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なにをやっているのか

長野県上田市にあるコワーキングスペース。様々な業種・職種の人が集まり、多数のプロジェクトが生まれています。
施設内にはワーキングスペース、シェアオフィス、託児所、キッチンスタジオをがあります。
〜人と人とをつなぐ場所〜 長野県上田市にある、総床面積約1000坪の日本最大規模のコワーキングスペース「HanaLab.(ハナラボ)」。 ここでは、フリーランスやスタートアップをはじめとする様々な業種・職種の人が集まり、ともに仕事を持ち寄って、働いています。 上田市は人口16万人で長野県第3の都市。東京から最短75分と好アクセスで、豊かな自然と都市機能が共存し、仕事も子育ても両立しやすい地域です。 最近は東京からの移住者も増え、地方を感じさせないくらい日々新しい情報が飛び交っています。 そんなHanaLab.は、「産学官金」様々な立場の人が集まる全国的にもめずらしいコワーキングスペースとして注目されてきました。 これまでに、行政や商工会議所と連携した創業支援、伝統工芸を使用した新商品の開発、若手企業・大学生と一緒に1万人を超えるマーケットイベントの実施など、HanaLab.がハブとなって、数々のプロジェクトが生まれています。 HanaLab.は、いわば”人と人をつなぐ橋渡し”のような存在。誰でもチャレンジできる環境をつくってきました。 そして2015年。次にわたしたちは「地域で眠る力”お母さん”と、人材不足で困っている”企業”をつなぐ」チャレンジをはじめました。 〜女性のためのコワーキングスペース「HanaLab.UNNO」OPEN!〜 2015年4月に、女性の向けのコワーキングスペース「HanaLab.UNNO(ハナラボ・ウンノ)」を開設しました。 施設内にはワーキングスペースのほか、仕事中お子さんを見守る託児所やキッチンスタジオを備え、子育てと仕事の両立をサポート。若手企業が集まるシェアオフィスも併設し、社会とつながるための窓口にもなっています。 ここでは既存の”コワーキング”に加えて、「子育てを機に仕事から離れてしまった女性」が集まり、仕事に復帰するためのプロジェクトもはじまっています。 「場所を通じて”女性”と”社会”をつなぎ、仕事を生み出す」。 これが私たちの仕事です。

なぜやるのか

※日本経済新聞・人口減少地図「2040年の若年女性の人口増減」より
仕事も子育ても、あきらめないでほしい
〜進む人口減少〜 これから先、地方の人口減少は深刻化し、30年後には現在の全体で約7割に人口が減少すると想定されています。 また企業は労働力の確保が一層困難になり他地域への移転も増えることで、さらに地方の人口減少に拍車をかけ、ひいては消滅にまで至ると考えられます。 〜”地方の女性”が存続の鍵!〜 日本では、結婚・子育てを機に約6割の人が退職し、その後意欲があるものの、様々な障壁で再就職に踏み出せない女性も多くいます。 とりわけ、若いうちに結婚や出産を機に職を離れ、地方に転勤した女性にとっては、特に再就職のハードルが高くなっています。 近年「女性活用」が叫ばれ、東京を中心に企業内での「産育休」の整備や、クラウドソーシングで「どこでも仕事ができる環境づくり」なども進んできました。 しかし、地方ではいざ踏み出そうとしてもなかなか踏み出す機会がなく、スーパーのレジ打ちやコンビニなど、選択肢が少ないのもの現状です。 「働きたい!でもブランクが不安だし、何から始めたらいいかわからない…」。 現役時代にせっかく活躍してきた人でも、2年以上社会から離れると、「自分にできることなんて…」と驚くほどに過小評価をしてしまう人も大勢いるのです。 わたしたちは、この潜在的に地方にいる”女性”を社会とつないでいくことが地方存続の鍵を握り、それは”地方”でしかできないと考えています。 女性が「子育て」も「仕事」も諦めず、いきいきと働くことができたら… 女性が活躍することで、地方も企業も人材不足に悩まずにチャレンジし続けられたら… そんな”全国の地方を支えるモデル”を、 東京オリンピックが終わる5年後までにつくっていくことが、わたしたちの目標です。

どうやっているのか

企業と女性の間に立ち、業務のコンサルティングを行っています。
座学研修のほか、実務を通してキャリア形成をサポート。
現在、HanaLab.の管理スタッフ2名と保育士3名のほか、 未就学時の子どもを持つ女性メンバー約20名が働いています。 女性メンバーは研修だけではなく、企業からいただいた仕事を通して、社会復帰のためのキャリアを育成しています。 <具体的には・・・> (1)メンバー育成のための研修・フォロー (2)子育てを補うためのチーム体制の強化 (3)「データ入力」「ライティング」「デザイン」の3つの柱で企業への業務提案・コンサルティング (4)メンバーに仕事を振り、仕事の工程・クオリティ管理 (5)再就職・独立の斡旋 また、女性が一歩踏み出しやすいよう、 お母さんたちが料理でおもてなしをする「ママランチ」、子どもと一緒に参加できるイベントの実施、お母さん向けの本屋の設置など、施設づくりも合わせて行っています。