「テクノロジーを通じて、人の可能性を広げる」
GRASグループが掲げる理念に共感し、2021年5月からジョインした土井達也さん。現在、学校向けオンライン英会話「Weblio英会話」のCS(カスタマーサクセス・カスタマーサポート)部の部長を務めています。
入社の背景には、学生時代の海外留学や旅行、インドとカンボジアでの就業経験で見てきた教育への課題意識がありました。
学生時代から起業を考え、実際に事業を立ち上げた経験をもつ土井さんが、次のキャリアにGRASグループを選んだ理由とは? 入社までの経緯、そして今後GRASグループで成し遂げたいことを聞きました。
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最初から「起業」を視野に入れ就職活動を
― 大学卒業後のファーストキャリアは製薬会社だったという土井さん。当時はどのような志望理由だったのでしょう?
小さい頃から、国内外でさまざまな事業を経営する父を見て育ちました。自然と将来は起業したいと考えるようになり、1社目では下地となる経験を積みたいと考えていたんです。
社会貢献性の高い医療業界に惹かれ、内定をいただいた製薬会社に入社。MR(医薬情報担当者)として地域の医療に貢献できることにはすごくやりがいを感じていました。ただ、一通りの業務に慣れてきた3年目くらいから、将来に向け具体的な行動を起こしたいという気持ちが大きくなっていって。
次のステップのため、仕事と並行して英語の学び直しとMBA取得に向けたビジネススクールへの通学を始めました。そしてスクールの卒業直前に、人材紹介会社でのインド支店のポジションに転職を決めたんです。「ビジネスは“ヒト”が大事だ」という父の言葉もあり、人材業界を経験してみたいと思っていたので。
― 異業種かつ、初めての海外就業。大変だったことはありましたか?
やっぱり文化や商慣習の違いは大きかったですね。当時プレーヤーとしてコンサルタントを務めながら、インド人スタッフを含めたメンバーのマネジメントもしていました。取引先は日本の現地法人がメインだったので、仕事では日本のクオリティを求められますが、インドの人は納期に対してかなり大らかな方も多いので……(笑)。
そんな中で、毎日メンバーとクライアント間の調整をしながら、組織をグロースさせるために評価制度の設計から採用、集客やマーケティングなど支店内の業務を幅広く行ってきました。この経験のおかげで、何事にも動じなくなりましたし、すごくタフになったと思います。
― ハードな環境で鍛えられたんですね……! その後、現地で起業もされたと聞きました。どんな経緯だったのでしょうか?
インドで起業するつもりはなかったのですが、インド人の知人に声をかけてもらった縁で、やってみようかと。人材コンサルティング会社の共同経営者として、1年半で事業と組織を一気に立ち上げました。日々の資金繰りやインド人従業員のマネジメントはチャレンジングでしたが、ずっとやりたかったことを実現できた充実感は大きかったですね。
「教育の機会を平等に」成し遂げたい夢とGRASグループの理念がリンクした
― 海外での念願の起業を果たされて、とても順調なキャリアだったのではないでしょうか? GRASグループへ入社を決めるまでのいきさつが気になります。
インドでの起業後は日本のスタートアップを手伝うことになり、カンボジアでの子会社経営と国内でSaaSの事業統括に携わりました。ただその二つはコロナ禍の影響でいずれも撤退となってしまって。次のキャリアを模索していた時期に、GRASグループと出会ったんです。
キャリアプランの軸は2つありました。一つは、「人の選択肢を広げる」事業であること。もう一つは、「社会課題の解決」に携われることです。
高校・大学時代の留学や就職後の海外旅行で、いわゆる後進国にもしばしば訪れました。フィリピン、カンボジアでは貧しい暮らしをしているストリートチルドレンを目の当たりにして言葉にならない衝撃を受けたのを覚えています。インドは富裕層が多い一方で、貧困層は道路で物乞いをしている状況。子どもたちが生まれてすぐに働かされたり、学校に行かせてもらえなかったりするんです。
親がきちんとした教育を受けられていないと、子どもも当然のように教育を受けられない。生まれた土地によって、生活の豊かさが決まってしまったり、教育を受けられなかったりすることに、どうしようもなく不平等さを覚えました。
それで当時から「教育の機会だけは平等な社会にしたい」「ビジネスで解決することができないだろうか」とずっと考えていたんです。インドへ渡って、その想いは一層強くなりました。
― 教育への関心が強まっていた中、GRASグループにはどんな印象をもちましたか?
