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「組織やプロジェクトを最短でゴールに連れていきたい」エンジニアの枠をも超える、Finatextのテックリード

こんにちは。Finatextホールディングス 広報担当、ミヤカワです。
Finatextグループのメンバーを紹介していく社員インタビュー、今回はFinatextのエンジニア、山崎蓮馬さんにお話をうかがいました!

山崎 蓮馬 – エンジニア(テックリード)

2015年東北大学大学院情報科学研究科卒業、同年シンプレクス株式会社入社。某証券会社のWebシステム刷新プロジェクトのフロントチームに所属しながら、時価配信基盤チームでの運用保守や情報配信API開発などにも従事。その後、ベンチャーに転職し新規事業開発の経験を経て、2018年にFinatextに入社。スマホ投資サービス「STREAM」の口座開設やつみたて投資サービス「セゾンポケット」、保険事業のフロント開発をリードしている。
日本酒やワインが好きで、いつか生まれ年の5大シャトーを制覇するのが夢。

完全実力重視の環境で専門性と経験を獲得

新卒で金融機関の収益業務に関わるシステムのコンサルティングや開発を行う会社に入社して、株式や投信、債券などの金融商品を取り扱う証券会社のWebシステムを刷新するプロジェクトに配属されました。証券会社が運営するWeb取引サービスには古いシステムが使われていることが多く、特に勘定系のシステムは規模も影響範囲も大きいため、なかなか改修できない状態でした。私たちのプロジェクトは業界の定石にも手を入れるという、当時の金融業界としても難易度の高い課題にチャレンジしていました。

会社には優秀な社員が沢山いて、完全実力主義の世界。年収も年功序列ではなく能力に合わせたグレードで決まるので、順当に成長すれば1年毎に1グレードずつ上がっていくんです。もちろん、若手でも活躍する人もいれば、停滞している人もいる。そんな中、私は入社1年目でグレードが2段階上がる飛び級の評価をいただきました

情報系の大学院を出ていたためベースのIT知識はありましたが、当時、会社で最も期待されていたプロジェクトに配属されて優秀な同期と評価を競い合うので、仕事はがむしゃらにやりましたね。当時の上司が社内でも能力が高く尊敬できる人だったので、彼に追いつくために日夜勉強して、金融・IT・コンサルという3軸のベーススキルを得ました。Webフロントだけでなく、情報配信サービスのバックエンドの開発や、時価配信基盤の運用保守、プリセールスまで経験したおかげで、株式取引のバックで何が行われているのかといった業界のニッチな専門的知識やお客様への交渉力はここで身についたと思います。

望む環境で結果を出せていると感じてはいましたが、今の会社での評価が他でも通用するか知りたかったので、1年半で転職を決意しました。外に出てみると想像した以上に自分のスキルセットに対して高い評価をいただき、その中でも裁量の高い10名規模の会社を選んで新規事業開発に参画しました。しかしながら、実際にはビジネスモデルの考案やディレクションなど、開発以外の部分の難しさに直面。環境も待遇も申し分なかったのですが、このままでは自分の成長も鈍化していくと危機感を抱きながら、SaaSでの新規事業開発の起案から開発まで全て経験しつつ、自ら考案した機能をひたすら作る1年半を過ごしました。

貴重な20代を過ごすならFinatext。そう決めたのはトップの林と働きたかったから

Finatextとの出会いは、VCに勤める友人がFinatextを担当していて「エンジニアを探している」と教えてもらったことがきっかけでした。当時、Finatextという社名すら聞いたことがなかったけれど、転職を考え始めていたところだったので、とりあえず話だけ聞こうという心境でした。

当時は個人事業主として事業を運営していたし、スタートアップ界隈の友人からの誘いもありましたが、最終的にFinatextを選んだ決め手は、代表の林さんと話してみて気が合ったから。20代で社長をしている友人もいたし、優秀な人脈もそれなりにありましたが、ビジネスで気の合う人があんまりいなかったんですよね。Finatextに入社するしないに関係なく、林さんとは一緒に仕事がしたいと思いました。

でも、金融業界には戻りたくなかった。既存の金融サービスは、お金持ちをさらにお金持ちにするだけのものしかないと思っていたので。前職では、取引の金額に応じていかに手数料がもらえるかというトレーディングシステムを開発していて、大口顧客やお金持ちのお客様がどれくらい稼げるのかが収益ポイントなので、自分が開発したサービスでは、日本でせいぜい数百人程度しか幸せになれないのではないか?という思いがずっとくすぶっていました。この時から、もっとあらゆるユーザーに届けられるサービスを作りたいと思い始めていました。

一方、Finatextには、明日の株をみんなで予想するアプリ「あすかぶ!」や「かるFX」のように金融知識のない人がリテラシーを高められるサービスや、赤ちゃんとお母さんを守るミニ保険「母子保険はぐ」のようにピンポイントのニーズに寄り添ったわかりやすいサービスを届けて、金融の利点を享受してもらいたいという思想があります。これは私が今まで金融業界で感じてきた違和感を払拭するサービスだと直感して、もう一度金融に戻るなら、また、自分の残りの20代をかけるならFinatextしかないと決めました。当時、私は上流から開発、保守まで一気通貫した経験があったので、どんな仕事が来てもきっと大丈夫だという自信もありました。

