東京生まれの悟さんは、単調な事務仕事に息苦しさを感じていました。その息苦しさに耐え兼ねた悟さんは、自らのぬるま湯のような空間を飛び出し、プログラミングの道に進む覚悟を決め、Le Wagonに参加しました。彼が、どうやって自身の興味を自分の望むキャリアへと転換させたかを、最近の仕事の状況も交えながら話してくれました。
こんにちは、悟さん。Le Wagonに入る前は何をしていたんですか?
私は最初、ウズベキスタンで日本大使館の国際プロジェクトのコンサルタントとして働いていました。その後、日本のコンサルティング会社に入社し、提案書の作成やデータ収集などをメインに仕事をしていました。時間が経つにつれ、ファックスや手作業で処理しなければならない書類の山に違和感を覚えるようになりました。クライアントから署名入りの書類をもらうために、100km以上も移動しなければならないこともありました。
最終的に、私の決断のきっかけとなったのは、ウガンダへの出張の際にその会社の支店のウェブサイトの構築を試みた時の事でした。チームの中にコーディング経験者は一人もおらず、現地の開発者がとんでもない値段を示したりしました。最初は簡単そうに見えた業務が大失敗に終わり、最終的には仕事を辞めてコーディングの勉強を始めることになりました。
プログラミングの道のりはどうでしたか?
他の人と同じように、私もオンラインコースから始めました。これで基本的な概念をしっかりと理解することができましたが、自分のスキルにはまだ自信がありませんでした。当時は、正しい質問をしたり、チュートリアルに従っていたりするにもかかわらず、なぜか自分のコードが動かない時があって、その原因を探すのに苦労しました。そうした経緯から、直接会って学ぶ方が早いと思い、Le Wagon Tokyoのコーディングブートキャンプに登録しました。
キャンプの最終日に自分が作り上げたプロダクトをピッチするDemodayには、悟さんのチームはFood Decoderというウェブアプリケーションを作ってくれました。
ブートキャンプを卒業した後は何をしていましたか?
卒業後、知人から市場データの収集やデータセットを作成するフリーランス業務に従事していました。Le WagonでWebスクレイピングに関するコースがあり、その仕事に非常に役立ちました。2か月後、私はWeb開発の仕事も請けるようになり、つい先日正社員として雇用され、正式にWeb開発のプロジェクトへの従事を始めました。
私が現在務めている会社であるGourmetPro株式会社がゼロからスタートして、あっという間に急成長していく様子はとても面白かったです。GourmetProは食品・飲料分野の市場参入を支援するコンサルティング会社で、将来的には業界のプロフェッショナルを繋ぐプラットフォームになることを目指しています。
会社員からスタートアップに転職してよかったですか?
私にとってはイエスです。スタートアップで働くことには長所と短所があるので、交えながら話しますね。小規模なスタートアップチームは、柔軟性に富んでいますが、一方で職務分掌があいまいで、時に様々な業務をしなければなりません。ウェブ開発者として、スタック全体を横断して仕事をするだけでなく、事業開発などの範囲外の取り組みにも関わるので、仕事の優先順位を決めるのが大変なこともあります。
一方で、日本の大企業の方が安定していて、会社の将来を心配する必要がないくらい成熟しています。このリスクの低い状況の方が魅力的に聞こえるのであれば、大企業での仕事の方が向いているかもしれません。正直言って、私は個人的には、厳格な手順を踏んだり、毎週のように飲み会に参加したりするのは息苦しいです。もう二度と大企業の仕事には戻れませんね。
私たちは、悟さんの今後の活躍を心から祈っています。自分の目標に合った職場が見つかって私たちも嬉しく思います!