デザインはクライアントやユーザーの目的に沿って制作されます。
アートとは違い、自分の個性を全面に出していくことが難しいです。
自分のカラーを出すには一体何をすればいいのか、悩んでいるクリエイターも多いと思います。
今回はクリエイターとして個性を出していくために、意識するべきことについてご紹介します。
個性とは何か?
「個性」は一般的には他の人とは違う、その人特有の性質や性格、特性のことをさします。
生まれつき備わっている個性があれば、生きていくうちに身についていく個性もあります。
クリエイターに限らず、人として「個性」を自分から出していこうとしても、個性を感じ取るのは他人です。
そして自分が個性的なものを作ったと思っても、他人が見ると個性的に見えない可能性があります。
しかしあまりにも個性的すぎると、多くの人から受け入れてもらえないかもしれません。
自分の個性を他人から魅力的に見えるように出していくことは難しいのです。
個性的なデザインを作る前にすべきこと
先ほど個性について触れましたが、クリエイターはアーティストではありません。
制作するデザインの先には、クライアントやユーザーがいます。
自分の個性を考える前に、まずはクライアントやユーザーのためのデザインを作り、クリエイターとして成長をしていくことが大切です。
相手の目的や意図を理解できるクリエイターになること
クリエイターはクライアントやユーザーの目的に沿ってデザインを制作します。
仕事の依頼内容や、目的は毎回違います。同じ仕事はありません。
求められるデザインによって表現を変えていく臨機応変さが必要になります。
その仕事を依頼した相手が、何のためにそのデザインを必要としているのか。
そのデザインを利用するのはどんな人達か、調査やヒアリング力も重要になります。
さらに、自分の作ったデザインについて、なぜこのように作ったのかを説明できるようにしておくと、クリエイターとして成長していくことができるでしょう。
まずは自分の個性を出すことよりも、相手に寄り添ってデザインを作る。
その積み重ねによりクリエイターとして信頼を得ていくことができ、このデザインを是非お願いしたいと言われるクリエイターになれます。
インプットとアウトプットを繰り返すこと
どんな仕事でもそうですが、クリエイターとして成長していくためには日々の努力が不可欠になります。
日頃からデザインについて勉強をしたり、自分が思いついたデザインを書き出したり、作ってみる。
他の人のデザインを観察してそのデザインが作られた理由を分析したり、トレースしてみたり、そこに自分のオリジナリティを加えてみる。
こうして手を動かし、インプットとアウトプットを繰り返していくことが大切です。
地道に努力を続け、試行錯誤をしデザインスキルを広げていくことで、クライアントの目的に合ったデザインを制作することができるようになり、相手からも必要とされるデザイナーになることができるでしょう。
自分らしさを出していくために必要なこと
ここまで、個性を出そうと考える前にクリエイターとしての成長が重要だ、と述べてきました。
では、そこからさらに何をすれば個性を出すことが可能になるのか?
こちらでは、個性を出していくために実践していきたいことをご紹介します。
今まで自分が作ってきた作品を見返すこと
自分らしさを知るには、今まで自分が作ってきた作品を見返してみることをおすすめします。
まだ実績が無いという方でも、ポートフォリオや練習で作った制作物で大丈夫です。
見返す際には、自分の作品にはどのような共通点があるのか?を意識します。
すると、おしゃれでは無いけれど親しみやすい雰囲気が共通している、洗練されたクールな雰囲気の作品が多いなど、気付く点があるでしょう。
見つからなかった場合でも、実績を重ねてまた見返すことで、デザインに自分の個性が出せるようになっていることに気づけると思います。
身の回りのデザインについて興味を持つこと
普段何気なく通り過ぎている、身の回りのデザインにも興味を持ちましょう。
食材を買いにスーパーに行くだけでも、とても勉強になります。
広告の品や、おすすめ品の表現。商品のパッケージやシール。
商品に書かれたメッセージのペルソナを考えてみる。
子供向けのお菓子と、大人のご褒美のお菓子のデザインの違いを見比べてみる。
一番売りたい商品はどこに配置されているのか?
など、スーパーがデザインの宝庫であることに気付くでしょう。
お気に入りの商品のパッケージを写真に撮って集めてみると、自分の好きな傾向に気付けるかもしれません。好きな傾向というのは個性に繋がりやすいので、見比べてどのような共通点があるのかを探しましょう。
自分の個性を表現していくための、大きなヒントになるはずです。
自分の得意な分野や好きな分野について突き詰めること
一般的に「個性的」だと思われる人は、興味を持っている分野が多く、そしてその分野に突出していることが多いと思いませんか。
好きなものや興味があるものを追求していく生き方が、その人から溢れ出ているからでしょう。
このように、自分が好きだと思う分野のデザインを研究することによって、自分のこだわりや、この分野ではこの表現でクライアントに伝えたい!と思うポイントが見つかるはずです。
そしてそれらをクライアントの目的に沿ったデザインにどう活かせるか考えていくことが、クリエイターとしての成長に繋がります。
また、デザインの仕事に関係の無い自分が好きなことを極めていくことも個性を出すことに繋がります。
自分の好きな音楽、スポーツ、映画。何でも大丈夫です。
好きなものへの情熱や考えがアイデンティティとなり、積み重なって自分を唯一無二の存在とさせていくでしょう。
そしてそれは自分の制作するデザインにも現れるはずです。
好きなもの、興味のあるものを突き詰めていき、自分にしか作ることのできない味わいのあるデザインを作りましょう。
クリエイターの個性は自分の強みを知ることで出る
クリエイターとしての個性を出していくには、時間がかかります。
まずは自分の強みを知るために色々なデザインを経験しましょう。
そのうちに自分の得意な分野が見つかります。
自分の得意な分野を突き詰めていくうちに、自分の個性が出てきて、このデザインにはこの人!と言われるようになるでしょう。
また、仕事だけでなく自分の作品を売り込むために、自主制作を作品を載せたポートフォリオを作っていきましょう。
ポートフォリオは、自分の強みや個性を示すことにとても最適です。
まとめ
クライアントワークでは、クライアントの意向に沿うことも多いと思います。
自分の個性が現れたデザインを制作するためには、仕事とは別に自分の個性や感性を育てるような勉強や作品作りをするなどの工夫が必要です。
一歩一歩着実に進んでいくうちに、自分のデザインから個性が溢れ出してくるはずです。
foriioのポートフォリオサービスでは、個性的な作品を掲載して自身をアピールすることができます。
すぐに制作物に自分らしさを出すことは難しいですが、将来はこのデザインはあなたにお願いしたい!と言われるようなクリエイターを目指してみませんか?