どうも!メディアエンジン開発グループの潤滑油エンジニアの兵頭です。
先日、知人のエンジニアに「フルリモートって雑談できなくないですか?」という疑問をぶつけられたため、フルリモート環境でのコミュニケーションにおけるネガティブイメージを払拭できればと思い、弊社でどのような取り組みやツールによって円滑なコミュニケーションを実現させているかをまとめてみました。
「フルリモートの会社に転職してみたいけど実態が気になる」という方や「会社のリモートワーク環境をもっと整備させたい!」と考えている方の参考になれば幸いです。それでは解説していきます!
フルリモートでも雑談はできる?
まず先述の疑問について回答しておきます。結論をいうと雑談はできます。
弊社では、雑談以外でも仕事をする上で起こりうるコミュニケーションをTPOに応じてそれぞれ柔軟に対応できるように、ツールを使い分けたり様々な取り組みを行っています。
メディアエンジン社で取り入れているツールや仕組み
まずはどういったツールや仕組みを取り入れているかをリストアップしてみました。数としてカウントして良いか迷うものも上がってますがざっと20種類くらいありました!
思ったよりたくさんありましたが、これらをコミュニケーションの緩急(ユルめorフォーマル)や参加する人数規模、同期的(リアルタイム)なやりとりか否かなどの特徴で分類するとそれぞれユニーク性があり、上手く網羅できていたことが円滑コミュニケーションの要因なのでは!?と考えています!
簡易的にマトリクス上にも配置してみました。
この図だけではイメージが掴みづらいところもあると思うので、
ここからはそれぞれのツールや取り組みについて順番にどんなものかを解説していきます。
一般的に浸透している概要とは別に、弊社では具体的にどのように使っているかの実態や、活用する上で意識していることなども合わせて紹介できればと思います!
メインツール
1. Slack
弊社ではSlackをメインのチャットツールとして利用しています。あらゆる社内コミュニケーションでの起点になることが多いです。
チャンネルは部署単位やプロジェクト単位で分かれていることが多いです。弊社では音声通話機能も併せて活用しています。
今回は詳しくは紹介しませんがクライアントやグループ会社、業務委託のクリエイターさん等のステークホルダーとは別のチャットツールを使ってやりとりをしていることもあります。
2. Zoom
オンライン会議ツールはZoomを利用しています。ミーティングに応じてビデオや画面共有の有無を使い分けています。社外の関係者とのミーティングや採用面談時、会社全体での定例などではビデオをオンにしていることが多いです。
また、ウェルカムランチなど後に紹介する交流目的でのビデオ通話はZoomではなく別のツールを使っていたりもします。
SlackとZoomを活用した詳細な取り組みに関しては更に詳しく説明していきます。
SlackやZoom上での同期的コミュニケーション向け取り組み
3. 週次定例
毎週1回Zoom上で社員メンバー全員が集まって、部門別の事業進捗や課題を共有します。
単純に進捗状況を聞く(話す)という感じではなく「プロジェクトが着々と進んでいるぞ...!!」という進行感を会社全体で醸成したいという意図も大きいです。
以下は実際の定例資料の2ページ目のスライドです。
また、弊社では「よ!」という掛け声を発する文化もありますが、ここに関してはCYO(Chief Yo Officer)でもある他のエンジニアメンバーから別の機会に語ってもらえればと思うので今回は割愛します。
4. 全体朝会
1日の仕事の始まりにみんなで顔合わせをする場として毎朝9:55にZoom上で集まります。司会は日替わりで部署ごとに担当し「爆笑トーク」「部署内で上手くいっていること」「全体周知事項」などを共有しているそんなに堅苦しくない場です。基本的にZoomでビデオをオンにして行なっています。
(フルフレックスタイム制の導入後、任意参加制になりました 全体朝会は無くなりました。)
5. チーム朝会
チーム内でのタスク進捗や困りごとなどを共有する場です。Slackの音声通話を使って行います。後述するカンバンツールを見ながら行います。チームによっては雑談タイムなどもあります。エンジニアチームでも雑談はしますが、システム実装の相談などで1時間くらい話し合いが白熱することもあるので日によって柔軟に調整しています。
6. 1on1
個々人での直近の調子や課題感を共有しあったり、将来的なキャリアプランや目標設定の話などを行います。部署ごとにスタイルが違い、部署をまたいだ1on1も不定期で開催します。
エンジニアチームでは隔週で行なっています。上長との1on1というわけでもなく、メンバーどうしでも行なっています。
7. 常時接続
弊社のリモートワークでは、各部署のSlackチャンネルで音声通話を接続状態のまま業務を行なっています。基本的にデフォルトでは全員ミュート状態です。何か話したいことがある人がミュートを解除し、応じる人も適宜ミュートを解除して話をはじめる、といった体制を取っています。
この取り組みによって、いつでも聞きたいこと等を聞けるような状態を実現しています。業務の話だけでなく意外と雑談もはじまります(笑)
※ 常時接続はSlack音声通話から「oVice」というバーチャルオフィスツールの活用に変わりました!
