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新卒コンサルのプロジェクトマネジメント術 ~必要なのは段取力~

こんにちは!
ニュートン・コンサルティングの山本です。
私は2022年度に入社した、新卒2年目のコンサルタントです。

「コンサルタントになった」と親戚や友人に伝えると、「新卒でコンサルって、専門知識もないのに何をするの?」とよく聞かれます。

たしかに、社会人経験が浅く、知識もほとんどない状態でのコンサル業務の難易度は高いです。
ですがニュートンでは、入社1年目から自ら考え、行動する機会を得ることができます。
実戦経験を通して、コンサルに必要なスキルを身に着けることができるのです。

私自身も、配属2か月目でPM(プロジェクトマネージャーのこと、後述)を務め、その中で基礎力を培うことができました。

そこで、今回は配属2か月(ニュートン史上最速?!)でPMを経験した私の体験談を通し、未経験でもコンサル業務はできるということをお伝えします。


配属2か月目でPMに。さて、どうする?

4月に入社し、2か月の研修期間を終えた私は全社的リスクマネジメントに関わるサービス を提供する、ERMソリューションチームに配属されました。
配属当初は、お客様から寄せられるリスクマネジメント体制の構築や改善に関わるご相談を必死に追っていました。

そんなある日、上司から「この案件、山本さんがPMで進めてみない?」と声をかけていただきました。チームに配属されて、2か月目に入ったばかりのことでした。

この時、私に託されたPMという役割は「プロジェクト・マネージャー」の略称です。PMは、いうなればプロジェクト推進に関わるあらゆるタスクの責任者です。
お客様とメールや電話でコミュニケーションをしたり、契約締結に係る事務手続きをしたり、スケジュール管理をしたり、支援内容を社内外で調整したり...とタスクを書き出したらキリがありません。

当時の私はといえば、お客様と電話したこともなければ、契約手続きのステップも理解しきっていませんでした。振り返れば、PMの役割も明確には理解できていなかったようにも思います。
この時点で把握していた案件の情報はこのような感じでした。

  • リスクマネジメント研修の実施
  • 2時間程度
  • オンライン(Web会議ツール)で実施
  • 内容はリスクマネジメント初心者~中級者向け

何から手を付ければいいのか、途方に暮れたかと思いきや、実はそんなことはありませんでした。
研修期間に受講した「段取り研修」での講師(弊社副社長兼プリンシパルコンサルタントのK)のメッセージが印象深く残っていたからです。(段取り研修については、先輩のFさんが記事を公開されていますので、ぜひご参照ください!)

それは、「段取りができれば、未経験の事柄にも対応できる」というメッセージです。
段取り、すなわち、「いつまでに・だれが・なにをするか」が明確にできていれば、自分に知識や経験がなくても他者も巻き込んで対応できるということです。

今の自分には知識も経験もない。でも、頼もしい先輩がおり、段取りならできる。
心は決まりました。
先輩に「PMやります!」と返答し、リスクマネジメント研修の実施に向け、「いつまでに・だれが・なにをするか」考えることからはじめました。


模索しながら見つけた、プロジェクト推進のカギ

何もかもが未経験の状態で始まったリスクマネジメント研修のプロジェクト。一人では何もできない立場だからこそ、段取りを極めて乗り切ろうと考えました。
具体的には、以下3つのポイントを意識していました。

  • ポイント①:タスクを見える化して管理、共有する
  • ポイント②:質問する際は「分からない」を細分化する
  • ポイント③:困ったら、躊躇わずに声をあげる

この3つを押さえたことで、未経験でもプロジェクトを成功させることができました。この経験から、2年目に入った今も上記のポイントは大切にしています。

それぞれのポイントについて、詳しく共有します。

◆ ポイント①:タスクを見える化して管理、共有する
私がPMとして直面した障壁は、営業から支援完了までのステップを把握できていないことでした。未経験ゆえ全体感が見えず、まさに「何が分からないか分からない」状態です。ゴールが見えていれば、逆算してスケジュールを立てるのみですが、それすらできませんでした。

