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サビ管インタビュー:児童福祉から、就労分野へのキャリアチェンジ。LITALICOで新しい領域にチャレンジしたサビ管が、感じていること。

今回のLITALICOワークス サービス管理責任者向けのインタビューは、これまでのキャリアの中でお子さまを対象としたサービスに従事したご経験があり、LITALICOで初めて就労移行支援事業のサビ管に着任されたお二人をピックアップ。入社までのご経験や就労分野でのサビ管としての仕事についてお伺いしました。

LITALICOワークス サービス管理責任者 柳谷さん
介護領域での経験などを経て、2017年、LITALICOに児童発達管理責任者としてLITALICOジュニアに入社。2018年4月にワークス事業部へ異動し、その後同年7月サービス管理責任者に着任。
LITALICOワークス サービス管理責任者 根本さん
大学卒業後、ケニアでの小学校教諭としての青年海外協力隊所属を経て、その後7年間は小学校の特別支援学級の教員として働く。2018年に、支援員としてLITALICOワークスへ入社し現在はサビ管として従事。

ーLITALICOに入社する前までのご経歴を教えてください!

(柳谷)学生時代は幼稚園教諭の資格を取りました。卒業後は企業に社員としては所属せず、接客業などいろんな職種を経験しました。その後、介護関連の学びを必要とする状況が生じたため、当時のヘルパーの資格を取り高齢者向け施設でアルバイトを始めて、介護施設にて通所型のサービスで勤務していました。

その後、介護福祉士の資格を取得し、生活相談員として利用者の方々の関係機関連携や、地域の介護予防予防教室の講師担当も対応していました。一方、介護の現場では先々の自分のキャリアに対して展望が見えず、別の領域への転職を考え始めたんです。

(根本)私は、高校時代から発展途上国の教育について興味がありました。大学卒業後は青年海外協力隊に所属し、小学校教諭として2年間ケニアに滞在したんです。当時は治安も悪かったですし、教員の経験が一切無いまま飛び込んだので現地の方に受け入れて貰うまでがとても大変でしたが、貴重な体験になりました。

帰国後は、子育てしながらシングルマザーとして働く必要があって。どちらかといえばどうしても教師がやりたい!というよりは、必要に駆られる形で職場を探し、小学校の特別支援学級で働くことになったんです。子どもたちには色んな経験や社会勉強をして欲しくて、校外へ出かけて働く大人にインタビュー、など様々な企画をやっていました。その後、3校目に異動した時点で、目指す支援方針の違いなどから転職を検討し始めたんです。

ーLITALICOに入社したきっかけは何でしたか?

(柳谷)学生時代幼児教育を学んでいたこともあり、転職活動の間に児童領域にチャレンジするための保育士資格を取ることにしたんです。一方、児童福祉領域でのお仕事についてはあまり情報がなくて。LITALICOジュニア(以降、ジュニア)は教室での業務や指導方針が一番ホームページ上でわかりやすいなと感じたんです。面接してから入社までの半年間で必要な研修を受けて、最初はジュニアの児童発達支援管理責任者として入社しました。

(根本)私は、LITALICOの教育関連のイベントが最初の出会いです。「障害のない社会をつくる」というビジョンに共感しましたし、とても面白そうな会社だと感じました。

自分の経験がいかせるジュニアが周辺のエリアにはなかったのですが、それでもこの会社で働きたい!と思ったんです。そこでお子さまの学齢期以降の就労サポートに関する経験をつむことで、将来児童領域の仕事に還元できることもあるのでは、と考えLITALICOワークス(以降、ワークス)の選考を受けることにしました。

ー児童領域から、就労領域へのキャリアチェンジをされたお二人ですが、不安や懸念などはなかったでしょうか?

(柳谷)入社してからすぐに法改正があり、児発管要件の基準が厳しくなったため、ジュニアの中で指導員を続けるか、就労移行事業へ部門異動するか、と自身のキャリアについて再度考える必要がありました。当時は、元々就労移行に対する知識もなく、どんな仕事をするのか想像もつかなかったのですが、ワークス人事の方がすごく丁寧に説明をしてくださったんです。キャリアについてゆっくり考える時間もいただけたので、不安はあまりなかったですね。

最終的にワークスへの異動を決めたのは、より他機関連携の部分に深く携われそうだと感じたためです。以前介護職員だった時にも「関係機関との連携」が利用者さんにとって非常に重要だと感じていました。また、ジュニアで通所しているお子さまの様子をみていて、進路や卒業後のサポートについて気になっていたこともあり、学齢期の先に繋がる就労支援に携わってみようと思ったんです。

(根本)利用者さんへ提供したい経験・機会や、これまでの人生で背負ってきたものが異なるので、違いや戸惑いはありましたが、自分も一緒に悩みながら考え、実践することを大事にしてきました。

サビ管になってからは、責任の範囲も広くなり、元々人に任せることがとても苦手なタイプだったので、大変さやしんどさを感じることが増えました。そんな時は、以前一緒に働いていた社員に話を聞いてもらったり、繋がりのあった社員から応援してもらったりしたことで、少しずつ周囲の人に仕事を任せることもできるようになりました。サビ管一人の経験や知識ではなく、センターとして、チームとして、複数スタッフの意見や見立てを含めながら意見交換をすることで、利用者さんへの理解や可能性を広げられていると感じます。

ー以前の経験が就労分野でいかされていると感じることはありますか?

