創っている本人たちが楽しいからこそ、愛されるサービスが届けられる。個性豊かなエンジニアを率いるリーダーの考えとは?【MERY INTERVIEW 】
サービス規模の急成長を支えながら、ユーザーに新たな体験を届けるために攻め続けるMERYのエンジニア。
そんなエンジニアチームを率いるzooが、チーム運営の考え方、MERYのエンジニアとして大切にしていることを語りました。
ぜひご覧ください。
zoo
1986年生まれ。東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻博士課程を中退し、2013年DeNA入社。EC事業本部にて新規事業系のプロジェクトを複数担当。
2016年1月より株式会社ペロリへ出向し、MERYのEC事業に携わる。
2017年11月、株式会社MERYへ入社。2018年4月より開発部長としてエンジニアをリードしている。
世の中にない、新しい体験をつくっていきたい
ーzooさんは、『LUCKY MERY DAY』※で蝶ネクタイをしてハーゲンダッツを配ったり、社内でイベントを企画してくれたりしています。昔から人を楽しませるのが好きなんですか?
好きだった気がします。
高校では奇術部でした。マジックの持つ不思議さに魅かれて入部したのですが、マジックをする中で、不思議さの部分よりも誰かに楽しんでもらえることがマジックの魅力であり、同時に自分自身の喜びであると思うようになりました。大学でもマジックのサークルに入りました。サークルでは1年に1回、学外のホールを借りてステージマジックの発表会を行うのですが、そこに向けて自分たちの演技を磨いていくことやステージの照明や音響等の裏方を仲間と作り上げていくことは、妥協のないとても苦しい道のりでしたが、振り返るととても素敵な思い出になっています。より良い舞台にする、という一心で突き進んでいました。僕の中で、サービスを創っていくことは、舞台を創っていくことに重なる部分がある、とここ数年で思うようになりました。
(※2018年9月に実施したMERY初の大型イベント)
ーzooさんの行動傾向がよくわかります 笑
あと、博士課程の1年目でアントレプレナー道場というアントレプレナーシップを学ぶ講座に参加していました。なぜ参加したのか全く思い出せないのですが、その道場のメインはビジネスプランをつくるグループワークでした。その活動を通して、北京大学との交流会やシリコンバレーの見学ツアーに参加させていただいたのですが、とても刺激的で、世の中にないものをつくろうとしている人たちを目の当たりにして、機械工学の枠から出たいと思い始めました。
ービジネスを作っていきたい、という想いが強いのでしょうか?
以前は漠然とビジネスを、と思っていた気もするのですが、ビジネスを作りたい、とはあまり思わなくなりました。会社に入ってエンジニアとしていくつかのプロジェクトを経験し、今は面白いサービスや面白いプロダクトをつくりたい、という想いが強くなっています。マジックで観客を楽しませたい、という気持ちと同じです。そして、世の中にない新しい価値や体験をつくっていきたいです。
サービスに、ビジネスに、大きなインパクトをつくる。少人数でも攻めの体制を。
ーMERY開発チームの話をさせてください。今のチームは少数でやっていますよね。
表から見えるシステムは、iOS/AndroidアプリやWebのMERYですが、裏側にも非常に多岐に渡るアプリケーションがあります。記事編集、校閲、編成、許諾などの記事を制作・配信するためのアプリケーションや広告管理などです。また、MERYはユーザー数もトラフィック量も膨大です。面談などでお話しすると、システム規模と人数のバランスにいつも驚かれます。
ですが、『少ない人数だから...』と思ってしまっては負けです。少ない人数だから新しいプログラミング言語は採用しない、少ない人数だから新しい技術要素は取り入れずに使い慣れているものを使う、少ない人数だから...とすることは簡単ですが、そこから新しい何かは生まれない、と思っています。人数が少ないからこそ『攻め』が重要だと思っています。
ー少人数だからこそ意識的に「攻めている」、ということですね。具体的にやっていることはどんなことでしょう?
大きなところだと、マイクロサービス化です。先ほどお話ししたように、MERYには多くのアプリケーションがありますが、それらの多くが密に繋がっています。結果として、メンテナンス性が悪く、柔軟性に欠けています。もうしばらくの間、このまま運用し続けることは可能ですが、今後MERYが新しいチャレンジをしていくにあたっては、必ず大きな足かせになります。そのため、マイクロサービス化を進めることを決めました。また、MERYの現在の全てのWebアプリケーションはRuby on Railsで作られていますが、新しく開発するアプリケーションでは必要に応じてGo言語を採用し、インターナルな通信ではgRPCを使用します。
そして、9月にはQAエンジニアもジョインしてくれました。人数が少なくて余裕がないと、品質が重要であると分かっていても、どうしても後回しになってしまう瞬間があると思います。そして、その結果発生するようなちょっとしたバグでも、人数が少ないと開発スケジュールに大きな影響を及ぼしてしまいます。品質保証をミッションとするメンバーがいれば、そのようなことを未然に防ぎ、安心して前に進めるようになります。攻めの品質保証だと思っています。
どんな体制でも絶対に守りに入らず、攻めていくことを大事にしていきたいです。まずはそのための基盤づくりを進めています。
ー少数でもパフォーマンス高く動いていくために大切にしていることはありますか?