当初は教育業界をメインに複数の企業とコンタクトを取っていたので、GRASグループはその一つ、というくらいの認識でしたね。
入社を決めるきっかけになったのは、一次面接です。志望動機として、今までの海外経験から教育に対して関心があること、ビジネスを通じて教育の機会を平等にしていきたいことを伝えました。
面接官の口からGRASグループの理念である「テクノロジーを通じて、人の可能性を広げる」という言葉を改めて聞いたとき、自分がこれまで考えていたことと完璧にマッチする感じがあったんですよね。もう直感で、「ここに決めよう」と。
― また自分で起業をする選択肢もあったのではないでしょうか。
起業も選択肢の一つではありましたが、手段はなんでもいいと思っていて。GRASグループの主力事業はオンライン英会話ですが、今後はそこにとどまらず学校教育や学習体験そのもののDXを目指していると聞きました。
最終的には、学びというカテゴリーにおいて本当に「選択肢が広げられたかどうか」がエンドユーザーにとっての価値。英語だけでなく他の科目も、コンテンツだけでなくプラットフォームの提供も……と、常に事業の成長を見据え、顧客への価値提供を広げていく気概を感じました。
このような展望を聞いて「教育の機会だけは平等な社会にしたい」という自分の想いとも全くブレがなかったので、GRASグループでなら実現できると確信が持てたんです。
会社の「中」も「外」も幸せにする組織開発をしていきたい
― 現在の業務内容を教えてください。
学校向けにオンライン英会話サービスを提供する事業部門で、CS部の部長としてマネジメントを担当しています。
カスタマーサポートとカスタマーサクセスそれぞれのチームを有し、サービスの手配や運用、トラブルシューティングなどのオペレーション業務から、導入中の学校様へのフォローアップを通じてサービスの課題を見つけ、改善のためのトスアップまでを行っています。顧客との関係構築、そしてサービスのさらなる質向上がミッションです。
― 実際に教育業界、そしてGRASグループに飛び込んでみてどうでしたか?
学校現場の先生方にお話を伺っていると、皆さん本当に生徒さんのことを第一に考えていて、「教育をもっとよくしたい」「生徒のために尽力したい」という想いが強いんです。その温度感は、私が想像していたよりもはるかに強く、改めて強い使命感を抱きました。
それぞれの学校が個々の課題を抱えており、例えば公立では、学校側に潤沢な予算が用意されているわけではありません。だからこそ、自治体や政府も巻き込んでいって、教育を提供する仕組みを一緒に磨いていきたいですね。
GRASグループに入社して感じたのは、一人ひとりが自走して仕事に向かっていることです。これは会社全体として大きな強みだと感じました。
― 逆に、GRASグループで働きはじめて解決したいと思う課題はありましたか?
メンバーそれぞれが自立している一方で、組織全体の人材育成にはまだ課題があります。
新卒のメンバーを育てるノウハウや、全社的な能力底上げのための仕組みをこれから整えていけたらいいですね。組織の立ち上げやマネジメントはこれまでに国内外で何度もやってきたので、その点で貢献できたらと思います。
サービスについては現状、お客様に価値提供できており、満足いただいています。ですが、さらなる質の向上を目指していけるはず。そういった点でもすごくやりがいがありますね。
― 課題に対して前向きに取り組む姿勢が伝わってきます。
現場のメンバーはサービスの最前線でお客様と接しているからこそ、やりがいを感じつつも「もっとお客様の役に立てるはず」と、もどかしさを抱える部分もあると思います。まずは、働きやすくて成果も出せる、全員がいい意味でラクになれるような環境をつくっていくことが重要ですね。
結局、社内のメンバー一人ひとりが幸せになれないと、外の世界も幸せにはできません。事業も組織も両軸でよくしていった上で、「テクノロジーを通じて、人の可能性を広げる」というミッションも達成したい。自分自身が海外で事業をやっていたので、ゆくゆくは海外にもその理念を波及させていこうと考えています。
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◇略歴◇
土井達也 Tatsuya Doi
SDX事業本部CS部部長
新卒入社した製薬会社でMRとして勤務。その後、インドで人材紹介会社のマネージャーを務めた後、インドで起業。日本ではスタートアップのカンボジア子会社経営や国内SaaSサービスの事業統括や新規事業立ち上げに従事。国内でも教育業界に携わるNPOを設立中。2021年5月から現職。モットーは「利他の精神」。
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