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価値観をアップデートしたら、より豊かな日々を過ごせるー映画メディア編集者がオンラインイベントに込めた想い

Photo by Markus Winkler on Unsplash

コロナ禍になりオンラインでのイベントが増える中、イードが運営する各メディアでも独自のイベントを展開してきました。

映画、海外ドラマ、テレビ、最新のエンタメ情報を配信するシネマカフェでは「Let’s Keep Updated」と題し、これまでにMy Body, My Choice(*)、動物の殺処分・多頭飼育崩壊、気候変動、日本映画業界初の取り組みであるリスペクトトレーニングについて、それぞれゲストを招き、映画を題材にしながら個人の価値観をアップデートするオンラインイベントを展開。

本イベントを立ち上げたシネマカフェ編集部の榎原 奈々美さんに、本企画をスタートした背景を伺いました。

(*)注:人工妊娠中絶を禁じる法制定に対し、中絶の自由を主張するスローガン。自分の身体の選択肢を自身が持つ、という想いが込められている。

---どういった想いがあって、本企画をスタートしたのでしょうか?

メディアの仕事に携わって10年程経ちますが、編集者・ライター共に常に価値観をアップデートしていくべきだと、ここ数年強く感じていました。

そんな中、コロナ禍になりオンラインイベントも普及してきていて、編集部でも何かしたいねと話していたんです。そこで上がったのが、「ゲストを迎えて一緒に学びながら行動の選択肢を増やすオンラインイベントをしたい」という案でした。

最近の映画やドラマ作品には、価値観をアップデートしていくためのヒントがたくさんあるんです。そんな作品たちを紹介しつつ、編集部と共に一緒に学んでいけたらいいなという思いもあり、「Let’s Keep Updated」というタイトルでイベントを実施することにしました。現在はYouTubeライブで配信していますが、今後はSpotifyなどの音声コンテンツにも配信できたらいいなと考えています。

知識を増やして行動の選択肢を広げていけたら、より豊かな日々を過ごせると思うんです。「聞いたことあるな」程度でもいいんです。オンラインイベントを見てくださった、聞いてくださった方々の頭の片隅で「この前、あの話をしてたよな…」と日常生活でふと思い出してくれたらラッキーと思いながら、どのようなテーマがいいか、日々企画案出しをしています(笑)。


『17歳の瞳に映る世界』を題材にMy Body, My Choiceについて語り合った。アーカイブはこちら https://www.cinemacafe.net/article/2021/07/21/73918.html

---素敵です。これまで様々なゲストの方に登壇いただいていますよね。

これまで助産師・性教育YouTuberのシオリーヌさん、映像作家・映画『犬部!』脚本を担当された山田あかねさん、モデル・気候アクティビストの小野りりあんさん、『孤狼の血』シリーズを手掛けた白石和彌監督に登壇いただきました。自分事に考えることができるイベントをしたいというのが軸にあるので、ご依頼させていただく段階で「素敵な企画ですね」と賛同していただくことが多いです。

また、MCをお願いしているSYOさんや奥浜レイラさんに関しては、内容についても「これはこうした方がいいよね」など意見をいただきながら一緒にイベントを作っています。


日本の映画会社として初の試みであるリスペクト・トレーニングを実施した『孤狼の血 LEVEL2』の白石和彌監督に話を伺った。アーカイブはこちらhttps://www.cinemacafe.net/article/2021/09/27/74967.html

---シネマカフェでも初の試みだと思いますが、読者の皆さんの反応はいかがでしょうか?

YouTubeでライブ配信しているのでリアルタイムで反応をいただくのですが、「貴重なお話を聞けて嬉しい」「素敵な時間で次回も楽しみにしています」「チャットで参加できて楽しい」など、ポジティブな意見をいただくことが多いです。

イベント中は、随時届いているコメントを司会者に共有しているので、お話の合間に質問いただいたことに答えるなどして、視聴者とのコミュニケーションも大事にしています。

---読者からの応援は励みになりますよね。榎原さんご自身が印象に残っているトークはありますか?

保護猫と一緒に暮らしていることもあり、山田あかねさんを迎えた『犬部!』のイベントを実施したときは、山田あかねさんの言葉すべてに共感しました。動物のリアルを伝えるWebメディア「REANIMAL」との共同イベントということもあり、もともと殺処分や多頭飼育崩壊に関心のある方々も見てくださっていて、YouTubeチャットでたくさんのコメントをいただきました。


『犬部!』の脚本を担当された山田あかねさんを招き、動物との向き合い方を語り合った。アーカイブはこちらhttps://www.cinemacafe.net/article/2021/07/31/74061.html

その他で言うと、環境問題について描かれている作品を観漁った時期がありまして…、自然と“気候変動”について気にするようになりました。ふと気が付くとスーパーでは野菜は個包装だし、気を付けていてもプラスチックのゴミが一向に減らせない…と自己嫌悪に陥ることが増えてきてしまって、ちょっとしんどいなと思う時期があったんですよね。

ちょうどそのときに気候変動についてのテーマで登壇いただいた小野りりあんさんと奥浜レイラさんがお話していたのが心に残っています。「私たち1人1人がどんなにライフスタイルを変えたところで、(CO2を)日本はエネルギーで排出しているのだから、まずはシステムを変えていかないと生きられる地球は作れない」というお話があり、それを受けて「罪悪感を持ったり、自罰的になって続けられなくなるよりは、例えば完全にヴィーガンの生活を選ぶ人もいれば、時々ヴィーガンの生活を選ぶ人もいるように、いろいろある。でも頭のどこかには環境負荷がかからないものをっていう意識がある、というだけでも何か変わっていくんじゃないかな」と仰っていて、その言葉に少し気持ちが楽になった感覚がありました。

イベントではしっかりとした台本は作っていないため、登壇者の本音を聞くことができます。そういった部分も楽しめるポイントです。


直近で開催されていたCOP26と同じテーマである気候変動について取り扱った。アーカイブはこちらhttps://www.cinemacafe.net/article/2021/09/15/74792.html

---今後、予定しているイベントや、こんなテーマを取り扱いたい、というものはありますか?

直近ですと「若者のメンタルヘルス」をテーマに1つイベントを予定しています。動物保護という観点から「動物実験」について知るイベントも実施したいなと考えています。そのほか「ジェンダー」について、「食品ロス」についてなどもテーマとして扱っていきたいです。

近年、価値観や知識をアップデートできる映像作品が多く公開されているので、イベントの情報が、みなさんの生活で生かされるといいなと思っています。

---イベント、楽しみにしています。ありがとうございました。

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