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Webディレクターのやるべきこととスキルセットについて考えてみる

初めまして。ディレクターの井上です。

僕がこのWeb業界に足を踏み入れたのが、2014年の春の始まりぐらい。
新卒からの3年間はSEとしてサーバ周りの構築や運用をやっていましたが、インフラ管理よりももっとフロント側の楽しそうな仕事に惹かれて。
そんな僕の考える『ディレクターのやるべきこと』と、『H2Oの場合はこんなこともやるよ』ということについて考えてみました。

※あくまで受託のWebディレクター向けで、インハウスではないです

その頃はCやJavaは軽く書けましたし、サーバ構築や運用に関する知識はありましたが、ホームページ制作や広告に関する知識はゼロでした。Photoshopは軽く触れるくらい。

最初はデザインやマークアップもやっていましたが、現在は紆余曲折ありディレクターに落ち着いています。

Webディレクターがしていること

最低限やらなければいけないことは下記になります。

  • 見積もり
  • 要件定義
  • 仕様書作成
  • スケジュール作成
  • ワイヤーフレーム作成
  • 全体の進行管理およびフロント業務

特に大企業などで分業化が進んでいる場合は、クリエイティブディレクターやプロデューサーもいるでしょうし、関わる人数も多いと思うので『進行管理』がかなり大切になるでしょう。

その他、僕がやっていることとしては

  • アクセス解析、レポート
  • サイトコンテンツの設計
  • サーバ周りの補助
  • SEO(サイト設計、マークアップ指示、ライティングなど)
  • Webライティング
  • コンテンツ(記事)制作
  • 委託開発で必要な各種ツールの選定、セットアップ
  • 開発テスト
  • SNS運用 ← 開発から離れるけど
  • 既存のお客様の運用支援全般

etc…

仕様設計などでも表に出てこない部分も結構あるので、見えない箇所も結構あります。
基本的には『デザインとコーディング以外のすべてを頑張ってやる!』って感じです。


Webディレクターがすべきこと

業務としてのやることは先に書いた通りですが、なんだかんだいっても制作する場合のWebディレクターのゴールは『納品』です。
決められた時間・費用・リソース内でゴールするために頑張ります。

何を頑張るかというと主に3つ

1.調整すること

最初に作成したスケジュール通りに進むことはほぼありません。幾度となく遅延の危機が訪れます。
見積もりになかった仕様も話しているうちにお願いされたりします。
提案したデザインも「う〜ん」という場合もあり、想定より実装に時間がかかる場合もあります。
時間がかかるということはお金がかかるということ。
お客さんと、どこまでやるか?何を優先するか?を相談して行く必要があります。

社内的にも、時間もお金もリソースも待ってくれません。
特にリソースは確保していたタイミングからずれると結構致命的で、確保時間が延びるとそのまま人件費がかかります。
他の案件とも調整しつつ、極力デザイナーやエンジニアの空き時間を減らし、スムーズにプロジェクトが進むように調整します。(詰めすぎるとパンクするので注意!)

そのプロジェクトだけでなく、社内で抱えている案件をみて全体的に調整しましょう。

2.提案すること

調整にあたり、最初の見積もりにないのでできませんだと、その先はありません。
どうにかお客さんの課題を解決する方法を探ります。

それはデザインで解決できるものであったり、時間で解決できるものであったり、他を今回は諦めることで解決できることであったり。
こうすると解決・回避できることをしっかりと説明して話し合いましょう。

3.決めること

1番重要なのがこれです。
ゴールである『納品』に向かって、決めなければいけないことは無数に存在します。
テキストはこれでいいのか?画像はこれでいいのか?要件にないけどこれは実装しておくのか?など…。毎日の様に判断しなければいけません。

たまに進行しているだけのディレクターで、ここの判断をお客さんやデザイナー、エンジニアにそのまま投げてる人がいます。
分からないことは聞かなければいけないし、判断を仰ぐこともありますが、ゴールに向かってどうするかを決めるのはディレクターの仕事だと思っています。

右から左に投げているだけで、何も決めないと先に進むことは無いですし、サイトの構成や仕様を理解する人もいなくなります。
誰かが判断してくれると人任せにせずに、決めましょう。

