入社1年目でtoC新規事業『OHEYAGO(オヘヤゴー)』の開発を担当! エンジニアリングマネージャー田渕恵人が語る、成長舞台としてのイタンジ
2019年4月に新卒でGA technologiesに入社し、出向という形でイタンジへジョインした田渕。当時絶賛立ち上げ中であったtoC新規事業、セルフ内見型お部屋探しサイト『OHEYAGO(オヘヤゴー)』開発担当に大抜擢されました。現在、SREとエンジニアリングマネージャーを兼任中の彼は、エンジニアとしてのキャリアをイタンジで踏み出したことについて、どう考えているのでしょうか。田渕の今後のキャリアビジョンなども交え、話を聞きました。
研究職から進路変更し、未経験からエンジニアの道へ
− 田渕さんはそもそもなぜGA technologiesへの入社を決めたのですか?
「フィーリングですね。若手にもチャンスがあって、成長の機会が多そうな環境で働きたいと思っていたのですが、相性がよさそうだなと。実際はイタンジへ出向となりましたが、いずれにせよミスマッチはなかったと思います。
個人的な意見ですが、当時のイタンジはファーストキャリアとしてちょうどよい規模感でした。大きい組織だと裁量がなくなりますし、あまりに小さいと日々の業務に追われすぎて新しい挑戦をする余裕がなくなる。その点イタンジは、理想的だったと思います」
− 学生時代は化学を専攻されていて、院進もされたんですよね。なぜエンジニアになろうと思ったのでしょうか。
「元々研究職をめざしていたのですが、あるときコンピュータ囲碁プログラムである『AlphaGo』とプロ棋士との対局を見て、プログラミングに興味をもつようになりました。未経験だったのですが、習得できるイメージは最初からもつことができていました」
− 2019年4月に入社し、研修を受けたあとの6月には早速、OHEYAGOの開発メンバーという大役を任されていましたが、どういう感想を抱きましたか?
「入社前から5カ月ほどイタンジでインターンしていたこともあって、すでに会社に馴染みはありました。開発はデザイナーを含む3〜4人のチームで行なっていたのですが(時期によって変動あり)、やはり新規事業なだけあって大変そうな雰囲気はありましたね(笑)。でも、まったくいやではありませんでした。プロダクトのローンチ前だったのでとにかく時間が足りなくてわちゃわちゃでしたが……“学園祭の直前” のような、しんどくもありつつ、振り返ると楽しい時間だったなと思います」
OHEYAGOとともに、エンジニアとしても成長
− OHEYAGOを開発者目線で紹介すると、どのような特徴がありますか?
「イタンジ全体で言えることですが、技術選定の際に本当に必要なものを見極めて取り入れていくところが、開発に関わる上で面白さになっています。ただ新しい技術だからという理由で飛びつくのではなく、解決したい課題を明確にした上で採用しているということですね。
例えば具体的にフロントエンドの技術スタックに注目すると、OHEYAGOは開発初期はRailsのテンプレートエンジンを使っていました。リリースまでにReactのMPAにし、リリース後に徐々にSPAに。最終的にはnext.jsにして、SEOやパフォーマンスを追求しています」
− そのようにコロコロと変わるのは、むしろ大変ではありませんか?
「そうなんです。古いものを新しいものに変えていくのって大変なんです。でもそれができるパワー、つまり技術力や対応力があるというのが、まさにイタンジの魅力だと思いますね。たとえば技術の入れ替えをしたいから新機能を2週間止めたい、という要望が通るときは通ります。このような、変化を恐れない体質が会社にあることで、エンジニア個人も新しい技術に触れることができ、成長につながっていると思います」
− OHEYAGO開発での、印象的なエピソードを教えてください。
「リリースから間もなく、せっかく作ったログイン機能を捨てることになったことですね。サービス開始当時、事業的に全然うまくいかなくて、あまりに反響が鳴らないので、月1件くらいの反響が鳴ったときはみんなで喜び合うほどでした。当然さまざまな仕様変更を試みることになり、ログイン機能をなくすというのもその一つでした。
ほかにもLINEでのログイン機能を入れるなど、ユーザ導線の根本に関わるものをどんどん変えないといけなくて、本当に大変でした。でも、結果的にはそうした施策がきちんと功を奏して、次第に事業が軌道に乗っていきました。このとき、ビジネスマンとしての『事業ありきで選択する資質』も大切なんだと実感しましたね」
急速成長の秘訣は「謙虚でいて、思考停止しないこと」
− OHEYAGOが軌道にのったあと、2020年の5月頃にSREへ異動となりましたね。
「SREに行きたいという希望もありましたし、OHEYAGO開発にも頼れる新メンバーが入ったので異動となりました。OHEYAGOにはOHEYAGOなりの難しさがあるのですが、SREではより技術的な壁にぶつかることが多いです。私は、問題を渡されたら解きたくなる性格なので、現れた問題に対して試行錯誤している時間を楽しむことができているんだと思います」
− 目の前に山があったら登る、というやつですね。
「つらいにはつらいですけどね」
− 未経験からエンジニアになり、2年目の終わりにはエンジニアリングマネージャーに抜擢されているわけですが、田渕さんの考える、エンジニアの優秀さの定義についてご意見いただけますか?