Slack上での非同期的コミュニケーション向け取り組み
8. 分報チャンネル
社員メンバーそれぞれに専用部屋(Slackチャンネル)が存在します。
今からやることや困っていること、聴いてる音楽の趣味など割と何でも自由に投稿できる社内ツイッターのような役割です。
ユルい話から業務上の課題解決まで幅広い用途で利用します。誰かに相談するほどでもない悩みや誰が答えを知っているかもわからないような問題を投下しておくと、解決案を持っている人がレスをくれるような場です。
また、社員メンバーの個性を知る場としても活用できます。ソロプレイで思考を整理する場としても活用でき、日頃の業務から一歩引いたような位置からあらゆる方向へのかゆい所に手を届かせる重要な取り組みだと考えています。リモートワーク関係なく色んな会社で導入した方が良いと思っています。
分報チャンネルには思い入れが強いのでもう暫く語ります。
弊社で意識している点では、分報チャンネルは社員全員分を必ず作っています。(前職では欲しい人が勝手に作ってました)
また、かなり最近からですが分報チャンネルは作成される時点で在籍している社員を全員招待しています。 フルリモートだと新しく入社した他部署の人と交流する機会が非常に限られるので、意図的に接点を作っています。(チャンネル管理を機械的に運用する都合上でスクリプトが楽だったからという理由もあります)
既に社員が30人以上いるので、Slackチャンネルが増えすぎて困るのでは?という課題もありますが、Slackはチャンネルをカテゴリごとにセクション分けをする機能やチャンネルをまたいでまとめ読みできる機能もあるので個人的には煩わしく思うことはないです。
以下は実際に使っている弊社Slackのサイドバーです。
また、作られた自分の分報チャンネルを必ず利用しなければならないといった制約はありません。人によって活用度合いはそれぞれです。他人のチャンネルの入退室やミュートも自由です。
9. 全体連絡掲示板
全体向けに重要連絡や告知事項を投稿する専用のSlackチャンネルです。
この取り組みは最近発足したコーポレートチームによって開始されましたが、今までSlackの全体部屋は1つしかなく非常に流れが速かったので、そこからお知らせが分離されたことは個人的には非常に有り難く思っています。
その他の非同期的コミュニケーション向け取り組み
10. Googleカレンダー
スケジュール共有はGoogleカレンダーを利用しています。他メンバーのミーティングなどの予定も対象者のカレンダーを確認すれば把握できるようになっています。ミーティングのZoom URLやアジェンダも基本的には記載する運用になっています。
また、フルフレックスタイム制の導入後はメンバーが就業中か否かの予定を把握しやすいように中抜けや午後休の情報を明記するようになりました。(元々は就業時間とされていた時間帯は特に)就業外の場合に連絡が付くかやミーティングを設定しても良いか等も記載することによって、予定調整を行いやすくしています。
11. 社内wiki
会社全体で取り決めているルールや部署単位の業務資料、議事録などのドキュメントを集約する場所(wiki)としてNotionというサービスを利用しています。Slackのサイドバーが無限階層構造化したようなUIと、ドキュメントとしての表現方法の多機能性、複数人での同時編集やマークダウン記法にも対応していているので非常に使いやすいです。
エンジニアチームで特に意識していることは、GoogleスプレッドシートやGitHubなどの他ツールに記述している情報を無理してNotion内にも転記しようとせず、情報を網羅的にリファレンス(参照)させることにだけに意識を集中させていることです。Notionも非常に便利なのですが他のツールにもそれぞれ便利で使い勝手が良い側面もあり、それらの利便性や使い慣れた感覚を捨てることなく、情報をまとめる作業にかけるコストをなるべく抑えて運用したいという意図があります。
12. カンバン
各プロジェクトのバックログや個々人のタスクを「ToDo」「Doing」「Done」などのステータスごとに分類してカンバン状に可視化するツールです。誰がどんなタスクを抱えているかを非同期的に共有できるのが利点です。
エンジニアチームではJira、ビジネスチームではAsanaを利用しています。かつてTrelloを使っていたこともありました。
現在のエンジニアチームで意識していることは、敢えて厳格な進捗管理や工数管理を行っていない点です。エンジニアチームはまだまだ人数が少ないので、管理コストに時間を割きすぎないようにしたいのと日頃からかなり密にコミュニケーションは取れているので、今後に組織変革が発生してくるタイミングがあれば柔軟に運用ルールを調整していこうというスタンスを取っています。
交流を深めるための取り組み
13. 14. ウェルカムランチ・シャッフルランチ