(柳谷)私自身は「障害領域」に関してはほぼ未経験だったわけですが、自分の介護の現場での他機関との連携業務はいかせたかなと感じます。関係機関との連携は、児童の領域も介護の領域もチームでの支援は大切だと感じています。一つの事業所だけではサポートできない状況も数多くあり、ケースカンファレンスなどにも参加させていただいた経験が今の就労移行支援の現場でもいかせていると思います。

(根本)個別支援計画書を作る仕事は、これまでの特別支援での通知表作りと重なるところがありました。保護者さまの電話対応の経験も役立っています。

逆に対企業の経験はほぼなかったのですが、名刺交換やビジネスマナー等は利用者さんと一緒に、就労支援のプログラムで一緒に受講しました(笑)。スタッフにも苦手な人がいるんだな、と安心してもらえたかなと思いますし、経験が元々無かったことが逆に利用者さんに寄り添うことにも繋がりよかったのかなと。

ーお仕事をするうえで大切にしていることがあれば教えてください

(柳谷)利用者さんの抱えている困りごとは、就労移行支援だけで解決できないことの方が多いと考えているので、やはり他機関連携はとても大切にしています。私たちは仕組み上、通所されている間と、定着支援を受けられている間しか伴走はできないので、ワークス以外に頼れる場所を増やすことがとても重要だと考えています。関係機関と連携をとることでご本人にとって危機的状況になった場合にも連携を取ったことで解決に至ったケースもありました。

また、利用者さんには成功体験も、うまくいかなかった経験もどちらも大切に過ごしていただき、ご本人の将来の仕事や暮らしに繋げていただけると良いなと思っています。例えば、将来仕事などでつまづくことがあっても「ワークスにいたときは、ちゃんとリカバリーできた」と自信に繋がる体験があれば、きっと落ち着いて対処する際に役立つと思うので。「ここではうまくいかなくても、大丈夫!」ということを利用者さんへ伝えることも多いですね。

(根本)私は特別支援の現場にいたころから新しいアイディアを考え、実行に移していくのが好きなので、サビ管として働く今でも、これまでの既定の概念や手法にこだわらず提言することは心がけていますね。一方で、「主役は常に利用者さん」という部分は大切にしています。以前は支援していたお子さまに対して、保護者や支援者の立場から「この年齢ではこれを身につけてほしいな」などと思いがちでした。ワークスでは、将来に関する相談を作戦会議のような形で、ご本人と一緒に行うんです。ご本人が叶えたい像、どうなりたいのか、をご本人から引き出していくことを大切にしています。

ー最後に、今後チャレンジしてみたいことがあれば教えてください!

(柳谷)お子さまの支援の経験もあるので、学齢期と就活の時期のサポートをより強化していくような動きが出来たらいいなと思っています。大学や専門学校と連携して、就活フェーズだけでなくとも在学中も相談できる場を作れたらいいなと。将来的にはキャリアセンターなどとも連携を強めて、LITALICOに対してより気軽に相談できる場がつくれたら素敵だなと思います。

HPやSNSが普及している昨今においても、福祉業界ではまだサポートを必要とする方々が求める情報や窓口にたどり着きにくい現状もあります。福祉以外も含めた社会資源や、ご本人にとって最適な支援やサポートに出会えるよう、自分の働くワークスの中での支援のみにとどまらず、関係機関や地域との繋がりを大切にしながら、できることを今後も続けていきたいと思います。そのために、ソーシャルワーク全域においての私自身の学び・知識を深めることも大切にして、より利用者さんの必要な情報や支援が提供できればと思っています。

(根本)ワークスでの仕事は、何らかの事情で、自分が「やりたい」と思っていたことができなかった利用者さんに対して、一歩踏み出すための支援ができる、背中を押せるという部分には、非常にやりがいを感じます。一方、まだまだ自分は固定観念にとらわれていると感じているので、様々な利用者さんや関係機関の方々と出会いながら、幅広い価値観に触れていきたいなと思っています。私自身の海外での経験もあり、マイノリティやマジョリティという価値観がない世界や、「障害」という言葉自体がない世界、日本人や外国人などを区別することなく、同じ「地球人」として皆が生活できる世界が理想なんです。そんな社会を実現していけるよう自分ができることを頑張っていきたいなと思っています。

ー柳谷さん、根本さん、ありがとうございました!
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