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【代表ストーリー・後編】訪日外国人が99.9%減少して大ピンチ⁉大逆転劇と今後の展望について語る

前編では、谷社長の学生時代からオレンジ社に入社した当初のエピソードをご紹介いたしました。

後編では、急遽外国語コミュニケーション部の事業責任者を担当することになった話や、代表に就任した際のオレンジ社の状況、コロナ禍での大ピンチからの大逆転秘話を語っていただきます。

<前編をまだお読みでない方はこちら>

当時の社長の一声で、外国語事業の責任者に

営業としてキャリアを積まれた後、外国語コミュニケーション部の事業責任者に就任されています。そこにはどのような経緯があったのですか?

オレンジ社としては、僕が外国語事業の責任者になる前から事業を行っていたのですが、当時は専任の担当が1名いるだけの小さな規模のものでした。

ところがある日、その担当者が家庭の都合で急遽、退職することになったのです。突然だったので、すぐに後任が見つかるわけもありません。

幹部たちの会議で困ったものだと頭を抱えていると、当時の社長が一言。

「お前、大学で英語のクラブに入っていたんだろ?」

その瞬間、僕が外国語事業を担当することが決まったんです(苦笑)


ものすごい無茶振りですね…。それでどうされたのですか?

もちろん、最初は右も左も分からず当惑しましたよ。でも、古くから付き合いのある翻訳者や同業者のツテをたどって、翻訳に関する業務フローや作業手順、品質管理、リソース管理について話を聞いて回り、情報を集めていきました。

聞かせてもらった話を社内に取り込んでいき、少しずつ事業の体裁を整えていきました。



「外国語に強い制作会社」というスローガンを掲げ、第2創業へ

その後、2016年より代表に就任されましたが、代表就任のきっかけとなるエピソードがあれば教えてください。

自分が代表に就任する前の年に大きなトラブルプロジェクトがありました。そのお陰で、会社の財務状況がかなり悪化してしまったんです。

この状況を何とか立て直さないといけないと思い、当時の社長である父に志願しました。


そんな難しい時期なのに、どうして自分から志願をされたのですか?

入社して10年が経った時期でもありましたし、この時期にはいつか自分が引き継ぐことになる覚悟は決めていました。どうせ引き継ぐのなら、難しい時期にスタートした方がその後の経営者人生においても底力がつくと思ったんです。

幸い、父もまだ元気でしたので、自分が判断を間違えたときは軌道修正してくれるだろうとの考えもありました(笑)


ではご自身が代表となられて、どのようなことに取り組まれたのでしょうか?

当時のオレンジ社は、色々なことに手は出していたのですが、会社の中心となる事業がありませんでした。また、収益性よりも売上高を追いかける傾向がありました。

なので、自分が代表になってからは収益性の低い事業は無理して追わず、自分たちの強みが活きるビジネスに集中していきました。


なるほど。それが外国語ビジネスだったのですね?

はい。当時、営業で足を運んだ印刷会社のお客様が、「言葉が分からないから、外国語の案件はすべて断っている」と話されているのを聞いてピンときたんです。

言語や文化の壁を抱えて、困っているお客様は多くいるんじゃないかと。

そこで、自社を「外国語に強い制作会社」と定め、リニューアルを進めていたホームページでも、そのスローガンを全面に打ち出していきました。

当時、アベノミクスによるインバウンド市場の拡大や東京オリンピックの特需もあり、この新しいコンセプトは力を発揮しました。

マーケットの拡大に乗じて、当社もシェアを伸ばすことができたのは良かったと思います。

コロナ禍でピンチ到来も、チャンスを味方につけて業績回復!

コロナ禍ではどのように事業経営をされていたのですか?

これから事業が大きくなるぞ!というタイミングで、新型コロナの感染が拡大してしまって。

初めて緊急事態宣言の出された2020年4月なんて、訪日外国人は前年度より99.9%減少してしまったんです。正直、つらかったですね。この先、どうなってしまうんだろう…と。

とはいえ落ち込んでいるわけにもいかないですし、すぐに切り替えて最初の緊急事態宣言の間に会社としての方針を検討しました。

コロナ禍でも使用されそうな商材をピックアップして、高速でテストマーケティングを繰り返していくことにしたんです。

具体的にどのようなことを試されたのですか?

日本に住んでいる外国人向けのハザードマップや外国語まんがの制作など、全社でアイデアを募り、お客様のところへ持っていきました。

そんな中、IR(株主・投資家向け広報)分野では海外投資家に向けた情報の開示に力をいれる上場企業が増えていることを知りました。

ちょうど東証がコーポレートガバナンス・コード(上場企業の企業統治(コーポレートガバナンス)に関する原則・指針)を改訂する直前で、東証プライム企業が英文情報開示の義務化に向けた取り組みを開始したタイミングだったんです。

法定開示文書の財務翻訳サービスをはじめ、統合報告書やサステナビリティレポートの英文化などに焦点を絞って、全社で営業を行いました。

当時は行動制限もあり、お客様がオフィスに出社しておらず担当者にたどり着けないことも多くありました。それでも、競合が活動を制限している時期から、どこよりも早く、どこよりも積極的に声がけを行うことで、1件また1件と実績は積み上がっていきました。

最終的には、コロナの年も無事にプラス着地。その翌年には最高益を計上するまで持っていくことができました。そんなIR分野のお仕事は、今では、当社の主力事業にまで成長しています。

やはりピンチの時ほど、冷静に成すべきことを成すことが重要ですね。そんな時は社員たちも不安になるから、会社としてしっかりと方向性を示して、全員の力で難局を乗り切る。

コロナ禍は大変でしたけど、そうした経営者としての底力のようなものを培ってくれたような気がします。


組織の規模を拡大して、社員に還元していきたい

オレンジ社の今後の展望について教えてください。

オレンジ社は創業から40年ほど経ちますが、25名ほどの規模の小さな会社です。

組織として安定させるためには、一定の規模まで会社を大きくする必要があります。そうすることでチームの役割分担や協力体制を強化でき、一人あたりの負荷も減らすことができるからです。

ただ組織を大きくするには、当然、そのための収益基盤が必要になります。なので組織の拡張と同時に、新たなビジネスの創出を並行してして進めていくことが今後のテーマと考えています。

言語とメディアとクリエイティブ。新しいメンバーを迎えて、当社の専門サービスの強化を図り、新たなビジネス機会に積極的に挑戦していきたいですね。

もちろん、このWantedlyへの出稿はその一環ですので、もし当社のビジネス領域に関心を持っていただけるようであれば、ぜひお話だけでも聞きにいらしてください(笑)


最後に、谷社長の今後の抱負を教えてください!

当社の経営理念にもあるように、我々の事業の目的は「従業員の幸せ」が最終ゴールなんです。

だから、働いてくれている社員のみんなが、もっとやりがいや働きがいを感じられる会社にしていけたらいいなと思っています。

いつも頑張ってくれている社員に還元していくためにも、引き続き邁進してまいります!


こぼれ話 ~オフの日の谷社長~

谷社長:

オフの日は家事をすることが多いです。

妻が仕事でいないので、買い物に行ったり掃除をしたり、子どもたちのご飯を作ったり。

最近はスーパーの特売めぐりにハマっています(笑)

得意料理はチャーハンで娘たちにも好評です。最近はパスタや煮物づくりにも挑戦しています。

おいしいレシピがあれば是非、教えてください!




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