Intro
初めまして、私は2021年初めから約一年Onplanetzでインターンとして働かせて頂きました。
この度卒業するにあたり、自身の経歴や携わったプロジェクトなどについて紹介させて頂き、機械学習系のインターンシップを検討している方々の参考になればと思います。まず簡単に自己紹介をさせて頂きます。私は現在海外の大学院に在籍しているのですが、専攻は言語学で研究に機械学習を使っている訳でもありません。そんな私がなぜインターンシップを思い立ったかと言うと、将来的には言語学の分野に囚われず、研究経験や実験で得たデータの解析経験を活かし、データサイエンティストなどの職に就いて世の中により直接的に影響を与える仕事がしたいと思ったからです。そこでデータサイエンスと切っても切り離せない機械学習の知識を身に付けたいと思い、独学で基礎を学び、数ヶ月後に縁あってOnplanetzでインターンとして迎えて頂きました。前述した通り海外在住のため完全リモートでの勤務しかできず、稼働時間も日本とは異なるのですが柔軟に対応してくれたこと、またOnplanetzでは機械学習を軸にした多様なプロジェクトに携われることに大きな魅力を感じました。
インターンとして働き始めた直後は、独学で勉強したとはいえ実戦経験が皆無だったためいくつか練習課題を渡して頂きました。それらが終わった後、本格的にプロジェクトに参画することとなりました。
PJ開始
私が携わったプロジェクトは主に二つあり、一つ目は介護施設における入居者の健康情報の入力の手間を音声認識で省くアプリの開発です。私はバックエンド担当として、職員の方が吹き込んだ音声を文字起こししトピック毎に分類するコードを書きました。コードを書くこともさることながら、処理に用いるAPIの使い方や実際にコードをクラウド上で走らせる方法など当初は分からないことだらけでしたが、大学院で培ったリサーチ能力を駆使して何とか期日までに文字起こし→データを可視化というパイプラインを繋げることが出来ました。大変でしたが、このプロジェクトでプログラミングに大分自信が付きました。
もう一つのプロジェクトは交通量調査における車両台数のカウント及びトラッキングを行うアルゴリズムの開発・実装です。まずは既存の物体検知・トラッキングのアルゴリズムを調査するところから始まり、どのアルゴリズムがプロジェクトの目的に最も適しているかメンバーと検証、議論を重ねました。また実際に交通量調査を行う環境に近いデータセットを得るために訓練データのアノテーションなども行いました。このプロジェクトを通じて、機械学習の一から十までのプロセスに携われたのはとても有意義な経験でした。また訓練データやモデルのパラメーターを変えることで検知精度に差が出るのもとても面白く、機械学習の醍醐味を味わうことが出来ました。
働き方
次に私が実際にどのようにしてインターンとして働いていたのか書かせて頂きます。
・稼働時間について
私は大体週15〜20時間程度で、日本のメンバーとコミュニケーションが取れる時間帯(夕方〜夜)に意識して稼働時間を取るようにしていました。稼働時間は週によってばらつきがあり、学会に出る等研究活動が忙しい週は少なめにして頂いたり、逆にプロジェクトの期日が迫っている場合は多めに稼働することもありました。
・メンバーとのコミュニケーションについて
コロナ禍で日本のメンバーも全員リモート勤務をしており、私だけコミュニケーションが取りづらいということも無く、分からないことがあったら気軽にSlackで聞くことが出来ました。また週一回のインターン会議でプロジェクトの進捗報告をしてフィードバックを頂く機会があったので、次に何をしたら良いか分からない、ということもありませんでした。
・研究活動との両立について
先述した通り、稼働のスケジュールは融通がきいたので研究活動との両立は十分可能でした。コロナ禍で外出があまり出来なかったので、週末をインターンシップに回せたのも要因かもしれません。また私自身の研究は機械学習とさほど関係が無いため、研究の合間を縫ってインターンシップの作業をすることはいい気分転換になりました。
・スキルアップについて
見習い期間中は過去に走っていたプロジェクトのコードや成果物を読みあさり、クライエントの抱える問題を解決するためにどのようなサービスを提供したのか、それに伴いどのようなコードを書いたのか理解を深めることに努めました。プロジェクトに携わるようになってからは完全にハンズオンで知識を吸収してゆきました。機械学習やコーディングに関する知識はもちろん、例えばアプリ開発やクラウドサービスなどプロジェクトに関連した分野の知見を得ることが出来たのは大きな収穫でした。また書いたコードをレビューして頂いたり、GPT-3のような最先端のAIを使わせて頂いたりしたのも貴重な経験です。
以上、Onplanetzでのインターンシップを通じて学んだこと、具体的なプロジェクトや働き方について紹介させて頂きました。
大学院生として研究活動をしながらのコミットメントは大変に感じる時もありましたが、コードが上手く動いた時や機械学習モデルの精度が上がった時、そして私の成果物を実際にプロジェクトで使って頂けた時は何にも変え難い喜びを感じました。そして大学院卒業後に希望するキャリアへ一歩近づく機会を与えてくれたOnplanetzのインターンシップには心から感謝しています。
是非、機械学習に少しでも興味があるという方はインターンシップに挑戦してみて下さい。