Resilyでは今期から、事業が向き合う課題と、ミッション・ビジョンの再定義を行っています。「ResilyはOKRを広めようとする会社」というイメージを持たれることが多いのですが、その一方で実際にResilyが描いている世界観はまだ世の中に届けきれていないと感じています。
順調に資金調達するResilyがなぜ今のタイミングでミッション・ビジョンを再考しているのか。
Resilyにとってのビジョンとはなんなのか。どんな方法で策定しようとしているか。
代表の堀江が赤裸々に語ります!
Resily株式会社 代表取締役 堀江 真弘(ホリエ マサヒロ)
大学院在学中からSansan株式会社でインターンをし、卒業後そのままSansanに入社。法人営業、プロダクトマネージャーを経て創業。Sansanが成長する過程でOKRの効果も感じたが、企業規模が大きくなるにつれその運用が難しく会社全体の意思疎通が困難になるのを感じ、Resilyを創業。
なぜ今ミッション・ビジョン・バリューを再定義しているのですか?
現在ミッション・ビジョンの再定義を行った背景には2つの理由があります。
①世の中にOKRという言葉が浸透してくるにつれて、Resilyに期待される役割が変わってきたため
②上記のような背景にともない、「自分たち(Resily)はどのような価値を提供しているのか」という社内の認識を揃える必要性があったため
※①については詳細を書くとボリュームが増してしまうため、別記事で書きたいと思っています。
「お客様からいただくResilyへのご要望に、これまで想定していたプロダクトロードマップ、戦略では解決できない課題が増えてきた」
ことが一番大きかったと思います。
お客様が期待していることと自分たちが提供しようとしている価値にいい意味でズレが出てきた、というところでしょうか。
それにより、今後どのような価値を提供するのかについての認識を明確にすることが重要だと考えるようになり、ミッション・ビジョンを再定義する必要性を感じるようになりました。
また、それらを行うことにより、Resilyのメンバーが自分たちの仕事を理解し、どのような価値を発揮すべきかを今以上に理解してもらうことができるとも考えました。
Resilyを創業して3年が経過し、事業の価値やミッションを再定義するという「第二創業」とも言えるような取り組みがはじまりました。
どのようにミッションの再定義を行っていったのですか?
上記のような背景でプロジェクトを開始したため、プロジェクトを進める上で強く意識したことがあります。それは、
「メンバーが自分たちの使命への理解を深められるように、ミッション・ビジョン策定の背景を共有する場を設けながら結論を出すこと」
です。
Resilyではこれまで泊りがけの合宿を行うことはありませんでしたが、第二創業に向けてチームの想いをひとつにするため、合宿をすることを決めました。
合宿をミッション再定義プロジェクトの大きなマイルストーンにし、以下のように進めました。
- 合宿の場でメンバーと濃密にミッションの背景や意思決定にいたるディスカッションを行う
- 合宿までは、代表である僕と、各チームからメンバーをアサインしてプロジェクトチームで議論を進める
- ボードメンバーには、代表の僕が適宜経過を共有し、コンセンサスを得ながら進める
ミッションの定義をするのが初めてのプロジェクトメンバーも多く、右往左往しながらも様々な協力を得ながら合宿に至りました。当時のプロジェクトメンバーから得られた印象に残っているサポートは以下のようなものです。
- 創業者である僕の想いをうまく引き出し、ヒアリングを重ねてくれた
- 創業の想いと、現状起きていることをうまく切り分けて方針を棚卸しできた
- 方針に合わせて各チームの業務に照らしながら候補となるワードを洗い出した
- デザイナーが方針を具体化するようなビジュアルを用意して世界観の理解をサポートしてくれた
※定義したミッション・ビジョンは別途詳しく別記事で紹介していこうと思っています。
「目標達成の支援」ではなく「目標達成できると信じられるチーム」を作っていきたい
議論していく上で様々な葛藤がありました。その中でも、特にプロジェクトチームで白熱したのは
- Resilyは「チームの目標達成」をサポートするのか
- Resilyは「我々はきっと目標達成できる、と自分たちのチームを信じられる」ためのサポートをするのか
というポイントです。
前者の方がやるべきことは明確でわかりやすく、成功すれば一時的には目標達成を支援して顧客に満足いただけると思います。
しかし、会社が継続的に成長する過程で人も変わる(人の入れ替わりだけでなく成長や変化)し、組織も変わる。そんな中「自分たちのチームは高い目標に果敢に向かっていける」という自信を継続的に持ち続けるための仕組みを提供できたほうが、長期的には価値があるし、社会全体を変える力があるのではないかという話をしました。
ここはプロジェクトチーム内でも特に白熱した議論を展開した部分で、色々な意見が飛び交いましたが、最終的には後者がよりResilyらしく最も提供したい価値だと判断しました。確定した理由や背景など、気になる方は是非面談などの場で聞いてください。
どのように合宿を設計したんですか?
