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年度末の転職ってどうなの?転職を検討している方に読んでほしい、人事の本音【PlayNextLab Interview】

いろいろあった2021年も終わり、2022年になりましたね。
昨年末のボーナスを受け、これからの働き方について考えている方も多いのではないでしょうか?

そんな方々に少しでも参考となる情報をお届けするべく、今回はPlayNextLab(以下「PNL」)のHRソリューション事業を率いる井出にインタビュー。

「年度末の1〜3月、各社の人事担当はどのようなことを考えているのか?」
「4月までに転職したければ、今から何をするべき?
などなど、「年度末の転職」をテーマに、人事の本音を語ってもらいました。

4月までに転職したい!年度末は転職に適した時期?コロナの影響は?

―今の時期、「ボーナスももらったことだし、転職活動しよう」と考えている方は多いと思います。実際のところ、1〜3月の年度末というのは、転職に適した時期なのでしょうか。

井出:はい、適しています。

まず退職者目線での適しているポイントとしては、賞与をもらい、今年度の年末調整も済んでいるため、区切りがよく手続きが進めやすいと思います。

会社目線で言っても、年度末は採用を強化したいと考えるタイミング。

会社の規模にもよりますが、1月から3月というのは、次年度の予算を考えているか、固めている途中。人件費や採用バジェット、採用枠なども年度内で消化したいと考えており、新しい人の採用について柔軟度が高まっているケースが多いことは想像に難くありません。

また、12月末・3月末で退職する社員が出てくることを想定し、人の拡充・増員などの採用を開始することも多く、採用活動が活発化する時期です。

―なるほど。退職者が出やすい時期は人事が採用を活発に行う時期でもあるわけですね。
コロナ禍で経営が厳しい企業も出てきているかと思いますが、それでも採用は継続されるものでしょうか?

井出:もちろん、採用を控える会社も出てきていますが、有効求人倍率で見れば現在はコロナ直後から比較して150%程度まで回復していますので、求人の全体数は減っていないと言えます。

また、感覚値にはなりますが、IT人材の求人ニーズはコロナ前以上に高まっています

コロナによるリモートワークの導入、デジタル化の促進などから、IT人材の採用が各社の急務となっていると考えられます。


―需要が高まった職種も増えているということですね。他にも、コロナに関連して転職市場が変化したと感じることはありますか?

井出:採用できる会社とできない会社の二極化がより一層進んだように感じます。

リモートワークが浸透する中、企業の面接もリモート面接がメインになってきています。候補者にとっては移動の手間なく転職活動ができるようになったというメリットがありますが、採用する側にとっては、候補者とのコミュニケーションや候補者をグリップする難易度が格段に上がっています。

リモートにおけるチャットやメールでのコミュニケーションの細かさ・丁寧さなどが採用力に直結してきますので、「コロナ前はオフィスの雰囲気や面接官・エンジニアのキャラクターで採用できていた」という会社には苦しい状況でしょうね。

逆に言えば、候補者はリモート環境下においても丁寧にケアしてくれる会社を見抜きやすくなったとも言えます。

採用面接に出向くための移動時間などが削減された分、複数社同時に応募することもしやすくなりましたので、今は企業には厳しく、候補者にはやりやすい状況ですね。

転職を成功させるために、「実績の整理と情報収集」に取りかかろう

―転職市場が賑わう年度末に向け、転職を考えている方は、どのような準備をすべきでしょうか。

井出:情報収集できるチャネルを増やすことと、自分の実績を適切に取りまとめること。
この2点を、私は強くおすすめしています。

私は現在エンジニアの転職支援をメインに行なっているため、そちらの切り口からもう少し詳しくお話ししますが、他の職種にも当てはまることが多いので、ご自身に置き換えながら読んでいただけたらと思います。

エンジニアは現在リモート面接の普及とIT人材需要の高まりで引く手数多ではあるものの、入社後のギャップが生まれやすい状況とも言えます。

オンラインで人事から得られる情報だけでジョインしてしまい、入社後に苦労してしまう…というパターンですね。

それを防ぐためには、転職や入りたい業界に関して、率直に話せる相手を作っておくことが重要です。現在はコロナでオフラインの情報収集機会が少ない分、自ら進んで取りに行かなくてはいけません。

応募している会社のエンジニアに直接話を聞く機会を作ってもらうのも良いし、その業界のエンジニアが集まるオンライン/オフライン上のコミュニティを探して情報収集するのも良いでしょう。

