AWS Dev Day 2023 Tokyo
サービス開発トラック(デジタルネイティブビジネス編) 大規模サービス構築 上級(セッションの中心となるトピックを本番環境で利用/運用したことがある方向け) ...
https://jpdevday.awsevents.com/public/session/view/67
株式会社レプスのエンジニアリング・マネージャー、石坂です。
2023年6月22日・23日、ベルサール渋谷ガーデンにて開催されたAWS社主催の開発者向けテクニカルカンファレンス、AWS Dev Day 2023に参加してきました。
当日の朝に東京入りしたため11時頃からの参加となりましたが、ゼネラルセッション・ブレイクアウトセッション共に刺激とノウハウに富んだ、学びの多いセッションの数々でした。
弊社のメインプロダクトである「不特法クラウド」をはじめ、この1, 2年で弊チームでのAWSの活用シーンが急激に増え、また各サービスを運用するシステムのトラフィックも着実に増大してきたのに伴い、負荷対策・セキュリティ・開発生産性・DevOps などなど、多岐に渡る分野で新たな課題が見えてきました。また中長期的には、既存のモノリスからマイクロサービスとしてドメインを少しずつ切り出していくことを検討していることもあり、AWSのどのアーキテクチャが最適解となるかを検討しています。
今回のセッション参加を通じてこうした課題解決・改善につながるヒントを得ることがねらいでした。
今回は特に「サービス開発トラック」「SaaSトラック」で提供されるセッションを楽しみにしていました。弊社ではちょうど新事業構築に向けたサービス・アーキテクチャ設計に取り組んでおり、商品設計とマネタイズに関わる部分でどんなアーキテクチャが最適か、ベスト・プラクティスならびにモダンな種々の実装パターンを知りたいと思っていました。この点で最新の知見を得られたのと同時に、実際の事例からフィードバックされた失敗例やいわゆるアンチパターンを学べたのも大きな収穫でした。
以下、特にためになったセッションをいくつか挙げさせていただきます。
リプレースに伴ってどんな課題解決が必要だったかに関する知見が大変ためになりました。特に、マイクロサービス化を進める上で開発の足並みを揃えるためのAPIガイドラインの策定、またデータ移行時の整合性をどう担保するかに関する詳細な手法は非常に参考になりました。
SaaS化した際のテナントをどう隔離するか(タグレベル/リソースレベル/アカウントレベル)に関して、実際の事例に基づく知見を得たいという今回の(個人的な)テーマにズバリの内容で、こちらも本当に参考になりました。
弊社の「不特法クラウド」も投資家様の金融資産をお預かりしているプロダクトということで、暗号資産取引所を運用されている bitbank さんのセッションからシステム開発の裏側を聞けるのを楽しみにしていました。
マッチングエンジン実装の詳細は特に興味深かったです。各種制約がある中でも処理性能を向上させるため、アーキテクチャレベルの大きな取り組みから、日々のプログラミングレベルの小さい取り組みに至るまで種々のチャレンジをされており、結果として大規模な障害をこれまで起こすこともなく秒間処理件数 2500件/秒というスループットを実現しておられることに頭が下がりました。
その他、APIレートリミットをRedisで実現する手法やCI/CDの性能検証手法など、惜しみなく知見を分かち合っていただき学びの多いセッションでした。
ほかにも関心を惹くたくさんのセッションがあったのですが、残念ながら今回は一人での参加のためすべて聞くことができず。次回は別のメンバーと参加できるのを楽しみにしたいと思います。
株式会社レプスのエンジニアチームではアプリケーション・エンジニア、AWSエンジニアを募集しています。不特法業界で高い評価をいただいている主要プロダクト「不特法クラウド」のほか、新プロダクトのローンチに向けて意欲あるエンジニアのチャレンジをお待ちしています。