「想いをつむぎ人生を花やかに彩る」というLIVENTの経営理念には、「人生の様々な節目を、いつまでも記憶に残る、心豊かな時間と場所をつくる会社でありたい」という意味が込められています。
それは私が起業する前までの様々な経験により、想いが込められました。
・感動や喜びに満ちたライフイベントを作り、人の心と人生を豊かにしたい。
・イノベーションによって伝統や文化に貢献したい。
・働く仲間のやりがいと幸せを追求したい。
少々話が長くなりますが、この「創業の想い」に至るまでの私のことをお話させていただきたいと思います。
人を喜ばせ、喜ばれる喜び
私は学生時代、周囲の大切な人達にサプライズを仕掛けることがとにかく好きでした。簡単なものから手の込んだものまでいろいろなサプライズを仕掛けてきました。例えば、誰かの特別な日に、その日の主役のために事前にメッセージを集めたり、サプライズで登場させるなどです。このように書くと簡単そうに見えるかも知れませんが、実際には結構大変でした。協力してほしい人に企画の趣旨や、具体的な内容を説明し、当日、成功させるまで奔走しなくてはいけませんでした。準備段階では、期限を守らない協力者にはリマインドをしたり、主役の好みをリサーチして美味しい食事やケーキの手配をしたり、会場内のどの位置に協力者を集めて、どのタイミングで渡すのか、BGMはどうするか、誰が渡すのが一番盛り上げるのかなどなど、成功させるためにやらなくてはいけないことはたくさんありました。企画の度に、多忙を極めるタイミングが必ずと言っていいほどあって、ふと「なんで俺こんなに頑張ってるんだろう?」と思ったりもするのですが、「人を喜ばせるのが好きだから」「人の笑顔を見るのが好きだから」という想いが、自分自身を納得させていました。
このようなこともありました。オレゴン大学を卒業した時、日本には直接帰らず、友人とバックパッカーの旅をしたのですが、その時のコンセプトや企画は、「その国の人々生活や文化にを体験すること」でした。「イギリスでの狭い部屋に10人くらいの人達とルームシェアしながらの宿泊」「ギリシアのミコノス島でのヌーディストビーチでの全裸で一体感を味わう」「エジプト人の友人宅で食事をする時は右手、用を足す時は左手の経験」など数えきれない感動的な経験をしました。しかも、自分だけでなく、友人にもすべて強要しました。友人はそのストレスにより、途中で、「別々で旅をしよう。」と私に言ってきましたが、強引にそのまま友人と旅を続けました。帰国後、彼は何ものにも代えがたい、素晴らしい経験ができたと言って喜び、友人の笑顔を見た私も大喜びでした。この友人からは、今でも会うたびに感謝され、人生観が変わったとまで言われます。
ある時、母親に、自分のそのような一面を伝えると、母親から、「あなたは小さい頃から、自分が体験して良かったことや感動したことを、家族や友達にも同じように体験させて、その人達の喜ぶ顔を見て、喜んでいる場面をよく見かけた。」と言われました。
この時代の経験を語るには紙面が足りない為、割愛しますが、私の幼少期から青年期に得た体験からの最大の気づきをお伝えしたいと思います。それは、『自分の在りたい姿』でした。『在りたい姿』とは、『人を喜ばせ、喜ばれる存在』です。LIVENTは、その"想い"から生まれ、今日まで発展してきたのだと思います。
人の心が豊かになったり、人の人生にとって良いインパクトを与えたりすることで、自分自身も喜び、自分の居場所ができて、心が満たされる。次第に、「どうせやるなら、誰かの人生の一大イベントである結婚式とお葬式だ!」という発想につながっていったのでした。私のストーリーは、すべてこの『在りたい姿』から始まりました。(続く)