ワクチンの摂取率が50%を超えながらも、首都圏での緊急事態宣言が発令され、外出を控える動きが続く日本。働く世代の意識も数年前とは大きく変わり、大手人材会社が行なったインターネット調査によれば、働く20代のうち約75%もの人が今後の働き方として「リモートワーク」を希望しているという結果が出ています。
私たちプレイネクストラボも、この1年半ほどは40名以上いるエンジニアチームのほぼ100%がリモートワークとなっています。また、当社ではIT人材の転職支援も行なっているため、「リモートで働ける企業に転職したい」という転職希望のご相談も多くお受けしてきました。
しかし、「リモートワークがいい」という想いが先に立ち、肝心の企業への想いをうまく伝えられなかったり、採用担当者に「リモートワークの会社ならどこでもいいのかな」と誤解されてしまう方もちらほら。
本記事は、コロナ禍におけるリモートワークを、当事者・採用担当・転職エージェントなどさまざまな目線で見てきた私たちから、「リモートで働きたい」と考えている方に向けた内容となっています。
面接時に、いかに自分の希望をスマートに伝え、入社後のギャップを防ぐか。そのためのちょっとしたポイントをお伝えします。
<プレイネクストラボのリモートワークについて>
「社員が安心して働ける環境を目指して」代表の柏に聞く、全員在宅勤務への道のり 【PlayNextLab Interview】
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在宅勤務だからこそ、積極的な交流を。PNL、エンジニアチームの取り組み【PlayNextLab Interview】
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「リモートで働きたい」という声、採用担当者はどう受け取る?
「感染症対策を徹底したい」「移動時間を減らしたい」「ワークライフバランスを整えたい」リモートワークという新しい働き方が広がる背景には、個人のさまざまな想いがあります。
その分、転職面接の場では「通信費は支給されるのか」「週に何日の出勤が必要か」「カフェなどで働いても良いか」など、いろいろと聞きたいことが出てきてしまいますよね。
しかし、リモートワークというのは、あくまで1つの「働き方(条件)」であり、採用する側が見たいのはやはり候補者が「どんな働きをしてくれそうのか(成果)」なのです。
条件の話をする候補者と、成果を知りたい採用担当者。リモートワーク以外のテーマでもよく起こりがちなことではありますが、これでは面接の場で、話が噛み合わなくなってしまいますよね。
また、面接をスムーズに通過したい場合、まず「企業が求めていることから伝える」のが大切。働き方や条件といった「候補者の求めていること」については、通過が確定した(もしくは通過の可能性が高まった)後、少しずつすり合わせていくほうが、交渉の順序として得策と言えるでしょう。
そしてもう1つおさえておくべきポイントは、日本企業が「正社員(=総合職)」に期待することは、「多角的に成長し、貢献してくれること」だということ。これは特に、大手企業や老舗企業でよく見られる人材育成戦略です。
リモートワークは、効率を求めるには最適な働き方かもしれませんが、一方で1つの業務に没頭しやすく、多角的にスキルを伸ばすことには必ずしも適さないと考える経営者・人事担当者は多いようです。
つまり、正社員を希望する場合、「リモートで働きたい」という希望を強く押し出してしまうと「自分の業務だけを極めたい人」という候補者にとって不利な印象を持たれてしまう可能性があるのです。
(採用担当:今日も候補者からの質問は、リモートワークのことばかり・・・)
「リモートで働きたい」を、企業に寄り添って伝えるポイント
「では、リモートで働きたいという希望を伝えちゃいけないの?」と、がっかりされた方もいるのではないでしょうか。もちろん、そうではありません。
企業の想いを汲みつつ、以下のようなことを確認・相談していくことで、企業との距離がグッと縮まり、入社後のギャップも減らすことができます。
●リモートワークをした場合の仕事の進め方について、できるだけ具体的に確認する
自分が応募するポジションでフルリモートだった場合、どのように業務の全体像を把握し、周囲と進捗確認をしていけばいいか?社内コミュニケーションの方法は?
日々の業務を具体的にイメージできる程度まで詳細に確認していくことで、入社後のギャップを防ぐことができます。
●自分がこれまで能動的に働いてきた(行動してきた)実績を語る
自分がこれまでリモート環境下においてどのように働いてきたか、採用担当者にわかりやすく説明していきましょう。
リモートの環境でどのように業務課題を見つけ、チームや上司と共有し、解決してきたか?自分の業務だけに没頭せず、どのように役割を変化・進化させてきたか?
リモートで働いたことがない場合にも、課題発見・共有・解決と、自ら進んで組織に貢献したエピソードがあれば、「この人なら、リモートで働いていても、安心して任せられる」と思ってもらえる可能性が高まりますよ。
このように「一歩引いて、経営目線で『リモートワーク』を考えてみる」というマインドがあると、面接に臨む心持ちも言動も変わってきます。
理想の働き方を叶え、企業に「一緒に働きたい!」と思われるために
会社が制度としてリモートワークを採用している以上、業務が回るような仕組みをつくるのも会社の役割です。
しかし、リモートワークが急速に浸透したのはこの数年のこと。多くの企業では、経営サイドにとっても手探りなのが現状です。
そんな最中、「リモートワークという大きなビジネス環境の変化の中で、課題を共に解決し、成果の出し方を考えてくれる社員が欲しい」と思うのは当然のことと言えるでしょう。
もしそうした課題を抱える企業と出会い、面接を受けることとなったなら
「リモートワークは採用していますか?」と聞くだけではなく、「私が貴社に入ったなら、リモートワークでも、こうして成果を上げていきます」と語ることができれば、アドバンテージの1つとなるはずです。
プレイネクストラボでは、SIer/SES事業の他、IT人材の転職支援事業も行なっています。
「リモートワーク」は、最近よく目の当たりにする、企業と候補者のギャップの1つ。そして今回の記事は、そのギャップを埋めるために、日々私たちが候補者の方や企業へ語っている内容を書き留めたものです。
私たちは、企業と候補者の架け橋となって、単なるスキルマッチの転職支援・採用支援ではなく、本質的な採用をしたいと考えて日々事業に取り組んでいます。
「企業と候補者の架け橋となり、自分らしく働ける人を増やしたい」
そんな想いに共感してくださる方、ぜひ一緒に働きましょう。