「難しいですね。でも、作るだけなら多くの人ができると感じていて、それを継続的に改善し、進化させていけることが、優秀な人材の特徴ではないでしょうか。実力もそうですし、メンタル的な意味もあります。ときには自分が作ったものを否定しなくてはなりませんから。
あとは、思考力とそれを支える日本語の力が重要かなと。要件定義やコードレビューの際に日本語を書く機会は非常に多いので、自分の考えを適切な文章で表現したり、相手の考えを文章からちゃんと理解するような力が求められると思います。また、資料を早く読めることもシンプルに大きな強みですし」
− そのような部分を、田渕さんはどうやって伸ばしているんですか?
「思考力に関しては、特別なことをしなくても仕事で毎日8時間、きちんと頭を使っていれば、それだけでだいぶ違うと思っています。思考停止で既知の技術を使うのではなく、『そういえばこの間耳にした技術をここに適用できるかもしれないから、調べてみよう』というふうに、現状に甘んじない謙虚な姿勢で仕事をするということです。そのためにも、常に新しい技術やエンジニア界隈の話題にアンテナを張っておくことが大切ですね。
そして、思考は言語で紡いでいくものなので、思考力が身につけば言語能力も自然と上がっていくものだと思います。とにかく謙虚でいて思考停止しないこと、これに尽きるかなと」
− どの職種もそうですが、個人的に特にエンジニアは技術研鑽が大変そうというイメージがあるのですが、つらくなることはないですか。
「私は純粋に技術的なものが好きで、勉強している感覚がないので、つらくなることはないですね。この『勉強している感覚がない』というのも、もしかしたら適性の一つなのかもしれないですね」
エンジニア組織の課題と田渕の挑戦
− イタンジにはどのような課題があると思いますか?
「評価体制には改善の余地があるかなと思います。どこのエンジニア組織でも言われていることですが、エンジニアの評価ってとても難しいんです。ビジネス職のようにわかりやすい数字があるわけではないですし、エラーを解消することよりエラーを起こさないことのほうが大切ですが、起きなかったエラーは計測できないので。
その点、私が今注目しているのがDX Criteria内で挙げられているようなメトリクスの計測で、これによりチームの生産性を可視化し、エンジニアの仕事の定量化を実現しうると考えています。機会があればぜひこの問題に取り組みたいですね」
− 田渕さん個人としては、どんなキャリアステップを考えているのですか?
「私は技術的なことが好きなので、現在のエンジニアリングマネージャーというポジションは理想的です。つまり……ゴール済みですね(笑)」
− えっ(笑)。
「あくまで、役職名としてはゴール済みという意味です。これからは、エンジニア組織を大きくしていくことで、さらに上をめざしていきたいと考えています」
− 独立などではなく、あくまで組織の中での活躍を念頭に置いているのですね。
「一人ではできることが大きくないですし、エンジニアリングというのは工学なので、自分だけでなく組織として成長していくことに意義があると考えているんです。組織が成長していけば、自身もさらに大きな課題に挑戦できます。結果として、自然にキャリアもついてくるものだと思うので」
− 個人の成長と組織の成長が両輪になるイメージですね。とても頼もしいお話をありがとうございました!
田渕の話を聞き、非エンジニアの筆者も(手前味噌で恐縮ですが)イタンジで開発に関わる魅力を感じることができました。みなさんも、少しでもイタンジに興味をもっていただけたらとても嬉しいです!
まずは話を聞いてみたい、という温度感でも大歓迎です。あなたのエントリーを心よりお待ちしております!