Webサイトやアプリケーションのデザインには、Webデザインだけでなく、UIデザインとUXデザインという2つの重要な要素があります。
UIデザインはユーザーが直接触れるインターフェース部分のデザインを指し、UXデザインはユーザーがサイトやアプリを利用する際の全体的な体験を改善するためのデザインです。
Webデザインはクライアントのイメージや目標の実現を目的としていますが、その中でもUI / UXデザインは、ユーザーが心地よく利用できるデザインを目的としているため、ユーザー指向の考え方が求められます。
この記事では、UI / UXデザインとは何か、またWebデザインとUI / UXデザインの違いについてご紹介します。
UIデザインとは?
出典:Unsplash https://unsplash.com/ja/%E5%86%99%E7%9C%9F/o1SKqmgSDbg
UIデザイン(User Interface Design)とは、Webサイトやアプリケーションなどの中で、ユーザーが直接操作する部分(インターフェース)のデザインを指します。
UIデザインは、ユーザーがサイトやアプリを使いやすく、効率的に操作できるように、直観的なデザインを作り出すことが目的です。
UXデザインにおいて重要なポイントには以下のようなものがあります。
直感的な操作性
UIデザインは、ユーザーが製品やサービスを直感的に操作できるようにすることが必要です。ボタンやアイコンの配置、操作フローなどを工夫し、簡単かつ自然な操作を実現することが求められます。
デザインの一貫性
製品やサービス全体のデザインに一貫性を持たせることも大切です。同じ色やフォント、アイコンなどのデザイン要素を使って、ユーザーが迷わずに操作できるようにすることが必要です。
ブランドイメージの反映
さらに、企業やブランドのイメージを反映することも重要です。ロゴやカラー、フォントなどを適切に使い、ブランドイメージを強化するデザインを実現することが必要です。
コンテンツの重視
UIデザインでは、コンテンツを強調することが求められます。コンテンツをしっかりと把握した上で、コンテンツに適したレイアウトやデザインを採用し、ユーザーが必要な情報をスムーズに取得できるようにすることが必要です。
UIデザインは、単に美しい見た目を作り出すだけではなく、ユーザーに快適な体験を提供することも目的としています。
そのため、UIデザインには、ユーザーの行動やニーズを理解し、それに基づいたデザインを行うUXデザインとの連携が欠かせません。
UXデザインとは?
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UXデザインとは、ユーザーエクスペリエンスデザインの略称であり、ユーザーが製品やサービスを使用した際の全体的な体験を設計することを目的としたデザインのことを指します。
ユーザーが製品やサービスを使うときに感じる印象や感情、そして行動を分析し、それに基づいて製品やサービスのデザインを改善することが求められます。
UXデザインは、UIデザインと同様に、Webサイトやアプリケーションのデザインを含みますが、ユーザーがそれらを利用する際のエンドツーエンド(端から端まで)の体験を考慮します。
UXデザインにおいて重要なポイントには以下のようなものがあります。
ユーザーの感情への考慮
ユーザーの感情は、製品やサービスの使用体験に大きな影響を与えます。UXデザインにおいては、ユーザーが楽しい、快適、そして安心感を得られるような要素を取り入れることが重要です。
アクセシビリティの考慮
誰にとっても使いやすい製品やサービスを設計することが重要です。高齢者や子供など、特定のユーザー層にとって使いにくいと感じるようなUIやカラーリングは避け、できる限りアクセシビリティを考慮したデザインを行うことが求められます。
テストと改善のサイクル
UXデザインは、一度作成しただけで終わるものではありません。定期的にテストを行い、ユーザーからのフィードバックを反映し、改善を繰り返すことが必要です。これによって、より良いUXを実現することができます。
UXデザインによって、製品やサービスの利用者にとって、使いやすく快適な体験を提供することができます。その結果、ユーザーの満足度やロイヤルティが向上し、ビジネスにおいても競争力を維持することができます。
UI / UXデザインとWebデザインの違いとは?
UI / UXデザインとWebデザインには主に次のような異なるポイントがあります。
①目的
UI/UXデザインは、ユーザーにとって使いやすく、快適な体験を提供することを目的としています。
一方、Webデザインは、企業やブランドのイメージを伝え、訴求力のあるWebサイトを制作することを目的としています。
②制作の始め方
UI/UXデザインでは、ユーザー調査やユーザーフローの作成、プロトタイプの作成などを通じて、ユーザーが求める機能や使い方を分析し、使いやすいインターフェースを設計します。
一方、Webデザインでは、企業やブランドのイメージやコンセプトを反映させたWebサイトを制作するため、ビジュアルデザインやコンセプトの策定がプロセスの最初に行われます。
③デザインの制作段階
UI/UXデザインでは、プロトタイプを作成したり、ユーザーフローを調整したりすることで、ユーザーにとってより使いやすいデザインを作り出します。
一方、Webデザインでは、ビジュアルデザインやレイアウトの設計、カラースキームやフォントの選定など、Webサイトのビジュアル面を中心に制作されます。
④使用するツールの違い
UI/UXデザインには、ワイヤーフレームやプロトタイピングツールなどが使用されます。一方、Webデザインには、HTML、CSS、JavaScript、画像編集ツールなどが使用されます。
⑤考慮すべき要素
UI/UXデザインでは、ユーザーのニーズや要件、アクセシビリティ、ユーザーインターフェースの設計、ユーザーテスト、ユーザーフローなどが重要な要素となります。
一方、Webデザインでは、企業やブランドのイメージやコンセプト、コンテンツの表現、ナビゲーションの設計、SEO対策、Web制作に必要な技術的な知識などが考慮すべき要素となります。
⑥デザインの評価
UI/UXデザインでは、プロトタイプを実際のユーザーにテストして、その反応や意見を収集してデザインを改善します。
Webデザインでは、デザインの完成後に、ビジュアル面やブランドイメージがどのように伝えられたかを評価することが多いです。
まとめ
UI / UXデザインとWebデザインは、それぞれ異なる目的を持ちますが、成功するWebサイトやアプリケーションの開発には、UI / UXデザインが欠かせません。
UI / UXデザインは、ユーザーの満足度を高めるだけでなく、サイトのコンバージョン率を高めることにも繋がってきます。
UI / UXデザインの特性を理解し、是非Webサイトの改善のために活用してみてください。