開発部では、開発部としてのValue、つまり、価値観や行動指針を定めています。
=================================================================================■Value「システムを開発するプロフェッショナル集団」
エンジニアの専門性を突き詰めると「システムを開発する」点にあると考えています。
ここでの「システム」というのは、単純に「動くプログラム」の意味ではなく、もっと広く、より抽象的な、組織を支える仕組みや業務の設計なども含み、それらを「開発する」ことも領域に入ります。
チームとして組織の成長にコミットし、ひとりひとりが自律的に意思決定してパフォーマンスを発揮する、システム開発のプロフェッショナルの集団でいることが開発部のValueと考えています。
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その中でエンジニアの資質について定義しています。
「チームとして組織の成長にコミットすること」「ひとりひとりが自律的に意思決定してパフォーマンスを発揮すること」です。
僕が特に大事にしていることは、メンバーそれぞれが自分の仕事を自分ごととして捉え、責任感を持って、楽しく取り組めているか、という点です。その状態で仕事ができていると、パフォーマンスは最大になります。どうしたら全員がそのような状態になるのか、正直、まだまだ分かりません。互いの協力も必要です。
また、もう1つ、仕事とメンバーのやりたいことのマッチングも大切にしています。サービスやプロダクトを良くする手段やプロセスは多々あり、一方でメンバーの好きなことややりたいことも様々です。そこを把握して柔軟にマッチングさせる、マッチングした後は細かく介入せずに任せる、必要に応じてサポートする、それが僕の役割だと思っています。まだまだ言ってるようにはできていないですが 笑
バラバラな個性が集まるから面白い。楽しみながら愛されるサービスをつくりたい。
ー今後、よりスピード感を持って新しいことにチャレンジしていけるよう、MERYではエンジニアを募集しています。どんな仲間と一緒に仕事をしていきたいでしょうか?
チームとしては、その人の成長フェーズも、バックグラウンドも強みもバラバラの方が楽しいだろうなぁ、と感じています。バラバラの人たちがMERYというプロジェクトに参加して、同じ目標に向かってひとつになっていく、という感覚が大好きです。
「〇〇さんがいるから、こんなチャンレンジがMERYでもできるよ!」みたいに新しいことがどんどん実現していく。そんなチームを作っていきたいですね。
あとは、仕事を楽しむ気持ちが大事です。
MERYは、「愛を込めて、愛されるサービスをつくろう。」というミッションを掲げています。愛されるサービスを作っていきたいし、当然、自分たちもそれを愛していきたいです。そのためにも、少なくとも仕事が楽しくないといけないと思っています。できる限り楽しくなるような環境を作りたいですが、一方で、仕事を楽しむ力もあると思っていて、何事も楽しんでできる人は魅力を感じます。
ーエンジニアにとって、MERYで仕事をすることの魅力って何だと思いますか?
何でしょうね 笑
人それぞれかなと思いますが、僕自身が面白いと思うのは、例えば、開発部で言うと全員バラバラなところです。
同じような人がいなくて、好きなことも違くて、それぞれすごい部分を持っている。技術的にどんどん引っ張っていってくれる人もいれば、粘り強く問題を解決してくれる人もいて、それぞれの強みを活かしながら1つのサービスをつくっているのが、面白いと思っています。
他の人から見るとまた異なる魅力があると思います。僕自身も気づけていないことかもしれません。なので、MERYに興味を持ってくれた方とは、じっくりとお話したいと思っています。その方がどういうことに興味を持っているのか、どのように働きたいのか、いろいろな希望をお伺いして、「MERYならこんなことができそう」とか「MERYだとこんな感じです」とか、具体的にお伝えするようにしています。逆に、「それなら今の会社の方が良いかもしれませんね」とお伝えしたこともあります。MERYがそこで働く人に提供できるものが働く人が求めるものであり、働く人が提供できるものがMERYが求めるものである、それがとても大切なことだと思っています。
ーMERYで今後チャレンジしていきたいことは何かありますか?
個人的には、エンジニアとしてではなく、サービスを創る人として、もう少しユーザーに近いところで、ユーザーが笑顔になる何かを創ることに挑戦したいです。マジックをして観客が笑顔になる、そんな感じで、MERYを通してユーザーが笑顔になる、ということをやっていきたいと密かに思っています。
変化が大好きな人間なので、常に新しいこと、まだ誰もやっていないことに挑み続けたいと思っています。
ー最後に読んでくださったエンジニアの方に一言お願いします!
そうですね。まずはオフィスに気軽に遊びに来てください!
楽しくお話できたら嬉しいです^^