今回は、新卒入社1年でプロダクトチーム責任者の右腕!!医療機関向けSaaS『my mediPhone』の主担当エンジニアとして活躍している用澤玄汰さんにインタビューしました!
採)宜しくお願いします!
用)宜しくお願いします。
目次
・メディフォンに入社するまで
ー学生時代から~
ーコンピューターサイエンス・国際学生団体
・メディフォンに入社を決めた理由 ”農業からIT…?”
・具体的な業務内容
・社風、入社後のギャップ
・やりがい
・仕事を行う上で大切にしていること
・今後のビジョン
・読者の方々に一言メッセージ
メディフォンに入社するまで
学生時代から~
採)まず自己紹介をお願いします。
用)用澤玄汰と申します。大学は慶応義塾大学の湘南藤沢キャンパス(SFC)の環境情報学部出身です。分野の境界が緩い環境でしたので、コンピューターサイエンスを軸にしつつもデザインや言語学など様々な領域に首を突っ込んでいました。学業以外では、自分自身も交換留学を経験しましたが、学生向けに海外インターンシップ生の交換事業を行う、NPO法人アイセック・ジャパンという国際学生団体での活動に取り組んだり、合気道にも打ち込んでいました。
大学卒業後は農業に携わろうと思っていたのですが、ご縁があって「メディフォン株式会社」に新卒入社し、現在は医療機関向けSaaS『my mediPhone』と社内システムの開発を担当しています。
採)ありがとうございます。国際学生団体、合気道、農業からIT!色々と気になるところだらけですが、なぜメディフォンに入社するようになったのか、様々な面からお伺いさせてください!
用)はい。
コンピューターサイエンス・国際学生団体
採)大学時代には主にコンピューターサイエンスをメインに学ばれていたということですが、まず、コンピューターサイエンスに興味を持つようになったきっかけは何でしょうか。
用)そもそも中高生の頃からパソコンを触ることは好きだったのですが、特にP2Pネットワークの「中心となるサーバーのない分散ネットワークでデータを共有できる仕組み」が凄いなと思っていました。
そのネットワークへの興味から、高校生のときに日本でインターネットの基盤作りを行った「村井純」先生のインターネットについての授業がネットで公開されていたのを見つけて受講したのがきっかけでSFCへの進学を志望しました。そして、大学進学後にプログラミングを学び始め、実際に自分でソフトウェアを作れることの楽しさも感じるようになりました。
採)そうなんですね!村井先生という人物との出会いを通じて、さらに進学後はご自身で実際に作ることを経験しながら面白さを感じてこられたんですね。
では、国際学生団体で活動されていたきっかけは何でしょうか?
用)「AIESEC」という国際学生団体のルーツは、第二次世界大戦後のヨーロッパで「このような惨事を繰り返さないためには、次の世代を作ってゆく若者が、言語や文化が違う人々も皆、根本的には私と同じであるということを実体験を通じて理解することが重要だ」という洞察を持った学生等が海外インターン生の交換を始めたことにあるんですが、単純にこれが素晴らしいなと思ったんです。
私は田舎で育ったのですが、親が帰国子女だったこともあって、幼い頃から外国の人や文化との接点は比較的多くあり、国際的な活動に何かしらの魅力を感じていたというのもあると思います。
採)なるほど。用澤さんが取り組んでいらっしゃった国際学生団体の活動や、留学も、幼い頃から多言語環境が身近にあったことに影響されているんですね。
メディフォンに入社を決めた理由
採)では、そのようにコンピューターサイエンスを勉強する傍ら、留学や国際団体の活動に取り組んでいたとのことですが、大学卒業後は一度農業をされる予定だったんですよね。そこの繋がりがどうも分からないのですが…?