フロントに立っている以上、社内外の調整がうまく行かなかった場合は基本的にはディレクションが上手くできていないです。
説明や指示の内容、判断は適切だったか考えてみてください。


Webディレクターに求められるスキル

先に上げた最低限やらなければいけないことは置いておいて、よく言われるのが「コミュニケーション能力」だと思います。
これについてはディレクターに関わらず、他の職種でもみんな必要だと思ってます。

正しく理解する

コミュニケーション能力に付け足すのであれば、Webディレクターに求められるコミュニケーション能力は「正しく伝え、正しく理解する」です。
言った言わないや、伝えた内容と違うなんてことがザラにあります。
どこまで正しく確認事項や依頼を伝えられ、相手から来た内容を汲み取れるか。これは制作の進行に直結します。正しく理解できていればスムーズな進行ができますが、逆だと手戻りが多発して絶望します…。

社内外を問わず、プロジェクトをスムーズに進めるならまずは理解するところから始めましょう。

プロフェッショナルではなくジェネラリスト

基本的にディレクターは何かのスキルに長けたプロフェッショナルではなく、いろんな内容を広く浅く知っていて、適切な人に質問し、適切な判断をくだせるジェネラリストです。
ディレクターを始めたばかりのときは、進行で手一杯になるかもしれません。(特にディレクターから入った人は。)
でも、業務をこなして自分で勉強していると徐々に色んな知識が身についてきます。
この知識があると誰かに確認を依頼する時間が減るので、お客さんからの質問に対する回答も迅速に行えます。

ディレクターのレスポンス速度はかなり大切です。
先に話した通り「決める」ことがディレクターの仕事なので、社内外に関わらず、決めて説明できないと先に進めません。

自分で判断できる領域をどんどん拡張していきましょう。

プラス1のスキル

欲をいえば広く浅く知った中でも、踏み込んで自分で対応できる領域があるとベストです。
それがデザインでもコーディングでも解析でもいいです。
誰かに指示を出さずに解決できるので、プロジェクトのコントロールがその分だけ簡単になります。

また、精通しているスキルの観点からの提案ができたりするので説得力もプラスされてきます。


僕がこれから目指す先

ただ、Webディレクターの業務をこなすだけでなく、なぜそうしたのか?決めたのか?という説明・説得をロジックで行えるように知識をどんどん増やしていきたいと思っています。

具体的には下記を予定しています。

解析力の強化

GoogleAnalyticsを用いてのデータ解析や解析資料の作成はこれまでもやってきました。
これからも実績数値などをもとにしたユーザ行動やCV率の向上などは行っていく必要があると思うので、解析手法なども含めて知見を深めていきたいと思っています。

また、ケースに応じてGA以外の解析ツールやその他ABテストツール、MAツールなども積極的に使いながら効率的なデータ収集やその活用についても改善・アドバイスできるようになりたいと思っています。

UI/UXに関する知識を深める

デザインについても守ると良いルールや法則などがあります。もちろんそれだけでデザインはできないので知見やセンスや技術で良い作品・デザインを生み出しているデザイナーさんを尊敬します。
デザイン的なセンスを磨くのは厳しそうな(すでに挫折した)僕ですが、UI/UXについてはしっかりと身につけたいと思っています。というのも、デザインと異なりセンスではなくロジカルな領域が多くあると感じているからです。

理論的に説明してこれが必要ということは体系化しやすく、僕にとっては得意な領域です。
とはいえ、体系化するための気付きやユーザの為にとことん考え抜くといった思考はセンスと同様に磨いていく必要があると思います。
その第一歩として、まずは現在良しとされているものや出回っている先人の方のナレッジを吸収していこうと思います。

今日より明日の方が何かしらのスキルアップができているよう頑張っていきます!


基本的にH2OのWebディレクターはなんでも屋です。(僕がなんでも屋ってのもありますが…)

デザイナーさんとエンジニアさんの対象外の領域をすべてカバーした上で、プロジェクトメンバーがゴールに向かって気持ちよく仕事をできる環境を作っていきます。(デスマーチはみんな嫌いです)

日々Web制作の領域も広くなっていて、やれることの幅も増えています。
様々なことに興味があって、日々スキルアップしたいと思ってる方、一緒に働きませんか?

株式会社H2Oでは一緒に働く仲間を募集しています

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