ただし、自分のことは何も開示せずにいては、適切な情報は集まりません。

外へ出て情報収集すると同時に、自分自身の実績をまとめたリポジトリ(GitHubなど)を整えておくのがおすすめです。

コミュニティに出入りすることで、わかりやすい経歴・わかりにくい経歴などを目にする機会も増えると思いますので、リポジトリは適宜アップデート・整理していくとなお良いですね。

また、最近では日系企業でもリファレンスチェック(身元照会)をする会社が出てきています。実績をまとめつつ、それを証明してくれる人を探しておくと安心ですね。

「会社の上司(元上司)にリファレンスチェックを頼んだりできない!」という方も多いでしょうから、常駐先・エンドクライアントなど含めて目星をつけておくと良いです。

―実績だけでなく、それを証明する人も必要な場合があるのですね・・!盲点でした。実績を整理する際、採用担当に自分の強みを伝えやすくするポイントはありますか?

井出:理想を言えば、印刷してA4 1枚にまとまっている状態がベスト。
人事は日々たくさんの経歴書を読みますので、長い書類・字が細かい書類はそもそも読み込む時間がありません。

直近3年のプロジェクト(役割、開発環境、責任業務、開発のプロセス)が図表なども活用してビジュアル化できているとすごく見やすい経歴資料になります。

意識していただきたいのは、エンジニアは「開発案件の鮮度」という点を大事に書くこと、ビジネス職であれば「自身だけで出せる付加価値は何か」を表現すること。

これまでの仕事内容を細かく書こうと思ってしまいがちですが、詳細を伝えるのは面接の場でもいいのです。

ただし、直近の経験が応募している業界とかけ離れている場合には、少し前の経験も含めてアピールとして細かく書く。これも1つの手です。
書類上でどこをアピールするかは、「自分が今後何を強みにしていきたいか」を表現する場とも言えるかもしれませんね。

作成した後は、仲良くなったコミュニティなど、自分のことをあまり知らない人に見てもらってレビューを受けると、より一層伝わりやすい経歴書になると思いますよ。

―相手に伝えたいことを、より見やすくというのはどんな書類をつくる上でも鉄則ですよね。形式にとらわれず図表などを用いるというのもヒントになりそうです。

自分が大切にしたいものを整理して、転職活動の方針を決めよう

―転職が初めて・久しぶりの場合、どういう会社を選べばいいのか迷ってしまうこともあるかと思います。自分と合う会社を選ぶポイントは何でしょうか?

井出:会社選びをする上では、まず自分の価値観と今回の転職で叶えたいことを考えることから始めると良いです。

わかりやすいところでは、経済的な豊かさと心理的やりがいどちらを優先するのか。
経験が豊富な領域でスキルを伸ばしたいのか、新しいことにチャレンジしたいのか。

こういったことのバランスを自身で考えてみることです。

これらを整理していくと、おのずと「給与を上げたかったら、これまでやってきたことの延長線上にしないといけないな」「新しいことにチャレンジできれば、給与はそれほど気にしない」など自分なりの方針が固まってくるはず。

また、企業と自分の感覚が合っているかを確認する1つの手段としては、コーポレートサイトなどにある技術ブログ、主に経営層・マネジメント層個人が発信しているブログやTwitterなどSNSを見てみることもおすすめです。

技術レベルというよりも、会社として大切にしている技術や要素、そこで働いている人たちの開発スタイル、大切にしているテーマなどの「価値観が合うか」をそこで見てほしいです。

それらを踏まえて、「自分はこの会社でなら牽引するメンバーの一員になれる」「頑張って食らいついていくメンバーにはなれそう」など、一緒に働くイメージが湧けば、応募してみるのが良いですね。

また、働き方も柔軟な時代ですので、副業から入るというのも選択肢の1つです。

ただし、双方の相性を確かめるための副業なのであれば、あらかじめ期限を決めておき、「なんとなく、ずっと業務委託」という関係にならないよう気をつけなければいけません。

もちろん、現在自分が雇用契約を結んでいる会社は副業可能かどうかの確認が必須なのは言うまでもありませんが。

―自分にとって大切な価値観を整理し、それが会社と合っているかを確かめる。それにはやはり、直に情報収集しに行く、ということですね。
我々も転職支援をしている会社ですので、最後に、エージェントを使うメリットについても一言いただけないでしょうか?

井出:IT業界は昨今、仕事への関わり方がさまざまになってきています。

エージェントである我々と話をすることで、思いがけない業界で使えるスキルを持っていたり、自分では探そうと思わなかった可能性と出会えることはあるかもしれません。

可能性を探るネットワークの1つとして、使ってもらえるとうれしいです!

―ありがとうございました!

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