細田は、立ち姿が美しい。180cmを超える凛とした佇まいは、まさにフロントマンのあるべき風情で、包まれるような安心感を覚える。「フロントスタッフはホテルの第一印象を与える大切な仕事。どのような経緯でこのホテルを選ばれ、ご予約されたかを知っている分、しっかりと一人ひとり、おもてなしをしたい」。そんな一期一会は、ホテルそのものの印象にもなりかねない重要な役割を持つ。
細田の社会人スタートは、人よりも遅い。国内の大学を卒業後、海外の大学で学んでみたいとスイスにあるホスピタリティ専門の大学へ進んだ。次第に彼の目標が定まっていく。「発展途上国での観光開発を通して、それらの国を発展させたい」。その理想は海外への進出を進めるPlan•Do•Seeの理念とも合致した。
28歳でPlan•Do•Seeに入社すると、一人ひとりが魅力的な存在のまま、どんどん変革していく会社の地盤を支え、成長させていることに驚く。「Plan•Do•Seeはノーブランドで、常に前に向かっている会社。チーム内のコミュニケーションもさることながら、トップクラスの人たちも近い存在で話が聞こえてくる。そんな距離感が魅力ですね」
「僕、実は無断欠勤したことがあるんですよ」。そんなまっすぐな細田だが、1年目のとき、“身近な距離感”を遠ざける出来事があった。小さなミスの連続、自分への期待とのジレンマ、そして周囲への重責感。小さな負の連鎖で追い込まれ、無断欠勤してしまう。土日休みだったが、金曜日に自宅に引きこもった。すると土曜日に上司や仲間が突然、訪問してきた。「嬉しかったのは、わざわざ家まで来てくれて、たわいもない話だけをして帰っていかれたこと。こういった人たちと働き続けられるのは幸せだと気づきました。期待に応えたいという思いが大きくなりましたね」
休みを含めたこの3日間の体験は、彼の意識をより前進させるきっかけとなった。
大きな夢をよく考えていた細田だが、まずは「やり抜く力」を養うこと。小さい目標を積み重ねて成功体験を積み、少しずつ設定したゴールまでたどり着くのが新たな目標となった。そして、自分がいることで周囲の環境を明るくポジティブに変えることができる力を身につけること。
細田は常に、チャレンジャーでありたいと言う。大好きな『ドラゴンボール』の主人公・悟空が、打たれてもへこたれない絶対的な正義であるように、究極の利他主義を目指しながら、常に向上心を持って周りのみんなと一緒に、お客様を安心とワクワク感で満たす。無邪気に笑う彼、凛とした立ち姿。細田には、チャレンジャーならではの期待と自信がみなぎっている。
ほそだ よしあき
2017年入社。東京都出身。国内外の大学を卒業後、新卒で入社。赤坂プリンス クラシックハウスでマーケティング&セールスを経験したのち、ORIENTAL HOTELのルームスディヴィジョン(宿泊)スタッフとして働いている。発展途上国の観光開発(ホテルなど)を手がけたい、という大きな夢を持つ。