コンニチワ!PROJECT GROUP株式会社の栗本でございます。
本日は2017年にPGの長期インターンに参加し、インターン中に行っていた就職活動では「Yahoo!」と「楽天」からダブル内定。PGのインターン卒業後は、新社会人としてYahoo!に入社。そして、約1年半が経過した時、まさかのPGに出戻りしてきた「安田 浩乃」さんにインタビューをさせてもらいました!
2018年、インターン時代に受けたインタビューから4年。彼の心境変化や仕事に対する考え方、PGへの出戻り理由、また現在のPGに対してついても本音で語ってもらいました!
Yahoo!での仕事について
Yahoo!では、3ヶ月の研修期間を経て「広告営業」として1年半ほど働いていました。お客様にYahoo!の広告プロダクトを最大限に活用してもらえるような提案をすることが主な仕事であり、評価も営業成績が基準になっていました。
僕が配属されたのは、中小規模の広告代理店や広告主を中心に担当する部署で、一人あたりの担当企業数が多く、なおかつ提案の選択肢も多いことから、営業活動の自由度は他部署に比べて高いことが特徴だったと思います。
担当企業数については、マネージャーから新卒まで一人当たり数10社、多い人だと100社近く担当していました。提案の選択肢も「純広告」「運用型広告」「部署横断商品」までかなり幅がある状態でした。
基本的に「どの企業に対して、どんなスケジュールで、どんな動きをするのか」と、細かい部分まで自分で決める必要があって苦労した部分もありました。ただ活動の自由度が高い中、成果を求められるような環境で仕事が出来たのは「意思決定の場数を踏む」という意味でも良い経験だったと思います。
関わる人数が多くなると、それぞれの立場や事情があるので、物事が想定通りに進まないこともよくあります。でも、可能な限り良い状態で着地させなければならない。そんな局面を担当していたことが、できない理由を並べるよりも先に「どうしたらできるか」を考えてやってみる練習になっていたような気がします。
働いて気付いたYahoo!の強み
Yahoo!という会社が「組織としてどう機能しているか」という観点で振り返ると、仕組みによって売上が立つようになっていたことが強く印象に残っています。もちろん圧倒的な営業成績を出すエースプレイヤーの活躍もありますが、ほとんどはそこに依存しない。
例えば、営業進捗の管理方法が細かく決まっていたり、広告代理店の働きや、広告運用そのものによっても大幅な売上増加の可能性が出てくるようなプロダクト・販売体制を持っていたりと、個人の能力や意識ではないところに会社の成長要素を持たせているように感じました。
多くの社員を抱えながらも、一定の売上を出し続けている背景には、このような仕組みが事業成長を担保しているからと解釈しています。このあたりは、実際に働いたことで体感できた部分です。
Yahoo!を離れた理由
Yahoo!を離れた理由は「課題に対してベストだと思える提案ができる状態でありたい」と考えるようになったからです。
この考えに至るようになった要因は大きく2つあって
1つ目が、提案内容に制約があるので解決できる課題の幅も狭まってしまうこと。
2つ目が、組織が自社プロダクトを柱として売上拡大などの成長を目指していること。
この2点です。
例えば、クライアントの課題を解決するうえで「一部は自社プロダクトで解決できるかもしれないが、ベストではない」と分かっていても、2つ目の前提があるので自社プロダクトを提案しなければいけない。こうなると「一番良い形で課題解決を目指す」という点からはそれてしまうと感じました。
自社プロダクトを磨く、あるいは複数展開することでこのズレを解消する道もあって、その方向で活躍している先輩ももちろんいました。どの道を選ぶかはその人の価値観によりますが、僕自身は課題に対して適切なやり方を組み合わせて当てはめるイメージがしっくりくると感じたため、環境を変えることにしました。
PGに出戻りした理由
PGへの出戻り理由は「良いモノを作ることにコミットする集団」というイメージを持っていたこと、それとインターン卒業前に代表の田内さんから「いつか戻っておいで」と言ってもらっていたからです。
中でもインターン時代の記憶は強く残っていて、当時の上司は物事の進め方や考え方、知識の量や幅など、あらゆる面で圧倒されました。「全員が“仕事にコミット”している」と感じられる環境での仕事はすごく楽しかったし、周りからの刺激も多かったです。
それと「社員同士の関係性」も良かったですね。「良いモノを作る」ために考えて動くことを楽しんでいる印象があり、友達といる時とは別の一体感を感じました。元々、仲が良いから一緒に仕事をするというよりは、仕事に対する考え方が近いから仲良くなれるという経験が多いので、そういった意味でも自分と組織の相性の良さを感じました。
「期待と現実」のギャップ
こういうインタビューでは出戻りの感想として「期待通りの会社でした!」と答えるのが相場だと思うんですけど...。「期待と現実」のギャップを感じる部分はありました。(笑)
