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現場でよく使われているグラフィックツールとその特徴とは

Webデザインの業界ではさまざまなツールが使用されていますが、その中でもとりわけIllustratorやPhotoshop、Figmaといったグラフィックツールのスキルは、Webデザイナーが仕事をする上で欠かせないものとなっています。

それらのツールはWebページのビジュアルの部分に大きく関わってきます。それゆえ、グラフィックツールのスキルを習得することはWebデザイナーとしてのスキルの向上に繋がります。

この記事ではWebデザインの現場で使われるグラフィックツールの種類とそれらの特徴についてご紹介します。

Illustrator

出典:Unsplash https://unsplash.com/ja/%E5%86%99%E7%9C%9F/TQ3SgrW9lkM

Illustratorは、Adobe社が開発したベクター形式のグラフィックデザインソフトウェアです。主にロゴやアイコン、イラスト、マップ、図表などの作成に使用されます。

ベクター形式

ベクター形式とは、画像やグラフィックを数学的なベクトルで表現する方式のことです。ベクター形式では、図形を直線や曲線、点などの数学的な要素で表現し、位置、色、太さ、カーブなどの情報は数値で管理されます。

通常のイラストや画像は、ピクセル単位で画像を表現するため、拡大や縮小を行うと画質が劣化しますが、ベクター形式を用いて制作されたイラストは、拡大や縮小を行っても画質が劣化せず、滑らかな線や曲線を表現することができます。

豊富なツールと機能

Illustratorには、形状ツールやペンツール、テキストツールなど、多数の描画ツールが備わっています。また、多彩なカラーパレットが用意されており、グラデーションや透明度の設定も簡単に行うことができます。

さらに、レイヤー機能ではオブジェクトを分類して管理することができ、これによって、複数のオブジェクトを扱う場合でも管理がしやすくなります。

Photoshop

出典:Unsplash https://unsplash.com/ja/%E5%86%99%E7%9C%9F/bKtF08f5C-Y

Photoshopは、Adobe社が開発したデジタル画像処理ソフトウェアです。主に写真の修正や合成、デザインの制作などに使われています。Photoshopはビットマップ形式の画像処理に特化しており、写真や画像の編集に有用な様々なツールが備わっています。

ビットマップ形式

ビットマップ形式とは、画像を小さな点(ピクセル)の集合として扱う画像の形式です。ビットマップ形式では、画像を構成する各ピクセルにそれぞれ数値化された色情報が付与されており、画像全体を1つのデータ配列として扱います。

この形式はベクター形式と比べて細かいディティールや表現力に長けているため、主に写真やデジタルイラスト、グラフィックなどの色や階調を持つ画像を扱う際に多く使用されます。

表現力の高さと利便性の高さ

Photoshopの強みは、画像をピクセル単位で編集するため高精度な編集が可能であることです。明るさやコントラストの調整、色調補正、レタッチ、切り抜き、合成、フィルターの適用などの写真の編集に必要な機能がツールとして備わっています。レイヤーとマスクの機能を使うことで、複数の画像を組み合わせたり、部分的に加工することもできます。

Illustratorがシンプルで抽象度の高い画像の扱いに長けているのに対して、Photoshopは写真の修正や合成、イラストの描画などの細かいディテールを扱う場合にその力を発揮します。また、Photoshopは様々なファイル形式に対応していることも強みの一つです。

JPEGやPNG、GIF、TIFFなどの一般的に用いられるファイル形式の多くに対応しており、さらにCMYKやRGBなどの様々なカラーモードにも対応しているため、Webや印刷物など様々な媒体の編集作業に適しています。

Figma

出典:Unsplash https://unsplash.com/ja/%E5%86%99%E7%9C%9F/4tXfdctTcWs

Figmaは、Figma, Inc.が開発したクラウド上で動作するブラウザベースのUIデザインツールで、主にウェブアプリケーションやモバイルアプリケーションなどのデザインを作成するために使われます。FigmaにはUIデザインの効率化に貢献する様々な機能が備わっています。

ブラウザ上での共同編集

Figmaはブラウザ上で動作するため、ユーザーはいつでもどこでもプロジェクトにアクセスすることができます。データは常に同期されているため、複数のデバイスで作業することも可能です。

また、同じプロジェクトに複数人が参加してリアルタイムで共同作業することができるので、デザイナーや開発者、プロダクトマネージャーなど、複数の人々が同じプロジェクトに参加しながらスピーディにプロジェクトを進行させることができるのがFigmaの一番の強みです。Figmaにはコメント機能も備わっており、共同作業がスムーズに進むように設計されています。

(Figmaでは、Illustratorと同様にベクター形式でのデザインが可能なため、高品質なUIデザインを作成することができます。)

プロトタイプ機能

プロトタイプは英語で試作品という意味です。その名の通り、Figmaのプロトタイプ機能では、制作中のデザインにアニメーションやインタラクションを追加することで、ユーザーが実際に操作する場面を再現できます。実際のユーザー体験を確認しながら作業を進められるため、デザイン画面だけではわからないフィードバックを得ることができ、デザインの完成度の向上に役立ちます。

また、プロトタイプを作成することで画面遷移や動作の具体的なイメージを共有することができるため、プロジェクトに関わる人たちとのアイデア共有を円滑に行うことができます。

また、プロトタイプ機能はUI上の問題点の早期発見にも役立ちます。プロトタイプをテストすることで、ユーザーが操作を理解しにくかったり迷ったりする問題点を発見し、早い段階で改善を施すことが可能になります。

まとめ

各種グラフィックツールにはそれぞれ特色があり、それゆえ得意とするジャンルが異なります。それらの特色を理解し、シーンに応じて使い分けることで作業効率を上げることができます。

例えば、Illustratorはテキストを編集するための機能が豊富で、複雑なレイアウトを作成するのに適しています。一方、Photoshopはテキストの編集機能は比較的限定的ですが、文字に特殊なエフェクトを付与できるため、画像の中に文字を取り入れる場合に適しています。

また、Illustratorはグラデーションやパターンなどを作成することに長けている一方で、Photoshopは画像の色補正や色調整などを行うことに長けています。

このように、グラフィックツールにはそれぞれ得意な表現とそうでない表現があるため、デザイナーは求められるデザインに対して適切なツールを選ぶスキルが求められます。

これらのツールの基礎的な操作方法や用語などは、入門書やWeb上の動画などを通じて学ぶことができます。特にIllustratorやPhotoshopに関しては、使用者のコミュニティが大きく盛んであるため、初心者の疑問を解決する動画や情報に簡単にアクセスすることができます。

IllustratorやPhotoshop、Figmaなどのグラフィックツールの扱いにまだ不安のある方は是非、それらの情報を利用して操作や活用法を習得してみてはいかがでしょうか。

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