10月19日〜21日まで国立京都国際会館で開催されたROSCon2022。弊社からは3名がパネルディスカッションや講演のため登壇いたしました。
・ROSConとは?
ROSConは毎年開催される国際的なROS(Robot Operating System=ロボットソフトウェアを作成するための柔軟なフレームワーク)の開発者のための会議で、2018年からは正式ローカルイベントとして日本版のROSCon「ROSCon JP」も開催されています。今年は京都が開催地として選ばれ、世界中の開発者などが集まりました。
・ラピュタロボティクスとROSConの関係
ラピュタロボティクスが提供するクラウドロボティクス・プラットフォーム「rapyuta.io」は、ROSをサポートしており、開発者はROSの利用範囲を容易にクラウドへ拡張することが可能です。また弊社は、常日頃ROSコミュニティから刺激を受けイノベーティブなアイデアを着想したり、ROSオープンソースソフトウェアを元に自社技術を追加し製品開発を行うことも多いことから、2017年よりROSConへのスポンサーをしております。
世界中のロボットユーザーや開発者、学生などが一堂に会し、初日から賑わいを見せていたROSCon 2022。ラピュタロボティクスは今回ゴールドスポンサーとして参加し、ブースを出展致しました。
実際のブースでは、弊社のソリューションである協働型ピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR」の展示や、弊社エンジニアの講演内容であるUnreal Engineを使ったシミュレーションについてなどをご紹介。開発者や研究者、学生、参加企業の方々など多くの方にお立ち寄りいただき、情報交換や交流を図ることができました。
展示ブースでの様子
協働型ピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR」
また、今年はワークショップのひとつとして開催されたROSCon JPにて、弊社代表取締CEOモーハナラージャー・ガジャンが「日本のロボティクススタートアップ企業」というトピックでパネルディスカッションに参加し、さまざまな方と意見を交わしました。
さらに、下記2名のエンジニアがそれぞれROSCon JP・ROSConにて、「UnrealEngineを用いたROS2用の分散シミュレータ環境の構築について」を発表しました。
・岡本 悠 / Yu Okamoto (Senior Software Engineer)
・Larry Ng (Infrastructure Engineer)
「Unreal Engine (UE)」は様々なゲームの開発に利用されているオープンソースのゲームエンジンで、マルチプレイヤーゲームの機能も提供しています。多数のキャラクターが登場するゲームで利用される様々な技術をロボットのシミュレーションにも転用可能であると考え、このUnrealEngineをROS2対応のシミュレータとして使用。一度に多数のロボットをサポートできるシミュレーターを作成したことについて説明しています。ライブデモを披露したこともあり、多くの好意的な反応をいただくことができました。
また、ロボットを何台までシミュレーション可能なのか、Unreal Engineを選んだ理由、飛行ロボットや水中ロボット等このシミュレーションで使用できる他のタイプのロボットについてなど、さまざまな角度からの質問もいただきました。
ROSCon会場にて講演をするLarry
岡本コメント:
「多くの方に講演を聞いていただきありがたかったです。また、発表後ブースに来ていろいろと質問をしていただき、こちらとしても勉強になりました。
今回のROSConに参加してみて、多くの人が実際にROSを使っていることを実感しました。一つの会社・一人の個人としてできることには限界があり、オープンソースに貢献することでソフトウェアの品質を上げていくことの必要性を感じ、今後も微力ながらROSに貢献していきたいと思います。」
Larryコメント:
「ROSConでの初めての講演だったため最初はかなり緊張していましたが、後半は慣れてきて少しスムーズに話せた気がします。大勢の方々の前で発表する機会をいただけたのはとてもありがたかったです。
今回参加してみて、多くの人に出会うことができ、また新しい製品やアイディアを実際に感じることができてとても興味深く楽しい経験でした。」
3日間を通してコミュニティの盛り上がりを感じると共に、さまざまなバックグラウンドをお持ちの方と話すことができ、弊社としても大変実りある時間となりました。弊社では今後とも、ROSの発展に寄与していけたらと思っています。
ラピュタロボティクスでは、一緒に働く仲間を募集しています!