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新卒・未経験でデザイン業界へ。「壁」を越えるためにやったこと

こんにちは。最近、すみっコぐらしのアニメを見まして、あまりのカワイイ要素に癒されております。こういうふわふわした可愛いデザインもやってみたいですね。LIGHT THE WAYでディレクター兼モーショングラフィックスデザイナーをしております、白木悠輔と申します。

今回は入社してからの1年間で、特に悩んだこと2つについてお伝えします。
学生時代、私は建築学科におり、意匠というより構造計算の方面を専攻していました。そのため、美術に関する体系的な知識を得る機会がほぼない状態で、デザイン業界に飛び込んでいます。

そんな私が入社して1年。どこでつまづき、どんな対策を講じてきたか、実体験を交えながらお伝えしていきます。この経験を通して気づいたこと、これから何をやっていきたいか、個人的な目標も合わせて書いていきます。これから映像業界に飛び込んでみようと考えている皆さんにとって、少しでも参考になれば幸いです。

基礎的なデザイン力がない。そもそも「いいデザイン」の基準って?

1つ目の悩みは、基礎的なデザイン力がないこと。いえ、それ以前に「デザインの良し悪しを推し量る基準が分かっていない」ということでした。

入社当時は、自分が作ったものの何が良くないのか、どうすれば合格点に持っていけるのか分からず、ゴールが見えないまま仕事を進めていることが多々ありました。レイアウト、デッサンといった基礎力や、デザインを見るうえで意識すべきポイントを習得しなければ、説得力のある仕事にはならないという壁に当たったわけです。

この「デザインを見る基準が分からない」という課題に対しては、案件を通じて先輩方のフィードバック(以下、FBと記載)を受ける、その問題に対応した書籍などを読むなどで、物事に対する新しい視点を増やすことが、克服のために必要なことだと思います。

ここで、私が実際に携わった案件を元に、新しい視点を獲得した例を挙げていきます。

出典:Fine Today Shiseido Co., Lt | SENKA オールクリアオイル オノマトペ 篇
専科HP | YouTube


こちらは資生堂専科のオールクリアオイルWEBムービーで、弊社ではオノマトペのタイトルデザインとアニメーションを担当しました。私がオノマトペをグラフィックに起こす段階で、先輩方からいただいたFB内容を踏まえて、最終的にどのようなデザインに落とし込んだのかをご紹介します。

【事例1】
最初に提案した画像①の「ツルスベ」では、可読性という視点でFBを受けました。具体的には「ツ」だけサイズ感が他の文字とズレている、「ツ」の3画目が短い、といった点が挙げられます。

「ツルスベ」の作字・タイポグラフィデザインラフ作成時のメモ

しっかり見えるよう線を太めに調整し、各パーツにある程度の長さを持たせる、というアップデートを加えた最終的なアウトプットが画像②になります。

「ツルスベ」の最終アニメーションアウトプット

あくまでひとつの基準ではありますが、視認性・可読性を意識することで、読みやすく滑らかさも感じるデザインに仕上がったと思います。

【事例2】
次に、画像③の「ビックリ」では、今後のアニメーションとレイアウトを意識する、という視点でFBを受けました。

「ビックリ!」の作字・タイポグラフィデザインラフ作成時のメモ

「ビックリ!、ビックリ!」と、2回連続で言葉に出す楽曲だったので、言葉のイメージも考慮して勢いよく絵変わりする動きにブラッシュアップしていくこととなりました。その動きを担保しつつ、人物に対してどう配置すれば視認性を確保できるか、という点をラフの段階で意識しています。検証の結果、以下の画像が最終的なアウトプットとなりました。

「ビックリ!」の最終アニメーションアウトプット

人物が中心に位置しつつ、ひとつのテキストを大きく見せてから、2つのテキストを左右に出現させています。これによって、分裂するような勢いの良い動きを入れ、さらに画変わりする構成にすることができました。またその他にも、可読性を優先して、「ビックリ!」の「リ」の2画目を折り曲げるデザインに調整しています。

このように、案件を通してFBを受けることで、何を意識してデザインを進めていくべきか、要点を絞って検証する癖がつきました。今もまだまだ勉強中ではありますが、いただいたアドバイスのおかげで少しずつ要領を掴めてきている感覚があります。

その他、先輩方におすすめしてもらった書籍を読む、映像を見ることで、超基本の部分を学ぶように努めています。レイアウトや構図、適切なコンテの描き方、文章を整理する方法など、その場その場で当たった壁に対してアドバイスをいただいています。また、後述の映像勉強会で、どんな視点で映像を見ているか学ぶ機会を設けています。

独学だと恐らく何年もかかってようやく得られる基礎力を、先輩方からご教示いただいたり、会社に入って実際に経験を積むことで要点を絞って効率的に学ぶことができました。

記事の続きはこちらから↓
https://light-the-way.jp/column/all/3915

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