なにをやっているのか
隠岐島前地域から望める景色(写真提供:鈴木優太)
隠岐島前地域から望める景色
本土からフェリーに2時間ほど揺られ到着する、
島根県の離島、隠岐島前地域(海士町、西ノ島町、知夫村)。
コンビニすらないこの地域には、都会のような便利さはありません。
人口流出や財政難など、日本の各地で起きている課題を先取りしている、
課題先進地でもあります。
しかし、課題が山積みだからこそ、
日本の未来を先取りしていると考えることもできるのです。
わたしたち一般財団法人島前ふるさと魅力化財団は、
これまで高校・公立塾・学生寮、そして地域と連携しながら
試行錯誤を重ね、隠岐島前高校魅力化プロジェクトを興してきました。
廃校の危機とも言われていた島前地域唯一の高校の生徒数はV字回復、
輩出した卒業生たちも全国各地で活躍しはじめています。
一方で、地域に目を向けると見えるのは、
人手不足・担い手不足により島の活力が失われつつある、という事実です。
そこで、わたしたちは隠岐島前3町村(海士町、西ノ島町、知夫村)と連携し、
「一定期間島に暮らし、島で働くこと・学ぶこと」を経験したことがあるような、
「滞在人口」と呼ばれる層の人口創出・拡大、その関係の深化に向けた
離島への新しい人の流れ(還流)をつくる事業「大人の島留学」を創設しました。
一般財団法人島前ふるさと魅力化財団では、
離島への人の流れをつくることにより、
新しい風を起こし、ともに島の未来を開拓する風土をつくっていきます。
自身が最前線の現場に入り、一人の島民として共に創る。
隠岐島前地域ならではの資源を生かし、島の街づくりを担う参画者として、
離島への新しい人の流れづくり(還流)を起点とした魅力的な地域づくりに挑んでいます。
なぜやるのか
一般財団法人島前ふるさと魅力化財団は、
“魅力的で持続可能な学校と地域をつくる”というミッションを抱きながら、
隠岐島前高校を中心とした隠岐島前高校教育魅力化プロジェクトに取り組んできました。
人口流出や財政難などの問題を抱えるこの地域で、
“グローカル人材”の育成に力を入れ、少人数ならではの学びの環境を生かしつつ、
全国から生徒を募集する「島留学」制度を整え、
多様性に満ちた学びの土壌を10年かけてつくってきました。
そして次の新たな挑戦として、
隠岐島前高校の卒業生、隠岐島前地域出身の方を含む全国各地の若者たちが
「還ってきたい」と思える魅力的な地域を目指し、
「大人の島留学」を中心とした地域魅力化事業に取り組み、
隠岐島前3町村における若者の新しい人の流れづくり(還流)に貢献していきます。
「離島」という地で「暮らすこと・働くこと」
に対する心理的・物理的ハードルの高さにより、
知らぬ間に諦めていた「還ってきたい」という気持ちを
本物にするのが「大人の島留学」制度です。
「大人の島留学」を核とした
若者の還流づくり(新しい人の流れづくり)に取り組み、
離島という環境で挑戦してみたい若者を支援することで、人財が島に還流し続ける。
それが、島の魅力あるひと・活力あるしごとの創出に繋がると考えています。
どうやっているのか
隠岐島前地域では、さまざまなプロジェクトが動いており、
島外からの移住者も多くいます。
3つの島は、住んでいる人の気質も違えば、
地形も全く違い、3つの島それぞれの魅力があります。
職場は、トライアンドエラーを繰り返しながらチャレンジしていける、そんな環境です。
島の暮らしや仕事を楽しみながら、自分自身の在り方も探究し続けることができます。