくれない、ということがあまりないですね。なので、若い人からしたらすごくいい学びの場になっていると思います。

── 山口さんがSEESAWに入ってから、特に面白かったと感じるものや印象的だった仕事はありますか?

前述にもある、ロゴを3DCGで作って回転させるなどの動きをつけた案件は面白かったですね。それはロゴとWebサイトの制作案件だったのですが、 ロゴを作ってBlenderで3Dにして、回転させて映像にして、Webの背景としてループさせている、というものでした。この案件は全体の世界観のアートディレクションができた上に、クライアントにも喜んでもらえたので嬉しかったです。


▲ ロゴモーションを作り、Webサイトにも反映させた 詳細はこちら

また、この仕事では事業の提供価値の整理にも深く関わることができました。 代表の提案資料のまとめ方を間近で見させてもらえて、貴重な体験でしたね。資料作りはすごく奥が深いなと感じています。お客様からヒアリングしたことの中から重要なエッセンスを見つけ出して、構造を書き直し、誰が見てもわかる一枚絵に仕上げる。代表は「マンダラ」と呼んでましたが、そういう一枚がバチッと仕上がると、もうWebができたも同然まで整理できます。これはいままで完全にやったことがない進め方だったので、とても勉強になりました。

── SEESAWのメンバーはどんな人たちですか?

真面目な人が多い印象ですね。最初はおとなしい人が多いなと思いました。飲み会など頻繁にあるわけじゃないんですが、呼びかけたら集まりますし、実は社交的な人も多いです。ただ、ベースは真面目で、スケジュールを守ったり、予見通りのものを作るために一覧表を作ったり、基礎的な部分がしっかりしてます。

これは代表の教えのひとつなのですが、ちょっとした原因で信用を失ってしまうこともあるから細かいところに気をつける、ということを徹底しています。たとえば誤字脱字の確認はチェックシートを作って必ず二人以上で行うなど。ここまで丁寧にやるのか、と意外に思いました。そのマインドが社員に浸透しているので、仕事が丁寧な人が多いです。そういった面でも真面目さを感じます。

一方でそれぞれと案件をやると見えてくるのは、みんなしっかり情熱を胸のうちに秘めていること。

ぱっと見はおとなしいんですが、話を聞いたら「この案件をもっとこうするべきだと思うんですよ」「ここのクオリティ納得いかないのですが」など、デザイナーとしてのこだわりや情熱をみんな持っていて、 負けてられないなという気持ちになります。

── 山口さんはアートディレクターとして、どのようなスケジュールで1日を過ごすことが多いですか?

定時が10〜19時なので、僕は10時に出社して、19時に速攻で帰ることを毎日目標にしています。それから、自主制作をするのを頑張っています。可能な日は23〜24時に自主制作しているんですが、それ以外は完全に家事と育児です。

社内にいる時間は、打ち合わせが大体1日に1〜2時間あります。ときどき3時間以上ありますが、少ないです。それ以外は基本制作の時間です。

── 確かに山口さんは残業時間が少ないですが、効率を良くするためにやっていることはありますか?

それはずっと考えていて、いくつか編み出した技があります。

まずひとつ、業務中急に「ちょっといいですか?」と話しかけられたとき、 急ぎじゃない場合は「あとでいいですか?」と、一旦断るのがかなり重要だと思います。3時間後に見せなくてはいけないものを作っているときに、その質問が4時間後でも問題ないのであれば、優先すべきは前者なので。優先順位通りに動くことは気を付けています。

また、オフィスのフリースペースを活用して、自分のデスク以外で作業する時間を作ると集中力が保たれることも発見しました。

── 育児と仕事の両立はうまくいっていますか?

自分がアートディレクターという立場で、ある程度仕事の全体像をコントロールできるおかげでなんとかやれています。アートディレクターがスケジュールを決められるので「この日までにここまでやりましょう」「祝日があるから翌週に出しましょう」など、案件のハンドリングをできることが大きいです。

これがもしデザイナーだったら、上司のオッケーがもらえず業務が増えるといったイレギュラーが絶対にあるので、この立場ありきで成立している気はします。

── これから挑戦したいことや達成したい目標はありますか。

SEESAWにはアートディレクター(AD)の上にリーダーポジションがあり、その上にクリエイティブディレクター(CD)ポジションがあるので、まずはリーダーになり、さらにCDになることを目標に頑張っています。CDはADと違って、戦略立案から関われるんですよね。ターゲットなどが決まった状態で降りてくるのではなく、そのさらに上のレベルから一緒に考える。そして、手動かすのが減る代わりに、全体を統括するキャッチコピーを書いたりするんですが、頑張ればそこまで上り詰められる環境があるので。せっかくSEESAWに入ったのだから、そこは目指したいなと思っています。ちょうど今やっている案件で初めてキャッチコピーの考案もやらせてもらえることになったので、チャンスだと思って頑張っています。

スキルだと、僕はずっとなんでもやりたいタイプなので、これからも幅広く手を出しつつ、 クオリティとスピードを上げていこうというのが直近の目標ですね。やはりひとつひとつのクオリティを突き詰めるのは、自分で頑張らないといけない。全てを教えてもらえる立場ではなくなったので、スピードも周りが驚くぐらい短時間で作ることを目指しています。

── SEESAWはどういうデザイナーやアートディレクターに向いている会社だと思いますか?

スキル的にはこれができないとやっていけないっていうのは思いつかないです。

ある程度このデザインの経験年数があって、一通りできるレベルの色々な人がいます。コーディングができる人もできない人もいるし、3Dができる人もできない人もいる。結構スキルはバラバラな印象があるので、そこで絞られる印象はないですね。

モチベーションはある程度求められるかもしれないです。特にSEESAWの場合はビジネスに強い傾向が会社としてあると思います。 SEESAWという社名自体が、ビジネスとデザインのバランスを取るというところから来てると聞いたんですが、代理店出身という代表の経歴もあり、クライアントとちゃんとビジネスの土俵で話し合いができるデザイン人材を育てる意識があります。ビジネス面にも興味があるデザイナーの方だと、すごくマッチするのではないでしょうか。

★今回のインタビューの動画はこちら

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