なにをやっているのか
慶應義塾大学の研究成果を活用したベンチャー企業に投資を行い、成長を支援するベンチャーキャピタルファンドを運用しています。2016年7月に約45億円の1号ファンドを設立しました。投資分野は、IT関連、デジタルヘルス、バイオインフォマティクス、再生医療の4分野をメインとしています。
なぜやるのか
当社は、ベンチャーキャピタルの運営を通じて、研究成果の社会実装を推進し、大学としての社会的使命の一翼を担うために設立されました。
大学の社会的な使命は教育と研究です。研究にも真理の探求を目指すものと、研究成果の活用によって社会の発展に貢献することを目指すものがあります。産業界においても、大学やベンチャーと連携したオープンイノベーションに注目が集まっており、今後、大学の社会的使命として、研究成果の活用が重要になってきます。
大学発ベンチャーへの期待は株式市場でも高まっています。2016年9月末で東証マザーズ上場企業の時価総額上位10社のうち6社が大学発ベンチャーです。また、2015年の未上場企業の調達額の上位10社のうち5社が大学発ベンチャーです。
慶應義塾大学では知的資産の移転やアントレプレナー育成制度を通じて、13社の慶應義塾大学の研究成果を活用したベンチャー企業の株式を取得し、支援を行ってきました。そのうち、ブイキューブ、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ、サンバイオの3社が上場を果たしています。
当社では、慶應義塾大学のベンチャー育成の取組をベンチャーキャピタルによって更に推進していきます。
どうやっているのか
慶應義塾の強力な支援のもと、プロフェッショナルなバックグラウンドを持った少数精鋭のメンバーでファンド運用を行っています。
代表取締役社長の山岸広太郎はITベンチャーのグリーの創業に参加し、副社長として10年以上同社の事業部門や管理部門などを統括してきました。時価総額1000億円以上の東証一部上場企業の創業メンバーがフルタイムで社長をしているベンチャーキャピタルというのは非常にユニークです。
山岸と一緒に投資業務に携わる執行役員陣も多様な経歴を有しています。首藤秀司は野村證券の投資銀行部門で25年間、100社以上のIPOを支援してきました。木下秀一はジャフコでキャピタリストとして24年のキャリアを持ち、20件以上の投資先のIPO経験があります。本郷有克はライフサイエンスの専門家で、生物化学工学の博士号を持ち、バイオベンチャーへの投資、海外バイオベンチャーの国内販売代理業など10年以上のキャリアがあります。
当社では、慶應義塾の創立者である福澤諭吉のアントレプレナー精神と合理的思考、高い倫理観を受け継ぎ、未知の事業に果敢に挑戦するベンチャー企業をプロフェッショナルとして支援し、社会の発展に貢献するとともに、ファンドとしての収益を追求することを目指しています。