少しでもリラックスしてもらいつつ白熱した議論ができるよう、湯河原の温泉を合宿地として選んでいます。
合宿ではプロジェクトメンバーが固めた案を共有し、できるだけその背景に共感してもらえるように説明をするという方針で臨みました。
みんなが気持ちを合宿にうまくのせられるよう、合宿を月へ向かうロケットに見立てた旅のしおりもつくっています。
もちろんコロナ禍ではあるので、事前の健康チェックと十分な対策を行って開催しています。それぞれ
に分かれて実施しました。
旅館組は行きの電車から合流し、一緒にお昼ごはんに海鮮丼を食べたり、旅のしおりの効果などもあり、全員が一体感を持って合宿に参加できたように思います。
一緒に進めてくれたメンバーの働きかけもあり、合宿は終始なごやかで、かつ躍動的な雰囲気で議論をすることができました。
そして、
- 創業からの想い
- どのような人たちの課題を解決したいか
- どんな世界観を実現したいか
- そのためにResilyは何をすべきだと考えているか
を共有しいくつかの質疑を経て、無事準備したビジョン案に共感してもらうことができました。
合宿は二日にわたって行いましたが、温泉につかったり、メンバーと部屋でドラマを鑑賞して雑談をしたり、普段とることができない密なコミュニケーションを経て、第二創業期を気持ちよくスタートすることができたんじゃないかと思っています。
ミッション・ビジョン策定後、何か効果はありましたか?
改めてミッション・ビジョンを定義したことで、社内の目標にも定義したビジョン案が言葉として現れ、少しずつ浸透してきているように見えます。
何よりも、メンバーがResilyは「どのような世界を目指して」会社を運営しており、その世界を実現するために「自分たちはどのような使命を持っているか」を自信を持って説明できるようになるための軸ができました。
このことで、お客様に対しても、これまで以上に自らの存在価値を感じてもらえるような仕事ができるようになったと思います。
また、再定義したミッションが、このプロジェクトと合わせて整理した「事業として向き合う課題の定義」にリンクし、会社として明確なターゲット像や課題解決を目指すことを促進できたのが大きな効果でした。
事業の価値と自らの使命を結びつけるというのは当たり前のことですが、当たり前のことを会社全体でやりきった自信は、かけがえのないものだと思います。
今後は、再定義したミッションを果たしビジョンで示した世界観を実現できるよう、会社一丸となって社会に価値を提供していきたいと思います。
再定義と合宿を経て、第二創業期にかける想いとは?
プロジェクトチームでの議論、合宿でのディスカッションなど様々な取り組みを通じて生まれた、「あらゆるチームが、自分のチームに対して自己確信(自分たちのチームは高い目標に果敢に向かっていけるという思い)を育んでいくためにはどうすればよいか」という問題提起は僕自身にとっても非常に刺激になっています。また、そこに向かってチャレンジしていくことの面白さも強く感じています!
僕らが作り出したい世界観や提供したい価値と、そこに紐づくソリューションはまだ世の中には存在しないと思っています。
混迷にある日本や世界の中でも価値がある取り組みだと思うので、改めて全力でやり抜きたいなと強く思いますし、その方向でメンバーを鼓舞することで、少しずつ世界観を社外に浸透させたいです。
策定したミッションやビジョンは別記事で詳細にご紹介しますが、これからResilyと一緒に世界観や価値観を作り上げていきたい方は是非気軽にお話しましょう!
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