「人間関係について思うこと」
仕事柄、人間関係について相談を受けたり、関係の改善に向けたお手伝いをすることが多い。
幸せな人生を送るためには、自分の手に及ぶ範囲の人間関係をできる限りていねいに理想に近づけていくことが大切だと考えているので、自分自身、身のまわりの人間関係に結構気を配っているつもりだ。
“良い人間関係”って、どんな関係だろう?
とかく“仲が良い関係、近しい関係”と“良い人間関係”がごっちゃになりがちだけど、そうではないと思う。
とことん話し合って、理解し合った先に、お互いにとって程よい距離感、ストレスのない関係性が存在するんじゃないだろうか?
例えば、好き同士、尊敬し合って結婚したけれど、一緒に暮らしてみたらお互いの価値観や生活習慣がぶつかり合う。散々、話し合って、それぞれが大切にしているものを尊重しようと心がけるもののの、やっぱりストレスを感じてしまう。結果、別居生活を送り、週末だけレストランで一緒に食事を取りながら、それぞれの一週間を報告し合い、お互いがお互いをねぎらい合う。そんな夫婦関係だってあるはずだ。
※ちなみに、我が家の話ではありませんので(笑)
そんな風に考えているので、人間関係について相談を受けた際、まずは、わかり合えるように関わり方を変える助言やお手伝いをするが、どんなに努力しても今の距離感、今の関係性を維持することが苦しいのであれば距離や関係性を見直すことを勧めることにしている。
関わり方を変えるのは本人の努力の問題だが、それを続けてもなおストレスを受け続ける関係は、不健全であり、それは“自分らしさ”を押し殺すこと、“自分らしい生き方”を否定することに等しいからだ。
距離が遠くなったり、関係を見直すことは悪いことではない。お互いが自分らしく人生を送るための見直しは、むしろ成熟した関係性と言えるのではないだろうか?