なぜ僕らがCRAFTをはじめたのか。

ニューワールド株式会社の井手です。
2017年、早くも1ヶ月が過ぎましたが、ニューワールドでは新年早々オフィスを移転し、新たな思いで走り出しています。
今月2月にはCRAFT STOREというビデオコマースサイトを公開しました。

そんな中2016年6月からスタートしたCRAFT"クラフト"という事業について書いてみたいと思います。

まず、そもそも僕らのスタート（創業）は2013年になります。
創業当初はテレビに登場するアイテムの情報を配信するファション系メディアのimanee"アイマニ"というサービスを展開していましたが、2015年6月にサイトを閉鎖しなければいけない事態に直面しました。

当時からニューワールドは、「映像(動画)と買い物がつながる世界観」というものを事業コンセプトとし、映像を見ながら欲しいものや気になるものがあればスムーズに次の行動（買い物など）ができるようなソリューションを提供したいと考えていました。

サイト閉鎖を決めた後、次なる事業を何にしようか、次なるエネルギーの注ぎ口を見つけるために必死になって考えては振り出しに戻りという繰り返しの時間を過ごしていました。

CRAFTという現在の事業にたどり着いたのは2016年6月。
それまでのサイト閉鎖からの約1年はファッションQ&Aサービスをやったり、テレビ情報のキュレーションメディアをやってみたり、ファッションコーディネートを配信する分散型メディアをやってみたりと、複数の事業にチャレンジしてみましたがどれもなかなか成長フェーズまで持っていくことができずに撤退していました。
しかし、撤退を決める度に後悔することはありませんでした。
自らが責任をもって判断し、全力で考えてうまくいくと信じ、前に進んできていたので、なぜかビボットする度にどんどん自信がついていました。

「次は絶対うまくいかせる！やってやる。」

その思いは日に日に強くなっていくばかりで、起業してから3年以上が経ちました。

さて、だいぶ話は脱線してしまいましたが、2016年6月にCRAFTという事業は生まれました。
この事業の元になったのは「映像(動画)と買い物がつながる世界観」という事業コンセプトでした。
これまでやっていたテレビ（オフラインの映像）からオンラインの映像（=インターネット動画）の領域でこの世界観を実現したいと思いました。

【インターネット動画 × 買い物 (コマース) =「ビデオコマース」】

オンラインでこれからニューワールドとして参入すべきはこの「ビデオコマース」の領域だと決めましたが、国内ではこれといったビデオコマースの事例はなく、海外でも片手で数えるほどのものでした。海外事例を調査してみてもテレビ通販をネットに持ち込んでいるだけのような世界観で、イメージしているビデオコマース世界観とのギャップに苦しみました。

事業設計のときから持っている僕自身の事業のサクセスストーリーのイメージは、
「現状Eコマースで売れにくいものに動画コンテンツを加えることで売れるようになった。」というものでした。

ここで間違いなくキーになるのは、「動画」。

テキストや画像と同じ一種のコンテンツである動画が、これからコマースにどのような影響を与えるのかを考えまくりました。

そして僕が行き着いた答え（ビジョン）が、
「モノのストーリーで価値観を変える。」という言葉です。
選んだ事業領域は、日本のものづくり。

モノの価値がインターネット上ではうまく配信できずに、価格だけに目がいってしまいがちになり、インターネット上では売れにくい商材になっている現状の課題をどうにか解決したいと考えるようになりました。
この思いは地方のものづくりメーカー企業を伺う度に強くなり、どうにかして日本の資産である伝統的なものづくりの「技術」や新しく変化しようとしている「デザイン性」を国内、海外に発信していきたいと思いました。

なぜその価格になるのか、
どのような背景でモノが生まれているのか、
他と違うどのような体験ができるのか、など
世の中の方々に伝わっていないことだらけなのです。
これはこの業界に限ったことではないと思っています。
インターネット上のものの売り方、買い方全てに関わることだと思います。

これらの情報はより直感的に、美しく、リアリティのあるコンテンツでなければならない。
これらのコンテンツを発信をしていき、人からの「共感」を生み出さなければならないと考えています。
共感をしていただいた方に大切に商品を届けていきたい、
待っている時間を楽しみに感じてもらえるようなストーリーを発信していきます。

大きく二極化が進む現代の消費活動

良いものをできるだけ安く買う。
こだわりのものを適正価格で買う。

ファッション業界を例に挙げるとイメージしやすいと思います。

前者はファストファッション業界で、後者はセレクトショップ。
ファストファッションの実店舗などで買い物をしている人を観察してみるとどこのお店で買うかはさほど重要ではなく、その商品がいくらなのかが大きな判断基準になっています。

それに対してセレクトショップでは、長く着れるものや自分がこだわっている好きなものの歴史やストーリーなどを店員さんに聞いてみたり、じっくり商品を見てみたりし、価格よりも商品に"共感"するかをとても重要に考えているように思います。
価格が安すぎると逆に買う気をなくします。

どちらが良い、悪いということが重要なのではなく、
今後これらの消費行動はオフラインに関わらず両方とも残っていくと考えています。

検索やソーシャルでいろんなサイトやページに遷移していくことができる現在のデバイス環境は、前者の「良いものをできるだけ安く」という考え方にはマッチしています。
しかし、こだわりのものを買いたい方々はこれまでのEコマースの情報では物足りなかった。
商品の魅力がインターネットでは伝わりきれていなかった。

CRAFTでは、インターネット上でこだわりの商品と出会い、その商品のコトを知ることができ、共感し、買い物ができる体験を提供していきたいと考えています。
もちろんオンラインだけでこの体験は完結するものだとは思っていません。

その先駆けとして自社で動画制作ができる体制を2016年に整えました。
そして2017年2月にはコマースサイトを公開し、いよいよこれからが勝負です。

勝負には心強いメンバーが必要であります。
現在ニューワールドは、動画クリエイターやライターなどのコンテンツを作るチームからそれを多くの方々に届けるマーケティング部門や基盤となるサイトの開発チームなどで構成されています。
事業のフェーズとして、これから更に面白くなってくるタイミングだと思います。

私たちが目指しているビジョンに少しでも共感いただけた方はご連絡いただけると嬉しいです。

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ニューワールド株式会社
代表取締役　井手　康博