新しいメンバーが入社した時や共通のテーマで気軽に話し合いをしたい時、その他気軽に交流をしたい時などで不定期に開催しているビデオ通話でのランチタイムです。参加は基本的に任意です。
ZoomではなくRemoやGather Townといったツールを利用しています。Zoomだと「1人しか喋ることができない」と言った問題が発生しやすいのですが、これらのツールはテーブルが分かれていたりとオンライン上で交流することに特化されて作られたツールなので用途に適しています。
15. 16. オンライン飲み会・オンライン歓迎会
メンバーの歓迎会や打ち上げ、その他不定期に開催されるオンライン飲み会です。こちらは上記で説明したランチの飲み会版といった立ち位置ですが、オンライン歓迎会においては歓迎されるメンバーや社内メンバーのことをより詳しく知ってもらう為の催しものをセットで開催することが多いです。
具体的にはメンバーそれぞれが「私の一番イケてた頃の写真」を用意して当時どんな人生を送っていたかを順番に発表する等で、メンバーの意外な一面を知る機会になったりもしていました。
17. オンライン部活
共通の趣味や興味を持つ仲間どうしでオンライン上、時にはオフライン上で不定期に集まって交流をします。元々グループ会社全体でオフラインの部活が存在していますが、かなり少しずつながら社内固有でオンラインでも活動がはじまっています。
自分が把握しているものはまだ前回の記事で軽く紹介があったApex部のみです。一応所属もしていますがこのゲームはチュートリアルを突破した程度で放置していたりFPSの素質に乏しいので今後こっそり練習をしていつの日か参戦しようと企んでいます。
オンライン部活はまだまだほんとに規模が小さいので今後も皆さんと一緒に活発な交流機会の場にしていければと思います!
オフライン上での取り組み
18. 実はオフィスがあります
コロナ渦に突入する前はオフラインで就業する会社だったので、実はオフィスが存在しています。グループ会社全体で利用するオフィスがあり、全国にも拠点があります。
また東京本社は近日、東京都文京区にある後楽森ビルに移転することが決まっています。
新オフィスはコロナ対策に加え「ABW」というさまざまなタイプの働く場所が用意されているオフィスになるそうです。「ABW」と「フリーアドレス」の違いは下記のリンクでも簡単に紹介されています。
オフィスが使えるということはもちろん会議室も使えるので、合宿などオフラインでみっちり連携しつつチームで意思決定をしたい場合などでもコミュニケーションに困ることはありません。部署によってはそこそこの頻度で出社しているチームもあり、フルリモート前提の会社だからといって出社が禁止されているわけでは無いという究極に贅沢な選択肢が取れる就業環境が用意されています!!
19. 納会(ミサ的な集会)
グループ会社全体規模で、半期に一度納会が開催されます。コロナ渦に突入して以降は社内メンバーはオフラインで集い、グループ間でもオンラインで繋がりながら表彰などのイベントを行う形式で開催されました(※非常事態宣言が解除されて以降に開催されました)
この時に初めてオフラインで対面したメンバーも数人いました。
また、ミサは納会後の二次会的なものとして社内メンバーだけで別途より濃いものを行いました。社長からは会社としての方針の話だけにとどまらず『我々に与えられた使命が何か?や、「私が人生に何かを期待する」のではなく「人生が私に期待していることは何か?」を考える生き方をしてみて下さい』という偉大なスケールのお話も展開いただき、その後はお酒を飲んだりして盛り上がりました。
以下は当日の資料の抜粋です。(※ 選定した資料内容には多少の語弊等があります)
20. 飲み会
普通のオフラインの飲み会です。それぞれでよしなに集まって開催します。飲み会に限らず意外とカジュアルにオフラインで集まることができますので、気軽に参加や企画をしてみてください。(※ 感染対策には各自で十分に注意を払ってお集まりください。また、巷の状況によっては国や自治体および会社から何らかの要請が出る場合もあるのでその際は従って下さい)
まとめ
弊社もコロナ渦に突入する前はオフラインのオフィスで働いていましたが「フルリモートになったから」という理由でコミュニケーションが取りづらくなったという印象は全くありません!ただ、あくまで個人的な感想なので、他のメンバーから課題が上がってきたり、メンバーが増えて状況が変わったりした場合は適宜で見直しを行って働きやすい職場を維持していければと考えています!
さいごに
こんなに働く環境に恵まれたメディアエンジン社も、エンジニアが圧倒的に不足しております!!
自由な環境で働きながら、責任感と熱意、向上心や開拓心を持って
技術を研鑽しながらプロダクトを推進できる仲間を募集しておりますので
少しでも興味があればお気軽にご連絡をお待ちしております!!!!