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異なる事業領域の開発責任者対談、これから求められるエンジニア像【GameWith×トラストバンク】

トラストバンク社の山崎氏と対談しました。
事業領域が全く異なる2社それぞれが、これから求められるエンジニア像を語ります。


株式会社GameWith
開発部部長 宮崎賢一氏

中学生の頃からエンジニアになりたくて、その頃からプログラミングを始めました。
超氷河期時代でしたが、当時からエンジニアは就職に困らず、独立系のソフトウェアハウスに入社しました。当時は「なんか渋谷界隈賑やかだなぁ」という、ITバブル第一弾の時代で、ベンチャー企業に転職したくなり、ベンチャー企業で開発経験し、次は大手の経験もしてみたいということで、株式会社ドワンゴに入社し、ニコニコの開発を8年ほど担当。その後、KADOKAWAと経営統合したタイミングでKADOKAWAに出向し、新規事業の立ち上げに携わりました。その後、GameWithに入社し、現在に至ります。

GameWithでは、ゲームの総合情報メディアを運営しています。
① ゲーム攻略、②ゲームの紹介、③eスポーツ選手やゲーム動画配信者の動画配信と大きく3つのコンテンツを運営しており、開発部部長としてこれらの開発全体をマネジメントしています。
GameWithのミッションである“ゲームをより楽しめる世界を創る”ということをエンジニア一人一人が考えて、ユーザーへ早く、面白い機能や新しい価値提供ができるよう、開発組織の体制作りに取り組んでいます。
▼技術スタック
LAMP環境に近く、サーバーサイドはPHPがメインで、新しめのものは、Golangを使っています。フロントサイドは、一般的なものですが、TypeScriptやJavaScriptを使って、新しめのものはVue.jsを使って構築しています。

株式会社トラストバンク
CTO 山﨑 賢

新卒で大手SIerに入社し、客先常駐で開発を学び、自社開発に携わりたいという想いから、ヤフージャパンに転職。当時のヤフーは300名くらい規模で、ヤフーオークションがナンバー1の時代で、ヤフーオークションの開発に携わりました。その後ベンチャーを1社挟んだ後に、リクルートに入社し、開発組織長としてじゃらん、ホットペッパービューティー、ホットペッパーグルメなどのプロダクト開発全体の責任者を経験し、アソビューにCTOとして入社。2020年5月からトラストバンクのCTOとしてジョインしました。

トラストバンクは「自立した持続可能な地域をつくる」というビジョン実現のため、国内最大のふるさと納税総合サイト”ふるさとチョイス”を運営する「ふるさと納税事業」や自治体向けにビジネスチャットサービス、WEBフォーム作成ツールを提供する「パブリテック事業」、「地域通貨事業」「エネルギー事業」の4つの事業を展開しています。

私自身は、ふるさと納税事業にコミットし、プロダクトや組織のあり方、アーキテクチャーは今後の未来のためにどういう進化を遂げていくべきか、どう変えていくかを設計することと、現在やらなくてはいけない案件が遅滞なく進行するように、全体マネージメントを担っています。

▼技術スタック
一般的にはLAMP系といわれる、Linuxベースで、Webサーバーがいて、アプリケーションサーバーがいてという構成で、データベースもMySQLを使っています。
開発言語は、メインがPHPで、フレームワークはFuelPHPと、新しいものはLaravelを使っています。

技術と事業のバランス

(山崎)アーキテクチャーの設計はテックリードに半分任せています。それは、経営に近くなればなるほど、新しいアーキテクチャーを導入することの意義から遠くなってしまうからです。会社がエンジニアに「技術の新しいことは全然分からないから、言われたことだけをやっててくれればいい」というコミュニケーションをした途端に、採用は難しくなりますし、メンバーは辞めていってしまいます。
エンジニアが実現したいことを実現出来る環境において、エンジニア自身が事業の為に考えて発案し提案してもらう方が、結果として色々なアイデアが生まれますし、イノベーションも生まれます。そういった環境を作る事により、エンジニアの意識も事業視点へ変わってきた感じはあります。

(宮崎)そうですね。技術的なところは満足させてあげたいと思ってますが、事業が上手くいっていないと、経営側からすると「技術的なことはいいから、作って欲しい」となってしまいます。そのため、技術とビジネスのバランスをうまく取れる人は、これからとても重要になってくると感じており、今後どうやって育てていくか、もしくは、どう再現可能な状態にするかは、自分がこれから考えるべきテーマですね。

GameWithは「ゲームをより楽しめる世界を創る」というミッションで、社員自身がユーザーとして当事者でもあるので、ユーザーにとって価値のあるものを、自分事としてエンジニア自身が作れるんですよね。ゲームが好きという想いを新しい価値に変換する力を持っているので、とにかく早くカタチにして提供する。というのを、GameWithのエンジニアには求めています。今はまだ道半ばですが、ビジネスを考えられるエンジニアがこれからは求められてくると思うので、キャリアアップという意味でも、エンジニアとしてチャレンジングで楽しいのではないかと思っています。

