現在イタンジで経営企画を担う石見は、大学時代のインターンでイタンジに出会いました。ところが1社目は別の会社に入社し、その後、ある事をきっかけに、イタンジへの入社を決意し、現在の経営企画という重要な役割まで務めています。
そして今回、会社の規模が急拡大しているフェーズで、よりイタンジをアップデートすべく新たな経営企画メンバーを募集することになりました。なぜ石見がイタンジへ戻ることを決めたのか、経営企画として働く石見はどういった思いを持っているのか、今後の経営方針などをお伝えします。
経営企画のポジションに興味がある方はもちろん、イタンジが今後どうなっていくのか興味がある方もぜひお読みください!
将来のプランを描き、勉強と就活に真面目に取り組んだ学生時代。
ー真面目な学生生活を送っていたと聞きましたが、これまでについて教えてください。
生徒会に入るなど、我ながらとても真面目な学生だったと思います。小中学校は上海で過ごし、その頃ちょうど北京オリンピック前で高度経済成長のタイミングでした。都市計画が非常にスピーディーで、先週まであった市場が別の建物になっていたり、住み始めた頃には2つしかなかった路線が10路線以上に増えたり、社会変革を目の当たりにしました。
ーみるみる街並みが変わっていくのは面白いですね。それをきっかけに不動産業界を目指すことになったのでしょうか?
はい。私は家族の教えで、学生時代からなんのために時間を過ごすのかをプランニングすることが多かったのですが、上海で見た光景を忘れられなかったことから、大学在学中はデベロッパーへ入社するために不動産関連の資格を勉強していました。しかし、期待を胸にいざ就活を進めていくと、東京では10年で1区画にビルを建てるのが通常の流れで、上海で見てきた様子とは規模も時間軸もイメージと相違がありました。もちろんそれもすごいことですが、「街づくり」を想像していた私にとっては、そこでキラキラしていた思いが失われてしまいました……。
その後は視点を変えて、「街づくり」ではなく「不動産」全体で見て、「社会変革」や「自己成長」をキーワードに就活を新たに開始しました。そして、IT投資を積極的に行い、グローバル展開もしている事業用不動産の会社から内定をもらったため、自己成長が早そうだと思い入社を決断しました。
これまで描いたプランからは想像もしていなかった「冒険したい」という感情。
ーイタンジとはどこで出会ったのでしょうか?
1社目へ入社するまでの間、イタンジを含むいくつかの会社でインターンをしていました。イタンジでは、カスタマーサポート対応や「申込受付くん」の環境構築などがメインの業務でした。その他にも、もともと自分でフローを決めることが好きだった部分がフィットし、サポートチームの運用構築なども進んで行っておりました。そこで、自走して仕事を進める面白さを体感しました。
そのため名残惜しさを感じながらもイタンジでのインターンを終えた時は「1社目で経験を積んで事業用不動産のプロフェッショナルになったら、イタンジへまた入社したい。」とぼんやりと思っていました。
ーその後1社目へ入社したと思うのですが、なぜイタンジへ戻ることになったのでしょうか?
前職には事業用不動産のプロフェッショナルがたくさんいて、学べることは多かったですし、そのままプラン通りにインプットすれば着実にキャリアアップできる道だったと思います。しかし、前職で働きながらも、次々に出るイタンジのプレスリリースを目にして、このままだと自分が戻る頃には会社が大きくなってしまっているかもしれないと焦りを感じました。
そして、忘れもしない私の誕生日。のちにPMMを担うことになる「更新退去くん」(https://lp.itandibb.com/koushin-taikyo/)のサービス提供開始が発表されました。これまで学生時代から中期的なプランを描いてその通りにコントロールしてきた、いわゆる優等生のような私でしたが、ここで初めて「チャレンジしたい」という感情が沸き起こりました。その後、インターン時代から知っていたイタンジの人事に連絡をとり、代表の野口さんと面談をさせてもらうことになりました。1時間の面談のうち、冒頭の10分で入社が決まり、残りの40分は今後どうしていきたいかをお互いに語り合いました。今でもあの時のことをよく覚えています。リモート面接で熱く語り合っている中、野口さんの娘さんが入ってきて和やかな雰囲気になったことも覚えています!(笑)
どんな事象でも前に進められる方法が必ずある。経営企画の面白さ。
ーイタンジへ入社してからどういった業務を担ってきましたか?
