社員1人あたり1億円超えの売上を実現するイングリウッド。
同社は人材開発・教育プログラムを他者に販売するほど、人材の育成に力を入れている。
そこで今回は、4月に行われたオンライン研修の内容に加え、研修・指導を担当したCHRO(最高人事責任者)の上河原が新入社員研修に込めた想いや目的に迫りました。
IGが新入社員に求めるレベルは高い『半年で活躍できる、戦力になる人材に…!』
ーー今年の新入社員研修の内容決めや指導を行なうにあたって、どんな想い・目的を持っていたのか教えてください
※初日ガイダンス・マナー研修の様子
「社会人として踏み出す第一歩が研修です。
『“ 最初がとても重要 ”であり、始めの1ヶ月(研修期間)をどう過ごすかが、彼ら彼女らの今後の成長に大きな影響を与える。』そう考えながら、研修の内容や指導方針を決めていきました。
イングリウッドでは新入社員に求めるレベルも高い。半年で結果を残せる、活躍できる人になってもらうことが研修の目的の一つです。
そのため常に、レスポンスの早さを意識したり、手を動かしながら学び続けたりできるような研修作りを心がけました。
また、新しいメンバーが早く活躍できるようになれば、それだけ既存のメンバーにもいい影響が与えられます。そのため、新入社員だけではなく、イングリウッド全体の成長を意識した研修を行ないました。
『新卒の子たちがこんなに頑張っているんだから、自分ももっと頑張らなくちゃ』と、既存メンバーも身が引き締まるはず。そうなれば、新入社員研修が巡り巡って会社全体に好影響を与えることになりますよね。」
ーー今年は、オンラインでの新入社員研修を行なったんですよね。オンライン研修だからこそ意識・注意したことはありますか?
※zoomMTGの様子
「はい、今年は新型コロナウイルス対策として、オンラインでの研修がメインとなりました。
新卒メンバーは個々で学び、課題に挑むことになったんです。
物理的に距離ができる分、常に同期となる10人が一体感を感じられるように意識しましたし、コミュニケーションの大切さは『もういいですよ』といわれるくらい伝え続けました。
さらに毎朝・毎晩定例MTGを行なうなど、リモートではありましたが、コミュニケーションが取れる機会・時間は積極的に作りましたね。
やはりオンライン研修を1人でひたすら受け続けるのは辛い、それが新入社員であればなおさらでしょう。
その上、成長を促すためにあえてプレスをかけた部分もあります。
だから心のケアやフォローをしっかりと行えるよう、私を含めた研修・指導担当の3人を辛口・中辛・甘口というようにキャラクター分けし、困ったことや悩みができたときに話やすい相手を用意するなど工夫しました。」
ーーちなみに新入社員同士だけではなく、既存のメンバーやIGの一員としての一体感を感じられるようにも意識したんでしょうか?
「もちろんです。
毎日書く日報は社内の全メンバーが見られるようにしていましたし、ロールプレイング大会の準備期間中には先輩社員へ相談できるように(しやすいように)もしていました。
新入社員のみんながIGの一員になったと感じられるようにするのはもちろんのこと、既存のメンバーにもどんな人たちがジョインし、彼ら彼女らが研修でどのようなことを行なっているのかが常に見えるように(分かるように)することも意識しましたね。」
※全社員向けに研修の成果発表を行なう際に使用されたスライド
「また研修の最終日には、責任感や向上意識がより高められるよう、全社員に向けて新入社員メンバーには研修の成果をzoomを使って発表してもらいました。
研修を通じて得た学びや発見、今後成し遂げたいことを自分の言葉で、全社員の前で発表することで自身の覚悟をより強固なものにできるように。」
実践に繋がる研修を意識。あえてスケジュールを途中で変更する演出も
「また新入社員研修は、とにかく実践に繋がることを意識しながら行ないました。
例えば、研修のゴールとなるロールプレイング大会までのスケジュールを、あえて途中で変更するなどしました。
実際のビジネスシーンではよくありますよね。クライアント様の都合やアクシデントによって、スケジュールが突然変わることって。
こうしたビジネスの現場で起こりうるシーン・アクシデントを研修内でも多々演出し、新入社員のメンバーが実践の場をリアルに感じられるようにしました。」
IGの研修で定められた3つのルール
イングリウッドの研修では上記3つのルールが定められ、新入社員のみんなが常に意識できるよう、研修の随所に記載・アナウンスされた。
「①スピード!スピード!スピード!」は、常に時間を意識できるように
「②とにかく学び続けよ!手足を動かし続けよ!」は、成功にとらわれず、成長にとらわれるように
「③新卒メンバーの一体感を醸成せよ!」は、挨拶・マナー・礼儀が徹底できるように
という意味が込められている。
『スピード・成長・一体感』は、イングリウッドで働く既存のメンバーも常に感じている、意識しているものだ。
会社が急成長を続ける今のフェーズだからこそ、この3つはIGで働く上で現状最も大切な要素といえる。
研修の3ステップ
今回の新入社員研修は、3ステップで分けられる。
初日に行われたセクション研修やビジネスマナー・社内マナーのレクチャーなど、社会人の基本を知るファーストステップ。
ロールプレイング大会の準備やビズデジ※の教育プログラムを受講しながら、働く上で必要な知識を学ぶセカンドステップ。
そして、約1ヶ月にわたって行われた研修を通して学んだことを、活かすために設けられたロールプレイング大会でのプレゼンテーションがサードステップだ。
※『ビズデジに関する記事はこちら』
オンラインで行われたロールプレイング大会では、仮定されたいくつかのクライアントの課題に対して、解決策を提案するプレゼン力などが競われた。
よりリアルにビジネスに触れられるよう、社内の自社通販チームやライセンス事業を行なうチームがクライアントとして仮定され、課題内容も実際に現在、それぞれのチームが抱えている問題が提示された。
こうして社内のメンバーを相手にアポイントを取るところからスタート。ヒアリングを行なった上で課題解決策を考え、提案資料を作成してプレゼンテーションが行われた。
学生から社会人へ。1ヶ月で新入社員全員の意識が変化した
ーー研修を通して、目標としていた新卒メンバーの成長する姿はみられましたか?
「はい、10人それぞれに成長した部分がありますね。
総論でいうと、『社会人・ビジネスってもっと頑張らないといけない…!』という危機感を持つようになったと思います。
学生との違いや厳しさに加え、学生時代に思い描いていた社会人像よりリアルに『もっと成長しなくちゃいけないな』と感じてくれるようになったという印象を受けました。
もっというと、チャレンジすることの大切さや時間に対する意識などが、初日と比べて大きく変化したな、と感じています。
1ヶ月の研修に本気でぶつかってくれた新入社員のメンバー。5月からそれぞれの配属先へジョインし、これから実践の場でさらに成長していってくれることでしょう。
その姿を見られるのが今からとても楽しみです。」