そこで、定期的にプロジェクト全体と私個人のタスク対応状況を書き出し、プロジェクト関係者全員が見えるところ に記載していました。
具体的な方法としては、社内コミュニケーションツールのSlack上のプロジェクトのチャンネルにタスクを書き出して、それを都度アップデートしていました。

これは、先輩方が「未経験PM」の状況を把握でき、認識に抜け漏れがあれば直ぐに指摘をいただける状況をつくることに徹する作戦でした。

あくまで、「分からないことが分からない」状態なのは自分だけ。周囲の方に自身の認識を見ていただき、「分からないこと」をスクリーニングできるようになり、抜け漏れなくタスクに対応できました。

◆ ポイント②:質問する際は「分からない」を細分化する
ポイント①の内容は、「分からない」を検知する方法でした。プロジェクトを進めるほど、分からないことに直面します。
そこで、「分からない」の整理分類をはじめることにしました。

当時の私が直面する「分からない」は大きく2種類でした。
 A. 事務手続きなど、社内のルールが分からない
 B. お客様の要望に対する対応方法が分からない

Aについては、直属の先輩に都度質問をしていました。ただ、気を付けていたことは質問の仕方です。
何が分からないかを説明するだけでなく、マニュアルの確認状況や自身の見解を併せて伝えることを徹底していました。
そうすることで、明確に理解度を把握いただけると考えていたのです。

Bについては、全社員に広く質問をしていました。マニュアル等を確認するより、実体験が解決の近道となるからです。

たとえば、お客様から研修当日のオンライン会議ツールに関する質問が寄せられた際、そのツールを使ったことがある方はいないか、全社員が参加しているSlackのチャンネルで確認をしました。
このチャンネルの名称は「なんでも相談部屋」といい、困ったことやちょっとした質問がある際に活用しています。

新卒でも全社に向けて質問できる社風のため、こうした対応も臆することなくできました。

「分からない」に直面すると、パニックに陥ってしまいがちです。ですが一息置いて、誰にどのように質問すればよいかを整理してみてください。周囲の人が必ず力になってくださいます。


◆ ポイント③:困ったら、躊躇わずに声をあげる
ポイント③は①・②の総括的な内容です。これまでに挙げてきたポイントは、どれも先輩や周囲の方の存在が鍵でした。

社会人経験も知識もない自分が独りで解決できる問題は無いに等しいと割り切り、自力で何とかしようとしない。早い段階で周囲の助けを求めることがとても重要です。

当社の社員の皆さんは困っていれば直ぐに手を差し伸べてくださるので、「自分が分からなくても、きっと解決できる」という安心感を持つことができていました。

振り返ってみると、困ることがあってもパニックにならず、周囲を頼ることのできる環境だったからこそ、果敢に初めての挑戦をできたのではないかと思います。


プロジェクトの結果はいかに!?挑戦を通して得られたものとは

未経験なりに考えに考え、プロジェクトに向き合った過程をお伝えしてきました。
とはいえ、どんなに考えて、工夫をしても、お客様に満足いただけなければ意味がありません。

上司から「この案件、山本さんがPMで進めてみない?」と声をかけていただいてから3か月後、プロジェクトの成果を答え合わせする機会が訪れました。

ニュートンでは、プロジェクトが完了したタイミングでお客様にアンケートをお送りしています。アンケートでは、PMの推進力を確認する設問もあります。

緊張しながら結果を確認すると、アンケートの結果は満点でした。

右も左も分からない状況の中、勢いのままに飛び込んだ挑戦を無事に終えられ、ほっとしました。それと同時に、「段取りができれば、未経験の事柄にも対応できる」という確信に変わりました。


今回ご紹介した初めてのPM経験から約1年が経ちました。現在は、一定規模の案件のPMは不安なく実施できるようになり、大型の案件でもPMの段取りをサポートしたりしています。

そして配属当初と変わらず、声をかけていただいた際は「やります!」と即答し続けています。まずは段取り、そうすれば上手くいく!という確固たる自信があるからです。

今後も初心を大切にしながら、一人前のコンサルタントを目指していきます。



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