用)そうですよね。さらに混乱させることを言うと実は「大学院では分野を変えて意識の研究をしたい」と考えていたりもしたんですが、結局のところは進路について何も決めていなかったんです。そして、そもそもそれは私が決めるべきことではないかもしれないと思ったとき、残ったのが農業だったんです。
採)何を言っているのかよく分からないのですが…
用)はい。卒業後何をしようかと考えた時に、どんな言葉で飾り立てようとも「何かを成し遂げたい」「何かを得たい」というような個人的な動機や理由に基づいた選択は全て、ひどく不自由で卑小なものであり続けるように感じたのです。だから逆にあらゆる個人的な理由を排して、自分にとって最も理由がない選択とは何か、言い換えれば一番自然な流れ道はどこだろうかと思ったときに、それは生まれ育った美しい山と川と畑の中で、植物を育てて生きていくことだったのです。
採)そういえば、植物をこよなく愛されていますもんね!用澤さんの机の上にはかわいい植物たちが多く、私もたまに見て癒されています(笑)
用)一緒に緑を増やしていきましょう(笑)
採)はい。(笑)では、大学卒業後農業に携わる予定だったのが、どのようにメディフォンに入ることへと変わったのでしょうか。
用)そうですね。3年の頃にFPGAというデバイスに触れたり、4年時に留学先でとった論理合成や言語処理の授業がきっかけとなって「高位合成」という技術に興味を持ちました。それで偶然、高位合成が好きな人の集まりに参加したら、実はその集まりを主催していた方が、CTOの田畑さんだったんです。田畑さんとお話した際にメディフォンに声をかけて頂き、入社することになりました。
採)なるほどそういう繋がりだったのですね。農業に対する強い思いがあるわけではなかったのですか?またメディフォンに入社を決めた理由は何でしたか?
用)声をかけていただくまでは、先に述べたように実家で農業をすることが最も自然に思っていましたし、今でもいつかそこに戻る気はしています。でも自分にとってメディフォンは言語、国際関係、ネットワーク、プログラミング、デザインなど、学生時代に触れてきたことが全て統合された場所に思えたので、今いるべき場所はここだなと感じました。
「入社を決めた理由は何か」という設問の中には、行き先として複数の選択肢とがあり、その比較の中で何らかの基準に由ってメディフォンを選んだ、というような文脈を感じます。でも自分の場合はそもそも就活もしていなかったので、比較や選択はありませんでした。ですから語弊を恐れずに言うと理由は無いですし、理由がない動きこそが正しいと思っています。
採)なるほど。メディフォンという、ご自身の興味分野と重なっており、学んできたことも活かせる環境が目の前に現れたことで、最も自然な道が農業から変わったということですね。
具体的な業務内容
採)入社後は、どのような業務を行ってきましたか?また現在の具体的な業務内容を教えてください。
用)入社時は、色々と教えてもらいながら独立した単純な機能を既存のシステムに足したり、小さな変更を加えていくことで、利用しているフレームワークやシステムの全体像を理解することから始まりました。
その後、社内で公募した要望に基づいて大小様々な機能追加や改修を行いました。その中でいくつか問題が見えてきたり、また会社としてのビジョンに対して、現状のシステムでは不十分な部分も感じてきたので、今は医療機関向けSaaS『my mediPhone』システム基盤部分の大幅な再構築にも取り組んでいます。
採)具体的にmy mediPhone とはどのようなシステムでしょうか?
用)my mediPhone は医療機関様と医療通訳者を繋ぐ電話とビデオの通訳や機械翻訳の提供を中心としていますが、それに関わる様々な業務管理機能を請け負う複合的なシステムでもあります。
社内、通訳者の方、医療機関様と皆さまが使用するシステムのため、使用する中で見つかる問題や課題を改善し、より皆に使い勝手のよい道具にしていくことが業務内容となります。
社風、入社後のギャップ
採)ご説明ありがとうございます。
当初入社された時は用澤さんが5人目のプロダクトメンバーと聞いておりますが、あっていますか?
用)はい、5人目のメンバーでした。
採)少数精鋭ですね。社風はどうでしょうか?新卒入社で入られて、入社後のギャップはありましたか?
用)新卒だったので他に比較する会社も知らず、イメージは持っていなかったのでギャップというようなものはなかったです。良い意味で「会社とは、仕事とはこういうものなのか」という感覚が大きかったです。
ただ、強いて言うならば自由であるとは感じています。もちろんその分責任も持たなければいけませんが、メンバーが各自の業務をしっかりとこなすことができれば裁量が大きく、挑戦することのできる環境であると感じています。
そこは入社時よりメンバーが2倍近く増えた今でも変わらない部分だと思います。
やりがい
採)日々の業務において難しいところなどはありますか?
用)分からない状態から問題にアプローチして、試行錯誤しながら自然な解決策を見つける過程が難しいと思います。最小限のものから始めて、全体を見ながら一歩ずつ進むと自然な結果が生まれますが、注意力を失ったときは往々にして、過去にうまく行った既知の手法を適応する方法から考えてしまいます。そうした方が最初は早いのですが、そこには事実との微妙なずれや不自然さが生じやすいと思っています。常に未知の状態の中で模索しながら動くのは難しいことですが、同時にそれは常に新鮮であり、一番面白いことでもあります。
採)既にプロダクトチームの責任者の右腕となり活躍されている用澤さん。最初、新卒入社と聞いて驚きました!答えが決まっていない中で、探す過程の苦労はあると思いますが、だからこそ楽しめる方というのは、特にメディフォンのようなスタートアップで活躍できる人の特徴でもあるかもしれませんね。
では、仕事の中で何に最もやりがいを感じますか?
