テクニカルライティングの現場について若手社員に聞いてみました!
テクニカルライターとは?
人を楽しませる文章を制作するのではなく「わかりやすい文章」’を制作する仕事です。
難しい技術情報を加工し、正確にわかりやすく専門知識を持たない人に伝えることが求められます。
修理書とは?
誰のため?:車両の整備を行う整備士
どんな内容?:トラックやバスの整備、交換・修理手順
整備士向けの文章とは?
安全かつ正確な修理・点検を行えるよう車の構造や分解・組み立て方をわかりやすくまとめたもの
記載内容
- 分解手順
- 点検方法
- 組み立て手順
- 故障診断方法
- 各種数値情報...など
修理書作成の流れ
①受注・情報収集/分析
修理書(サービスマニュアル)は整備の教科書のような存在です!
修理書を作るためには誰よりもその車のことを知らなければなりません。
情報収集の作業は修理書を作成する中でも最も時間をかける段階です。
今回作成する修理書は「どんな仕様なのか」「前の車両と比べて何がどう変わったのか」をしっかりと把握しなくてはなりません。
この段階で新装置のメカニズムや開発理由などについて詳しい情報を知るために、開発部署や設計部署と打ち合わせを行うこともあります
②編集作業・確認/修正
<部品情報、整備手順の把握>
弊社では顧客開発部署より部品の3D-CADデータをお借りしています。
この3Dデータを利用し、部品がどのように分解可能なのか、どのような手順で整備を行うのが効率が良いのかなどを検討していきます。
また、修理書には文章以外にイラストで分解手順や部品の構成などを説明する場合があります。
このような場合、3DのCADデータを元に分解の様子を線画化し、イラスト化する作業なども行います。
<編集>
情報収集の段階で得られた情報を元に整備手順を考え、弊社では修理書作成システムを利用し、構築した手順を修理書に反映していきます。
海外の商品については日本語で修理書を作成した後、社内外の翻訳専門家が多言語への翻訳作業を行います。
<確認/修正>
確認作業では実車で「作成した修理手順が再現可能なのか?」「部品の形状などに相違はないのか?」を確認します。確認の後、顧客の設計/開発部署に記載内容のチェックを依頼します。
修正作業では確認作業や設計チェックで発見された問題点の修正を行い、修理書に再度反映します。
③完成・納品
完成後はWebなど電子媒体や、ニーズに合わせて印刷媒体で世界中に配信されます!
どんな人にオススメ?
新しいことを知ること、調べることが好き!
自動車の構造は大変複雑です。新しい技術もどんどん登場します。
新しいものに興味を持ち、納得するまで「とことん調べることが好き!」と思える方
得た知識を表現することが好き!
新型車両の開発情報は膨大な情報量があります。
新しい技術情報を自分で情報を理解、整理し、その知識を誰かに「わかりやすく伝えたい!」と思える方
よくある質問
自動車の知識がないけれど、専門的な文章を作れるの?
基礎からしっかりと研修で学べます。充実した研修・エキスパートな先輩から指導を受けることができます。2018年度入社の研修ではプラモデル作りを通して、自動車部品について全体像をつかむとこから始めました。
原稿作成の作成フローは研修を通じて学ぶことができます。
また、実車を実際に見て、先輩方がサポートしてくれる中、自分達で部品の脱着作業を行いました。
大学で学んだことを仕事に活かせる?
<数学や物理などの知識や論理的な考え方>
部品図面や仕様書など技術情報を正確に読み取る力が強みとして活かされると思います。
修理書のベースとなっている資料は車の開発資料です。開発資料には専門的な用語が多く登場します。
<「考え方」や「論文の書き方」などのプロセス>
専門的な用語や言い回しを正確に分かりやすく伝える力が強みにつながると思います。