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米国スタートアップ紹介〜バイオテック編〜

読者の皆様、長らくお待たせしました。こんにちは、米国のスタートアップをリサーチしているFCPの池田です。 前回のヘルスケア編のご愛読誠にありがとうございました。ヘルスケア業界への関心は今や全世界共通となっており、沢山のスタートアップがその業界の一員になろうと、今日も様々なアイデアが飛び交っていることでしょう。それもあり、今回は前回のヘルスケア業界の延長線上として、バイオテック業界の紹介をしたいと思います。

 バイオテック業界は、私たちが想像しているよりも,、すごいスピードで進んでいる傾向にある。Select USA曰く、2015年には、米国の全生産量の約4%の1.3兆円をバイオテック業界が占めている。内訳として、$558Bの生物薬剤学および$659Bの各国のサプライヤー収入を含んでいる。また、過去5年間の間に約1.5%以上伸びていることも明らかにされている。また、この伸びはおさまることを知らずに、予測では2024年まで右肩上がりに伸びていくことが下記の図によって示されている。


(AB newswireより)

  バイオテックの伸びに関しては、主に、産業の多様性と国民の平均収入の上昇が挙げられる。下記の図は、米国の平均収入をグラフ化したものだ。過去5年間の平均収入が急激に上昇していることが伺えるのではないだろうか。収入が上がるにつれて、我々はより良い生活をしようとする。その結果、様々な生活面でより高品質のものを追求する傾向にある。バイオテックの発達によって、食や薬品の質が高まり、我々がより健康的に暮らせる環境をつくってくれるのである。

(FREDより) 

また、2014年から2017年の間で、バイオテックとフードテック両方合わせておよそ1200%の上昇を経験している。Biotechnology Marketsによると、バイオテックの市場はDNAや細胞一つ一つのより細かな調査によって、バイオテック市場は拡大し続けることになるだろう。このことを予想して現在様々なスタートアップが熱をあげている。今回はその中から厳選した5社を見てみようと思う。
企業紹介 まず、はじめに紹介するのがNimble therapeuticsという、2019年に設立し約$10Mを調達した大環状ペプチド創薬技術を持ったバイオ系スターツアップだ。Nimbleは、超並列化学合成の力を利用して、様々な薬の開発に挑んでいる。

(nimble therapeutics より)

次に紹介するのが、Next Frontier Biosciencesという2014年に設立されたスタートアップだ。約$7Mほどを調達しているこのスタートアップは、薬品の一部に大麻を使用している製薬会社だ。日本では合法されていないため、参考になあまりならないと思うが、米国のバイオテック業界の動向を知るには必要な企業例である。長い間、米国の製薬会社では、大麻の使用によって様々な病を治せることを立証し続けたが許可されなく、現在ようやく大麻の使用が許可されたのである。それによって、一気に製薬業界が進歩したのである。

(Next Frontierのサイトより)

3つ目としては、2017年におよそ$10Mの調達に成功したOrchid Labsという、移植のドナーと供給者とのマッチングを手助けするスタートアップだ。また、Luminexとの合意のもろ、×MAP(R)のマルチプレックスアッセイキットをも販売している。マルチプレックスアッセイとは、細胞又は生体由来の少量サンプル中のタンパク質を1 ウェルあたり最大500種類(FlexMAP 3D システムを使用した場合)まで同時に検出できる免疫アッセイシステムのことを指す。

(Orchid Labのサイトより) 

4つ目は、2017年に約58Mを調達したCasma Therapeuticsというスタートアップである。珍しい遺伝性疾患の治療法を開発している。この療法は、細胞バランスを回復し、病気の進行を逆転させる効果がある。また、この技術は、オートファゴソームの形成、リソソームとの融合、およびリソソーム生合成のイニシエーションを可能にする。

(Casma Therapeuticsより) 

最後に、食生活の面で発達しているスタートアップを紹介しようと思う。Good Catchは、2017年にニューヨークで設立され、約$8.7Mを調達したビーガンやヴェジタリアンでもシーフードの栄養素を摂取できるように工夫された数多くあるスタートアップの一社である。例えば、米国で有名なクラブケーキは通常カニ肉が使用されているが、Good catchでは、カニの代わりとして、エンドウ豆のたんぱく質、大豆、ひよこ豆、レンズ豆、ソラマメ、ネイビーを使用している。

(Good Catchのサイトより) 

このように、バイオテックの発展によって一昔前まではあり得ないようなことも実現できるようになったのだ。動植物の遺伝子操作の賛同の意見は別として、それらの遺伝子開発のおかげで、我々の生活内における不自由さが年々減少している傾向にあることは事実であろう。日本におけるバイオテック市場の発達にはまだまだ余地があるように見える。その余地を埋めようと奮闘しているバイオテック関連のスタートアップに期待したい。

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