まず「良いモノを作ることにコミットする集団」という根本はズレていませんでした。ただ「どのように最高の仕事を実現するか」といった考えを突き詰める部分が、組織全体としてまだ十分に行われていないような印象を持ったんですよ。
これは組織としての実行力に大きく影響する部分だと思っていて、例えば想定通りに進まないことがあったとして、「どういう条件なら前に進めるのか」をまずは提示しないと、議論のテーブルにすら乗せられないので話が進まないわけです。この部分をマネージャーだけでなく、現場レベルでもどんどん出来るようになると、組織として物事を前に進める力をもっと伸ばせると思っています。
個人が全ての領域を考え、行動し尽くすことが不可能だからこそ、「いいモノを作ることにコミットする」ために息をするように「どうするの?」を考えられる組織でありたい。文化として“当たり前”にしたい。それが、組織であることの大きな意味だとも思います。
組織の“当たり前”を作りたい
―『組織の“当たり前”を作るにはどうしたらいいのか?』
ここで参考になるのが、強い文化を持つといわれる企業、長く続いた国、急速に発展した国の「制度や仕組み」なんですよね。
まず前提として「とある文化が当たり前になっている状態」とは、ある物事に対してだいたいが共通の反応を示し、逆にそうしないと違和感を覚える状態だと思っています。
例えば、「仕事ができるビジネスマンはチャットやメールのレスが速い」みたいなことがよく言われますが、これは「レスが遅いとなんかおかしいぞ」という感覚が自分の中にあり、なおかつ周りからも「おかしいぞ」という反応をされる状態によって成り立っているわけです。
つまり仕事ができるビジネスマンが取っている行動というのは、組織が定める行動規範や評価制度によって後押しされていたり、逆にふさわしくない行動が起りづらいようになっている。そして、この行動の総体が、組織としての“当たり前”を形成しているのではないかと考えています。
こういった観点を持つようになってからは、上手くいったことも、上手くいかなかったも、原因をヒトの特性や人格ではなく「仕組みに求める」という視点が出てきて、改めてYahoo!の強みである仕組みについても、ひとつの解釈を持つに至ったという感じです。
こんなことを考えているので国や企業の制度、いろんな分野の優れた設計に関する本を読むのが最近の楽しみになっています。もとより本を読むのが好きなので半分くらいは趣味ですが、会社の目的を達成するために役立ちそうな内容があれば試してみるというのが、仕事の楽しみの結構な部分を占めていたりします。
PGで取り組んでいる「仕組み」作りについて
現在所属しているセールス事業部では、提案内容の考え方、アポイントから成約を目指すまでの対応について、誰でも一定水準以上のクオリティを担保できるような仕組みを作って試しています。
特に「どういう基準で考えるのか?」「なぜその判断をするのか?」といった意思決定の言語化と、「○日に誰に何を連絡する」といった判断を具体的な行動に着地させて管理することを行っています。
これまで個人の感覚や経験を基に動いていた部分も多く、提案書の作成が得意な人の手が埋まると案件進行のスピードが落ちてしまったり、人によってフォローの連絡タイミングにバラつきがあり、それが原因で追加契約のチャンスを逃してしまったりすることもあったんですよ。
事業拡大に向けた会社の動きもありますし、人が増えた時に備えて「成果を出しやすい仕組み」を用意しておきたいという意味合いもあります。この会社における営業の在るべき姿をチームで話し合いながら、自然とそこに合致する行動を取れるような体制を目指したいですね。
どんな人と一緒に働きたいか
「自分とは価値観の違う人がいて欲しい」と思っていたりします(笑)具体的には「良いモノを作ることにコミットする」という根本は同じだが、組織や人に対する解釈・アプローチは違うといった方でしょうか。
というのも人は自分と同じ価値観の人を良く評価しがちです。そういうバイアスがあることが分かっていても、やっぱり第一印象の段階で良く見えてしまうことがある。反対に違う価値観の人には、中身を理解していないまま良くない印象を持ってしまうことがあります。採用を例に挙げるとすれば、組織の価値観に近い人材が採用され、同じようなタイプの人で構成されやすいわけです。
ただ個人が考えられる幅や量にはどうしても限界があって、価値観が違う人がチームにいることで全体としての対応範囲が広くなり、組織としての地力が高くなっていくのかなと考えています。「どこにコミットしているのか」という認識が同じであれば、例え自分と違う価値観から出てきた意見であっても、理解しようとすることができると思っているし、PGはそういう組織であると信じています。
本日はインタビューにご協力いただきありがとうございました!
▼プロフィール
氏名:安田 浩乃(ヤスダ ヒロノ)
出生:1995年生まれ 秋田県出身
入社:2017年にインターン参加|2020年にPG入社
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