■ ラクビル株式会社 代表取締役CEO 大内健太郎 略歴
1989年神奈川県生まれ。北海道大学経済学部卒業、マサチューセッツ工科大学経営大学院修了(Class of 2022)。2012年に新卒で三菱商事株式会社に入社。国内商業施設のAM業務、国内物流施設の用地取得・開発・リーシング・売却業務、中国およびインドネシアにおける分譲住宅開発業務に従事。2022年9月より現職。
何で起業しようと思ったの?起業までの流れは?
正直、特にドラマチックなストーリーはないんですよ(笑)。小学校から中学校にかけて2年間アメリカで過ごした帰国子女ではあるんですが、それ以外は特に目立ったエピソードもなくて、普通の中流家庭で育ちました。父はサラリーマンで、北海道大学の経済学部を卒業した後は、三菱商事に新卒で入社しました。
三菱商事では、主に事業用不動産の開発に携わっていて、仕事の内容は不動産デベロッパーの担当者とほぼ同じ感じでした。だから、自分では「商社マン」というよりは「不動産屋」っていう認識ですね。当時、三菱地所や三井不動産といったデベロッパーの若手ともよく交流があったんですが、彼らと話していく中で、総合商社の一部門として不動産事業をやる限界を感じることが多々ありました。例えば、資金リソースや人事施策の制約もあって、専業のデベロッパーと同じ土俵で戦うのは難しいな、と。
でも一方で、三菱商事の不動産部門の先輩たちは、日本初の商業施設REITを組成するなど、大きな成果を残してきた歴史があるんです。それを知ると、自分ももっと幅広い経験を積んで「人と違う視点」を持って三菱商事の不動産事業の成長に貢献したいと思うようになりました。それで、一念発起して猛勉強して、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)にMBA留学をしました。
MITでは、本当に想像もしなかったような経験をしました。これまで全然縁がなかったスタートアップ業界と接点ができたんです。授業には次々と起業家が登場して、「君たちは世の中を変えるために生きている」「MITに入れた時点で、キャリアなんてどうにでもなるから、リスクを取ってみなよ」みたいな、起業を後押しするようなカルチャーがあって。毎回の授業が刺激的で、「この授業の後、みんなで拍手したくなる!」みたいな日々を過ごしていました(笑)。もちろん、同じ授業を受けた人が全員起業するわけじゃないんですけどね。
留学中も、今まで大変お世話になった三菱商事に恩返しをしたいという気持ちはずっとありました。でも、その2年間の間に、「人生は一度きりだし、自分もリスクを取って世の中のためになることをやりたい」と強く思うようになりました。
そこで、自分が一番詳しい分野、つまり事業用不動産業界に目を向けたんです。この業界は、アナログな慣習がまだ多く残っていて、改善の余地が大きい。それに、専門知識が求められるからか、スタートアップもそんなに多くないんですよね。これなら、自分の経験や知識を活かして、不動産業界に少しでもプラスの影響を与えられるんじゃないかと思い、ラクビルを立ち上げることにしました。
何でラクビル?
自分がよく知っている事業用不動産業界で、まだまだアナログな部分が多いと感じたからです。
事業用不動産って、本当に面白いビジネスモデルで、いろんなことが起こるんですよ。ただ、業界内ではアナログなオペレーションが普通になっていて、それを「当たり前」として受け入れているところがあるんです。でも、少子高齢化が進む中で、不動産業界も変わらなきゃいけない時代が来ていると思いました。それに、職場である不動産と働く人たちとの関わり方もどんどん変化していくはずです。そんなテーマに挑戦して、不動産業界に少しでも貢献したいと思ったのが、ラクビルを始めたきっかけです。
最初は、大手デベロッパーや大手仲介会社に勤めている友人たちと一緒にブレストを重ねていました。「これで行こう!」とアイディアが固まった時に、起業しようと決めました。
実は、僕自身はソフトウェア開発の経験が全くないんです。でも、幸いなことに、共同創業者である塩塚と巡り合うことができました。彼はソフトウェア開発に精通しているだけじゃなく、リーダーシップもある頼もしいパートナーです。塩塚との出会いが、起業を後押ししてくれた大きなきっかけでもあります。
ラクビルの事が気になって、一緒に働いてみたい!と思った人は、Wantedlyからご連絡いただければと思います!