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『ポケモン』をつくってきた私たちが作る、新しいもの。

渡辺 哲也
取締役 開発本部長
1994年入社。『ポケットモンスター 赤・緑』からプログラマとして、数々の『ポケットモンスター』シリーズの開発に携わる。
現在は、ギアプロジェクトの開発一部と『ポケモン』シリーズの開発二部からなる
開発本部の責任者として、ゲームフリークの開発全体を統括する。

小さくまとまらなくていい。荒唐無稽なアイデアを、もっと。

自分の好きなものをつくれる。自分のやりたいことができる。これがゲームフリークの目指している姿です。『ポケットモンスター』シリーズを始めとするタイトルを通じて、30年間で築き上げた基盤があります。いち開発会社ではありますが、自分たちの目指す面白さを追求すること、また、そのために必要な制作環境の整備には大規模な投資をしていきたいと考えています。

だから社員には、小さくまとまってほしくない。何でもやりたい放題やればいい。もっとワクワク、ドキドキハラハラさせてほしいと考えています。2016年に新設した研究開発部はまさにそのための戦略組織だと言えます。荒唐無稽で今の技術では実現できないアイデアを、先端技術のR&Dで実現できたら美しい。映画や小説、いろいろなエンタテインメントがある中で、自分の行動に対してリアクションのあるインタラクティブ性がゲームの面白いところです。デジタルなゲームの中にしか生み出せない世界を、まだ想像すらできないような新しくてオリジナリティある技術でつくり出せたら、きっと楽しいはずです。

ゲームフリークだからつくれるものを、この2つの開発部から。

昨今のゲームの世界では、これまで以上に高次元な形で仮想空間やバーチャル体験をつくり出そうとしています。そんな時代でも、ゲームフリークだからこそつくれるものがあります。例えば、開発二部が担当する『ポケモン』シリーズは、コミュニケーションのツールとして現実世界とリンクすることで成功を収めてきた世界有数のコンテンツだと自負しています。そんな世界に誇るコミュニケーションツールとして育ってきたものと、新しい何かをうまく融合させていくことで、よりユーザーを没入させる空間や体験を創造していきたいと考えています。

その一方で開発一部では、ギアプロジェクトを通じて『ポケモン』に並ぶ「次の柱」をつくることを目標にしています。ゲームとしての理想やスタイルも大切ですが、とにかく「多くの人々に楽しんでもらえるもの」をつくることになりふり構わず挑戦していってほしいです。夢と希望を描いて入ってきた若者のなかには、「ダイヤの原石」がきっと存在します。そういう人材をボトムアップ型のプロジェクトのなかで、ピックアップしていきたいですね。また、ずっと『ポケモン』をつくってきたメンバーには、クリエイティビティを自由に発揮できる場として活用してほしい。このように開発一部は様々な可能性を秘めています。

常に驚きを与えてくれる人、ドライブ感がある人と少数精鋭のチームで。

ゲームのビジョンや『ポケモン』シリーズの将来像については、常日頃、メンバーに伝えています。新たに仲間になる人は、『ポケモン』やゲームフリークの未来に必要な技術を持っている人であってほしいと考えています。ただ、今は一般的なゲームのテイストがテンプレート化している印象があるので、違う方向へ舵を切っても良いかもしれません。だからこそ、常に驚きを与えてくれる人に出会いたいのです。良い意味で、思いもよらないことをやってほしい。誤解を恐れずに言うと、「ゲームじゃないこともやりたい!」くらいの人のほうが驚きを与えてくれるんじゃないか、とも考えています。

正直、私のなかに具体的なイメージとして「理想の開発チーム」のようなものはありませんが、ドライブ感のある人と少数精鋭で開発をしたいという気持ちを強く持っています。自分の作業範囲を限定せず、仕様書を待つくらいなら一緒に作ってしまうような人が欲しいです。受け身ではなくエンジンになってくれる人がいれば、事業は広がっていきます。「こんなこと面白そうなんだけど、どうかな?」という主体的な気持ちが、いつもスタート地点。良い意味で思いもよらないこと、驚きがあることなど、まずはリスクを恐れずやってみてほしい。『ポケモン』シリーズをつくってきた私たちには、つくれないものをつくってほしいですね。

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