用)変な言い方ですが、やりがいというような概念がない状態であるように心がけています。
「Aにやりがいがある」と言うとき、そこには、「Aとは分離したBという目的や見返りがあり、その価値がAの苦労に見合う」というような意味が含まれているように感じます。
例えば「散歩にはやりがいがある」と言うと違和感を感じるのは、目的無く歩くことが散歩の目的だからです。しかしここで「痩せるために散歩をする」というような別の目標を持つとき、初めて散歩には「やりがい」が生じます。ですから日々の行動の中でそのような分離と対立を起こさなければ、やりがいというようなものは無くなります。
勘違いを避けるために一応補足すると、仕事には非常に意味を感じています。ただその意味を「やりがい」という言葉のニュアンスでは表現したくなかったというだけです。
採)なるほど。私自身そこまで深く考えたことがなかったので新鮮に感じます!そういった微妙なニュアンスへのこだわりもエンジニアには重要なのかもしれませんね。
仕事を行う上で大切にしていること
採)そんな用澤さんが、普段仕事を行う上で大切にしていることは、何でしょうか?
用)そうですね。まず開発者の役目とは「良い道具を作ること」だと思っていて、そのために選択を最小化し、自由を最大化するということを最も意識しています。
採)「選択の最小化と、自由の最大化…?」
用)はい。良い道具とは利用者の選択を最小化し、自由を最大化することができるものだと思っています。一般には選択肢が多いことの方が「自由」で、選択肢が無いことは「制限」だと思われます。でも、何らかの行為に対して、それを実現する方法が明確に分かるとき選択は発生せず、不明確な場合にのみ「選択の必要性」が生まれます。
言い換えれば、行いたい全ての事が選択の余地なく明らかに一意な方法で行う事ができるという状態こそが、良い道具の提供するものです。
例えばGoというプログラミング言語に当てはめると、それが良い道具である理由の一部は、言語機能を比較的絞り込むことや、標準のフォーマッターを用意することで、コードを書く上での選択肢を最小化している部分にあると思います。
採)なるほど、「自由の最大化」と「選択の最小化」とは、その一つの状態を二通りに言い換えているのですね。
用)はい。生意気なことを言って申し訳ないのですが、これはプログラミングからUIデザインまでを貫く事ができる指針だと感じています。
採)なるほど。初めてプロダクトチームの話を聞いたのですが、そのような機能を明確化するよう意識して作ってくださっているからこそ、使い勝手のよいmy mediPhoneのシステムが出来上がっているんですね。
今後のビジョン
採)今までの歩みや、大切にしていることなど伺ってきましたが、用澤さんの今後のビジョンや数年後こうなっていたいというような目標などはありますか?
用)実は個人としての将来の目標やイメージというようなものは作らないように注意しています。ここまでの話とも繋がってくるのですが、目標というのは、過去の経験や知識や他人の模倣からしか作ることができません。ですからそのようなものがあるとき、狭く不自由な空間に閉じ込められてしまうように感じます。
目標があっても未来が未知であることには変わりませんし、全体が見えているとき、今解決すべき問題は目標の有無と関係なく存在していると思います。ですので「成長して将来こうなりたい」というようなイメージを持たないように気をつけながら、事実として今ある問題を理解し、解消することに務めています。
採)なるほど!現在できることを真摯に取り組んでいく、そして周囲の方の不便を改善させることを意識している用澤さん。だからこそ、あれだけ社内の多くの人が用澤さんを頼りにしているんですね!そしてその取り組みが困っている医療機関様、患者様の支援に繋がっていくんですね。
読者の方々へのメッセージ
採)沢山お話頂きありがとうございます。最後に読者の方々へ、一言メッセージをお願いします!
用)小石川植物園はいいですよね。
採)(???)
用)Go言語、TypeScript、GraphQL、React 等が好きな人やiOS開発者も是非話を聞きに来てください。お待ちしております!
採)ありがとうございました!
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メディフォンのプロダクトチームはまだまだ少数精鋭です。和やかでありながらも挑戦できる環境があります!これまでの経験を活かし成長したい!裁量をもって挑戦したい!等、
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