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医療過疎地域の離島の薬局を経営してみて気が付いた100個のこと

”アドベントカレンダー in MusuViva!2021” 3つめの記事は、さど調剤グループの光谷さんのご投稿です。
佐渡島最大の薬局グループとして、地域医療に携わっている視点から未来の薬局・薬剤師に関する想いを書いてくださっています。
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皆さんこんにちは!
新潟県佐渡島を中心に薬局を6店舗運営している光谷(@Mitsuya_Ryota)と申します。

何について投稿しようかなと思ったのですが、「他の人が書けないことは?」と思ったらこのタイトルの内容でした。
佐渡市は、調剤報酬においても調剤基本料の特例措置を受けるようないわゆる医療過疎地です。人口に対して医師も看護師も病院も、もちろん薬剤師も全国平均を大きく下回っています。「島」ときくとDr.コトー診療所のような世界観を思い浮かべる方もいますが、沖縄本島に次ぐ大きい島で、案外、島感ないです。(笑)

「医療過疎地では経営が成り立つのか?」「薬剤師の年収は高いのか?」「若い薬剤師はいるのか?」などなど気になることはたくさんあると思いますが、医療過疎地で薬局経営をしてみて、気づいた100個のうち、今回は1つだけ共有したいと思います。

残り99個はニーズがあればnoteにまとめて有料記事にしますのでそちらをご覧ください(笑)

薬剤師が対人業務を極めれば、何歳まででも働ける!?

弊社の薬剤師は20名程度在籍してますが、在籍薬剤師は20~70代まで幅広く、昨年3月まで80歳の薬剤師もおりました。医師、薬剤師等医療資格者が少ない医療過疎地域であり、そんな中弊社は強気に全店で在宅訪問、地域支援加算要件での長時間開局もしてますので、どうしてもベテラン薬剤師達の力が必要不可欠です。(ヒルマ薬局、栄子先生(@95worldrecord)に負けず劣らず)

そんなベテラン薬剤師達を見ていて思うのですが、もし薬剤師の仕事が対物業務中心であれば「間違えない監査」「常にアップデートする薬剤知識」「効率的・生産的な業務」が求められ、それはどうしても年齢的に衰えていってしまいます。

しかし時代は薬局変革期。医薬品の取違は監査支援機が防ぎ、重複投薬はレセコン監査アラートが、効率的・生産的な業務はMusubiや非薬剤師スタッフがある程度サポートしてくれます。

自分と同世代の患者さんたちの悩み(薬、体調、家庭、介護)等はむしろ共感し、話が合い、色んな情報を聞き出し、患者さんに向き合う姿は薬剤師の後輩として勉強になります。「あなたと話したいからこの薬局に来るのよ」と患者さんに言わせてしまう集客力もあります。聞き出すだけじゃなく、しっかりと対人加算算定に結び付けてます。

在宅訪問、服薬情報提供、経管投薬支援料、服用薬剤調整支援料など全部弊社のOVER60薬剤師が算定してる加算です。(もちろん若手も頑張ってますよ!)そんな姿を見てると、たまたま調剤報酬に組み込まれたのであって、彼らが長年の薬剤師人生で培ってきた当たり前の仕事なんだろうなとも思ったりします。

弊社は、機械化・IT化を推進してますので、様々なシステム導入時はちょっと大変。「こんなの難しくて使えないよ」と不安な声をあげられることも。KAKEHASHIさんも大変だったかもしれません。でもなんだかんだ若い事務さんから説明を受けて使いこなします。(今年からは年末調整も電子化したのですが、なんとか乗り越えました。)


最後に、80歳の薬剤師が退職時に残したメッセージを共有したいと思います。

「医薬分業初期の頃は、『なんで薬を病院の外でもらわなきゃいけないんだ』って方が多くてまともに薬局でも会話してもらえませんでした。そんな時に工夫したのは、お薬の話じゃなくて、相手の家族の話や仕事の話、趣味の話など関係ないことから会話を始めること。そうすると自然に相手も心を開いて話してくれて、最後は薬や体調の話になる。最後は『また何かあったら来るわ』って笑顔で帰っていくわ。」

・・・勉強になります。
そんな薬剤師の大先輩たちに、これからの薬局の未来のヒントを感じるというお話でした。

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