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オンプレとクラウドを併用しているサービスの運用保守業務って実際どうなの?

自社でサーバーやネットワークを構築・運用する形態のことを「オンプレミス(オンプレ)」、インターネット経由で利用できるサーバーやサービスの総称を「クラウド」といいます。
近年AWS(Amazon Web Services)GCP(Google Cloud Platform)などのクラウドコンピューティングサービスの増加にともない、オンプレ環境からクラウド環境へ移行するシステムが増えています。
しかし、中にはオンプレ環境とクラウド環境を併用しているサービスもあります。

本記事では、オンプレとクラウドを併用している「ハイブリッド環境」における実際の運用保守業務がどのようなものなのか、どんな課題があるのかを解説します。


目次

  • ハイブリッド環境の運用保守業務とは?

  • 1. インフラ管理

  • 2. 監視・障害対応

  • 3. セキュリティ対策

  • 4. リソース最適化

  • 5. バックアップとDR(ディザスタリカバリ)

  • ハイブリッド環境の運用保守における課題

  • 1. システムの複雑化

  • 2. スキルセット

  • 3. コスト管理の難しさ

  • 4. セキュリティリスクの増加

  • ハイブリッド環境の運用保守業務を経験してみて感じること

  • 効率的に運用保守するためのポイント

  • まとめ


ハイブリッド環境の運用保守業務とは?



ハイブリッド環境における運用保守業務は、大きく以下のような業務にわけられます。

  1. インフラ管理
  2. 監視・障害対応
  3. セキュリティ対策
  4. リソース最適化
  5. バックアップとDR(ディザスタリカバリ)

1. インフラ管理

ハイブリッド環境の運用保守では、オンプレミスとクラウドの統合管理が求められます。
具体的には、ネットワーク接続やセキュリティ対策、リソース最適化、障害対応により、安定稼働を維持しつつ、コストやパフォーマンスを最適化します。

2. 監視・障害対応

ハイブリッド環境の運用保守では、オンプレミスとクラウド双方のシステム状態を統合監視し、異常検知時に迅速に対応します。
具体的には、ログ分析やアラート設定を活用し、システムの可用性と安定稼働を維持します。

3. セキュリティ対策

ハイブリッド環境の運用保守では、オンプレとクラウド両方のアクセス制御や暗号化、脆弱性管理を実施します。
具体的には、「決して信用せず、常に検証せよ」という考えのゼロトラストモデルに基づき定期的な監査やログ監視を実施し、不正アクセスやデータ漏洩を防ぎます。

4. リソース最適化

ハイブリッド環境の運用保守では、オンプレとクラウドの負荷分散を調整し、コストとパフォーマンスを最適化します。
具体的には、需要に応じて自動的にリソースを増減するオートスケーリングやシステムの必要リソースを予測し、最適化するキャパシティプランニングを活用し、効率的なリソース配分と運用を実現します。

5. バックアップとDR(ディザスタリカバリ)

ハイブリッド環境の運用保守では、オンプレとクラウドのデータを定期的にバックアップし、障害時に迅速復旧できる体制を構築します。
具体的には、リージョン分散や自動バックアップを活用し、事業継続性を確保します。

ハイブリッド環境の運用保守における課題



ハイブリッド環境では、運用保守の難易度が上がるため、以下のような課題が発生します。

  1. システムの複雑化
  2. スキルセット
  3. コスト管理の難しさ
  4. セキュリティリスクの増加

1. システムの複雑化

ハイブリッド環境では、オンプレミスとクラウドの両方を統合管理します。
そのため、システム構成が複雑化します。
これにより、ネットワークの接続管理やセキュリティ対策、リソースの最適化が難しくなり、トラブルシューティングや運用の負荷が増加するでしょう。

2. スキルセット

ハイブリッド環境の運用保守では、オンプレミスとクラウド両方の技術に精通したスキルが求められます。
そのため、運用担当者は異なるプラットフォームの管理や統合、セキュリティ対応を効率的に実施するためのスキルセットを高めなければなりません。

3. コスト管理の難しさ

ハイブリッド環境では、オンプレとクラウドのリソース使用が異なります。
そのため、コスト管理が複雑になりやすい傾向があります。
具体的には、クラウドの動的なリソース使用に対して最適なスケーリングを維持しつつ、オンプレミスの固定費とのバランスを取らなければなりません。

4. セキュリティリスクの増加

ハイブリッド環境では、オンプレミスとクラウド両方のシステムが連携しています。
そのため、セキュリティの管理が複雑になります。
異なるセキュリティポリシーやアクセス管理を統合しているため、データの暗号化や脅威検出を強化しなければなりません。

ハイブリッド環境の運用保守業務を経験してみて感じること



ハイブリッド環境の運用保守業務では、異なるインフラに対応するため、スキルセットの幅広さや柔軟な対応力が求められます

IT未経験だと業務開始時は覚えることがたくさんあって大変ですが、複雑なシステム構成に対する理解が深まります。
また、セキュリティ対策や障害対応も両環境にまたがるため、徹底した監視と運用計画が欠かせません。

全体的に高い技術力と継続的な学習が必要ですが、インフラエンジニアとしてキャリアアップしたい方にはおすすめの業務です

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効率的に運用保守するためのポイント



ハイブリッド環境の運用保守における課題を解決するためには、以下のポイントを押さえましょう。

  1. 統合管理ツールの活用:オンプレとクラウドの両方を監視できるツールを導入し、運用負担を軽減する。
  2. ドキュメント化と自動化の推進:手順を標準化し、可能な部分は IaC(Infrastructure as Code)を活用して自動化する。
  3. スキルアップのための研修や資格取得:AWS認定資格やネットワーク関連資格を取得し、エンジニアの知識をアップデートする。
  4. コスト最適化の継続的な見直し:クラウドのリソース利用状況を定期的に確認し、不要なコストを削減する。
  5. セキュリティポリシーの統一と定期的な監査:環境ごとの設定を定期的に見直し、セキュリティリスクを最小限にする。

オンプレだけでなくクラウドへの理解を深めたい方は、こちらをご覧ください。

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まとめ

今回は、オンプレとクラウドを併用している「ハイブリッド環境」における実際の運用保守業務がどのようなものなのか、どんな課題があるのかを解説しました。

オンプレとクラウドを併用するハイブリッド環境では、運用保守の負担が増えます。
その一方で、適切なツールの導入や自動化を進めることで、効率的な管理が期待できます。

エンジニアにとっては幅広いスキルが求められる環境ですが、その分キャリアアップのチャンスも多いため、積極的に学習しながら運用の最適化を目指しましょう!

本記事を通じてハイブリッド環境の運用保守業務に興味を持った方は、ぜひこちらの募集を検討してみてください。

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