皆さん、こんにちは。
コーポレートスタッフの茂木です。
フィノバレー社のメンバーの前職は、金融業出身の方もいますが、ほとんどはIT業界出身です。ですが、フィノバレーの事業に係るうえで、”お金”に関する知識はなくてはならないものです。
そこでフィノバレーでは、”強くて良い組織作り”を目指して、チームの基礎力を上げることを目的に、勉強会を定期的に開催することになりました。今回は第1回勉強会の様子をお届けします。
第1回勉強会は、『決済の仕組みと地域通貨 基礎編』と題しまして、代表である川田さんに講師を務めていただきました。(弊社では社長も「さん」呼びです。)
お昼の時間帯に開催したということもあり、お弁当付きです! (実のところ手配したのは私ですが…。)
1.通貨(お金)の動き
冒頭では、通貨の進化(歴史)に始まり、最古の通貨としてヤップ島で使われていた石貨(フェイ)が取り上げられました。皆さんも写真等で見たことがあるかもしれませんね。直径数、メートル重さ数トンほどあるものもあったようです(どうやって運んだのでしょうか?)。
社員の年代も様々のため、紙幣の肖像画の人物の話ではジェネレーションギャップを感じた人もいたようです。肖像画といて一番登場回数が多いのは聖徳太子で、少額から高額紙幣まで幅広く登場しています。最後に登場したのは、昭和33年(1958年)に発行が開始された一万円札で、昭和60年代まで流通していました。幼い頃にお年玉出でもらったような…さすがに覚えていないですが、中には存在すら知らないという社員も…。
2000年に発行された二千円札(表ー守礼門、裏ー源氏物語)の話となると、「(見たことはないけど)聞いたことはある」という若い社員もいました。関東近郊では見かけなくなりましたが、沖縄では現役らしいです。
そういえば、4月には紙幣のデザインが2024年に刷新されというニュースで賑わいましたね。
ちなみに、皆さんは紙幣と硬貨では発行元が異なるということ、ご存知でしたか?
紙幣には「日本銀行券」と書かれていて、文字通り日本銀行が発行しています。対して、硬貨をよく見ると「日本国」と書かれています。硬貨は日本政府自らが発行しているんです。そしてなんと一番小さな硬貨の「一円玉」は一枚あたり製造するのに約3円かかるそうです。
また、決済の話ではクレジットカードの仕組みから、それにまつわる裏話まで面白おかしく語っていただきました。
2.地域通貨の話
そしてメインである地域通貨の話へー。
第一次世界大戦後の世界大恐慌の最中には、ドイツ・オーストリア地域を中心に、数多くの地域通貨が誕生しました。その背景には、ハイパーインフレーションに陥り、物価が1兆倍にもなったことがあげられます。皆さんも、物を買うためにリアカーいっぱいの紙幣を運んでいる写真を、歴史の教科書で見たのを覚えていませんか?当時、地域経済の回復するために、地域限定で支払いができる補完通貨として生まれたのが「ノートゲルト」です。
また、世界大恐慌はオーストリアのチロル州ヴェルグルという小さな田舎町にも襲い掛かりました。当時5,000人弱の人口にも関わらず、その約3分の1が失業者と失業予備軍となっていました。このままではマズいと考えた当時の町長がスタンプ通貨を提案し、1932年実践することになりました。この地域通貨の特徴は、ひと月ごとに1%減価することにあります。月末に減価分に相当するスタンプ(印紙)を購入して貼付しないと使えなくなり、額面の価値を1%失うことになります。早く使ってしまえば、スタンプ代がかからないため、消費を促進させ、地域経済が活性化し、さらには失業の低下・解消に繋がりました。この成果が「ヴェルグルの奇跡」と呼ばれることになったのです。
その他にも様々の地域通貨と、その通貨がどのような経緯・目的で誕生したのかをお話いただきました。なんと今でも、世界で使われている地域通貨は約5,000種にも上るそうです。
そもそも地域通貨とは何なのでしょうか?
特定の地域での経済活性化や、コミュニティの活性化を目指したものです。前者は想像しやすいと思いますが、後者は参加者同士が顔を見られる関係下で、相互扶助を交換する地域通貨のことです。
具体例として、弊社が提供している「アクアコイン」では、期間などの条件はありますが、ボランティア参加でポイントを付与されています(1ポイント=1コインとして利用可能)。今後も、その地域に根差した仕組みを作れればと思います。地域通貨は、単なる"通貨"ではないのです。
参加したスタッフも新しい試みに満足していたようです。
次回の開催を心待ちするとともに、また皆さんに勉強会の様子をレポートしたいと思います。
次回もお楽しみに。