入社後は申込受付くんのエンタープライズカスタマーサクセス、「更新退去くん」のカスタマーサクセスチームの立ち上げや企画、PMMのほか、IRなどの業務を任せてもいました。2022年2月からは経営企画を担当しています。具体的には、予算/予実管理、3ヵ年/10ヵ年計画の取りまとめ、新規事業に関わる調査など多岐に渡る業務を行っています。
ーやりがいや働く環境について教えてください。
先日、大規模なプロジェクトをリードする役割になり、初めてで分からないことも多かったのですが、「誰かに相談したり、決断できる人に話を持っていったり、何かしら進める道はあるはずだ」という考えのもと進めていきました。事業展望に対して法的に抵触しない契約はどうすべきか法務に相談し、どういう売上や費用計上をするべきかは財務に質問し、経営的な意志決定は野口さんと話し合うなど、グループ会社含め社内にはたくさんの知見者がいるので、1人で抱えず周りに意見をもらいながら進めていきました。自分が主体になりつつも、適切な人を巻き込みながら推進していったことは非常に学びになりました。
また、役員メンバーと議論することが多いのですが、みなさん自分の意志を通そうとせず、常に論理的に正しい状態を求めます。時には情報を集めるよりも決断を急いだ方がよいケースがあり、仮説を立てながら意思決定できる状態に誘導する必要があります。その場で決断できなかったり、言語化しきれなかったりした場合は持ち帰って考えることもありますし、臨機応変な対応や適切な判断力が必要なところは、経営企画の難しさであり面白さでもありますね。
「なんでも」やれるポジションだからこそ、何をするか一緒に考えられる人と働きたい。
ー新たに経営企画のメンバーを募集しているそうですが、現在のミッションを教えてください。
短期的なミッションはイタンジの全体像から成長予測や数字を追える基盤作りです。現在、売り上げデータ、予算データ、見込みデータ、プロダクトのデータを個別で管理しているのですが、それを一気通貫で管理できる体制をつくりたいです。イタンジは2021年から2022年までで167%の売上成長、2022年の同じ時期と比較すると既に160%以上の売上成長をしています。単純に考えたら、自分自身も150%成長しないと事業全体を見られなくなるので、成長速度を考えて動かなければなりません。
ーどんなメンバーと一緒に働きたいですか?
一つのことを極めていきたい人より、事業を後押しするためにその時々で何ができるかを考え、会社の変化と共に成長したい人がマッチすると思います。常に先のことを考えながら、より効率的に進める方法を考えたり、新しい目標を探す必要があります。なんでもやれるポジションではあるからこそ、その「なんでも」を、自身で言語化して先を見据えられているといいですよね。お互いに役割分担をし、将来的には専門分野は任せ合って働く関係性が理想です。
世界から見た日本の不動産業界の仕組みを価値あるものにしたい。
ー今後のイタンジの展望を教えてください
イタンジのようなVertical SaaS(業界特化型のSaaS)は、特定の業界に対するサービスなので社数という意味では、市場規模に限りがあります。イタンジは不動産業界を軸に深く領域を広げている最中です。昨年は賃貸物件における原状回復工事の領域に参入して「内装工事くん」(https://lp.itandibb.com/naiso-kouji-omakase/)というサービスをリリースし、今年は賃貸管理の基幹システムである「イタンジ管理クラウド」(https://lp.itandibb.com/itandi-kanri-cloud/)をリリースし、賃貸取引だけでなく売買取引へも事業展開を進めています。Vartical SaaSの発展は市場にいる社数などに限りがあるため、一つのサービスを広げることではなく、業界に特化した複数のサービスを連続的に立ち上げていくことが非常に重要です。
*代表野口が執筆したVertical SaaSについてのnote:https://note.com/itandi_noguchi/n/ncdb610bc458d
個人的には、Horizontal SaaSとの関係性もどうなるかすごく楽しみです。Salesforceを皮切りに世界的にSaaSへの注目度が上がってきてもう20年ほどになりますが、Vertical SaaSで世界的にシェアをとっている企業は多くはありません。将来的には業界慣習や特殊な業務をより理解したサービスをつくっているVertical SaaS企業がもっと力をつけていくのではないかと考えております。そうした中で、Vartical領域にも派生しているHorizontal SaaSと業界全体に深く入り込むVertical SaaSがどのようにサービスの競争環境が生まれるのかが興味深いところです。
大きな視点で見ると、世界から見た日本の不動産会社の仕組みを価値あるものにしたいです。例えば、既にイタンジではやっている、お部屋探しをする方とのLINE連携ができたり、業界で課題になっているタイムラグのある物件の空き情報をリアルタイムで確認できるようになったり…少しずつ浸透してはいますが、こうした仕組みを業界全体に広げていきたいですね。そして、日本の不動産業界全体のスタンダードを変えられる組織にしたいです。