(山崎)宮崎さんが仰る通りで、作れるという最強のスキルを持っているからこそ、エンジニアが地域の課題に対して、失敗してもいいから作って試してと直接関わるのがいいのではと思っています。エンジニアが技術を活かして課題解決直結する世界を目指していますが、トラストバンクはその難易度が非常に高いと感じています。例えばここ近年だと、コロナで打撃を受けた生産者さんや事業者さんをどう支援していこうかだったり、税収が少なくて過疎化が進む地域に対する課題解決などがあります。まずはそうした地域で起こっている課題を自分事化するために、常に地域へアンテナを張り巡らし情報収集をする必要があります。そこからエンジニアリングとしてどのような価値を提供できるのか。という2段階くらい変換を重ねないといけないので、難易度は高いですね。トラストバンクのエンジニアは、地域に対する想いは強いのですが、地域という抽象度が高い課題と、技術という手段の話を結びつけていくことを、悩みながら進めている。そこが課題であり、今後の伸び代だと考えています

(宮崎)トラストバンクさんは難しそうですよね。
我々はゲーム好きで自身もユーザーで当事者であるというエンジニアが多いので、課題に対してエンジニアリングとしてどう価値を提供できるかは考えやすい。実際に、エンジニア起案のプロジェクトがいくつもあり、例えばある育成ゲームの攻略に役立つツールを、エンジニア一人一人が考え、ユーザーの皆さんにゲームをより楽しんでもらえるためのものを企画、開発して提供しています。他にもサービス自体を触っていてここは使い辛そうなところを毎週持ち寄り、改善・機能追加を議論し日々改善に努めています。如何にユーザーの皆さんに素早く提供出来るかが重要なので、技術を活かすというポイントを実現速度の俊敏さとその精度に活かすという方針です。

企業文化

(宮崎)GameWithは基本的にはみんなゲームが好きですが、ゲームが好きじゃないとダメという訳ではないです。当社の場合、「ゲームが好きじゃないと入社出来ないですか?」や、「みんなゲーム好きなんですよね !」と思われることが多いのですが、実はそんなことなくて、ほとんどゲームをやらなくて、ビジネスとしてゲームに興味を持って入社されている方もいます。ただ、相対的にはゲーム好きという方は多くて、特徴で言うと、好きすぎて極まってる方が多いというのはあるかもしれません。例えば、ポケモンカードで世界3位の方がいらっしゃったりします。
ゲーム好きな人が多い当社ならではの福利厚生でよく驚かれるのは、ゲームプレイインセンティブとしてゲームのプレイ時間に応じて手当が出ます。この手当で課金したりしてゲームを楽しんでいる人も多いようです。また社内は、いろいろなゲームの部活動も活発で、仕事もゲームも成長できる環境ですね(笑)一方で、私のチームにはゲームを全然やらなくて、事業としてゲームって面白いと思っているメンバーもいます。

(山﨑)事業への想いという点で、トラストバンクも一緒です。
当社は、「自立した持続可能な地域をつくる」というビジョンに対して、とことん忠実な会社です。大企業がカンパニーの中でふるさと納税事業を営むセクションがあるという組織体ではなく、トラストバンクは100%地域に対する事業を運営しているので、ビジョンに熱い想いを持っている方が多いですね。

当社はふるさと納税事業以外に、①パブリテック事業(自治体のデジタル化を推進する事業)②地域エネルギー事業③地域通貨事業 といった新規事業も行っており、「ふるさと納税屋」ではありません。トラストバンクが目指す地域の経済循環の実現のために、事業を展開しており、ふるさと納税はその中の一つという考えです。


こういったビジョンに共感する熱い想いを持ったメンバーで構成されているトラストバンクらしさが表れている仕組みは「ふるさとチョイス災害支援」ですね。
ふるさと納税で災害の寄付ができる災害支援サイトを運営していますが、ご存じの通り災害支援は寄付額としても、早くお金を現地に届けるという意味でも、災害が起きた瞬間が一番大事。トラストバンクは、土日であっても真夜中であっても災害発生後、数時間で寄付金申込ページが立ち上がります。地域が大変だ、困ってる人がいるというときに、ものすごいスピード感と主体性を持ってぐわっと人が集まるのは、トラストバンクらしさだと思います。

将来的なエンジニア

(山﨑)エンジニア人口が足りなくなるというデータも出ていますが、今は義務教育にプログラミンが組み込まれている時代ということもあり、将来的にはみんなプログラミングができるという時代が来ると思っています。例えば20年前は、パソコンを操作できるのは特殊技能で、専門の方がいましたが、今パソコンを扱えないビジネスパーソンはいないですよね。そうした時代はきっと来てしまうので、今エンジニア達が僕たちは作るだけだというスタンスだと淘汰されるのではないかと考えています。今から作るだけではなく、エンジニアリングでの事業貢献に挑戦していかないと、自然淘汰されて市場価値が落ちる可能性があります。”作れるからエンジニア”というのは、いち早く脱却しないといけない。

(宮崎)大きなテーマですね。ネット上でも技術を高めることが市場価値であるという声もありますが、”作れるからエンジニア”は早くを脱却しなければと思っていて、メンバーにもユーザー目線で考えることや事業への意識付けは日々伝えてます。

(山﨑)今はエンジニア=特殊技能(スペシャル)になっていますが、恐らく今後、プログラミングはもっと簡単になっていくはず。プログラミングという共通技能を元に、さらに自分は何をアウトプットとして出せるのかが、大事になってきますね。


事業領域はゲームと地域と、まったく異なりますが、エンジニアに求められる働き方・考え方は同じ方向を向いてましたね。


GameWithでは、積極的にエンジニアを募集しています。
ご興味ある方は是非話を聞きに来てみてください♪

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