新しいサービスだからこそ、お客様とのコミュニケーション力も求められる

Finatextに入社して、はじめは証券事業で「急騰急落アラート」という、株式が急騰・急落した時にお客様にプッシュ通知を飛ばす新規機能を開発しました。また、Finatextは私のフロント開発のスキルも買ってくれていたので、口座開設のCVRを改善するため、社内のデザイナーやディレクターを巻き込んで課題と解決策を話し合いながら機能を改善し、CVRを以前の2倍近くまで上げることに成功しました。

次に、当社の事業戦略上の重要プロジェクトである積み立て投資サービス「セゾンポケット」のフロント開発を担当しました。このセゾンポケットは恐らく、クレジットカードで株を買えるサービスとしては日本初。また、証券業界は様々な制約があり、社内外のステークホルダーとのセンシティブなやりとりを経験しつつ、試行錯誤しながら進めました。


2019年11月からは保険事業のフロント開発に携わりました。このプロジェクトは当初、エンジニアがたった1人で開発を担当していたんです。どんなに優秀でも1人の力でできることには限界があるので、事業としては大きな成果にはならない。私はドメイン知識をキャッチアップして保険業界の実態も含め学んでいたので、そのエンジニアと設計レビューや壁打ちをしながら二人三脚で開発を進めていきました。他にも、エンジニア以外のメンバーと積極的にコミュニケーションをとったり、ステークホルダーを巻き込んで正しい方向で意思決定するためにファシリテートをしたり。自分が全方位的に動けるエンジニアで良かったと実感した経験でしたね。

これまでの保険業界には無かったサービスを作る時、システム側とビジネス側で、実現性に対する捉え方にギャップが生じます。簡単な例では、保険業界では一般的に取り扱う金額が1000円単位ですが、顧客からは、画面上の表示では4桁の数字ではなく「千円」と漢字で出してほしい、和暦を取り扱ってほしいという要望が出てくるんです。開発者からしたら、西暦で聴取しているものを和暦で表示させる意味がないのに、「業界ではやっているから」がまかり通ってしまう。そういうとき、私たちが本質的に考えてやるべきでないことに関しては「おすすめしません。お客様の仕事や慣習は理解していますが、それをやめて次に進みましょう」とはっきりと伝えています。システムとしての正しさだけで相手に理解してもらうのが難しい局面もあるので、エンジニアリングだけではなく、外部との交渉力やコミュニケーション力が求められます。

意味のある「プリンシプル」を根付かせ、メンバーの力を引き出したい

Finatextは一人ひとりの裁量が大きく、現場の意見も通りやすいので、技術的にもビジネス的にもチャレンジしやすい環境です。自分が発した意見が会社の方針に沿っていたり、みんなが納得できたりする内容であればすんなり受け入れてもらえます。

現在、私は開発の傍ら組織運営にも積極的に関与していて、会社のプリンシプル(行動規範)のアップデートを担当しています。実は、今でも前職のプリンシプルを覚えていて、それが社会人として働く際の軸として自分の中に根付いているだけでなく、私自身の人生のあり方とも一致しているんです。これがあったから、これまでパフォームできたと言っても過言ではないくらい。

私が2018年冬にFinatextに入社した時、既にプリンシプル自体は存在していましたが、誰もそれを覚えていなかったし行動に起こしている人も特にいないように思いました。しかし、新卒にとっては、これからの長い社会人人生を支える価値観になりうるし、メンバーが100名を超えてきたフェーズにおいては会社のカルチャーを浸透させるために欠かせない軸になる。そこで「意味のあるプリンシプルを作ろう」と、有志メンバーとして議論に参加しました。その時できたプリンシプルを浸透させるため、全社員を集めてワークショップを開きましたが、ある程度認知されたものの定着までには及びませんでした。


それからも組織は拡大を続け、今年に入って再びプリンシプルについて考える機会がありました。ビジネスモデルや戦略を考えているCFOの伊藤が、「『カルチャーから見直す』のではなく、『ビジョン、ミッション、ビジネスモデルから見直す』ことでプリンシプルにストーリーを持たせるのが良いのではないか」という話をし、そこから再度プリンシプルのアップデートが始まりました。そして今度は、みんなの意見を何となく集約したありきたりなものではなく、事業が目指す姿を一人ひとりが認識して達成していくためのプリンシプルが完成しました。


組織やプロジェクトの目標達成に必要なら、「エンジニア」の枠も超える

正直なところ私は、経済的に成功したいと思ってFinatextへ入社しています。Finatextを時価総額1兆円の会社にしたいので、私ができることは全力でやりたいですね。個々のプロジェクトにおいても、私がエンジニアの枠を超えてディレクターやゼネラリストを務めた方が会社やチームのパフォームに繋がるなら、全てやります。私はトップに立つというよりは、誰かが何かをやりたい時にレバレッジをかけられるようなサポーターになって、最短で目標を達成できるように動きたいですね。

Finatextを一言で言うと、「やりたいことができる会社」。でも、レベルの高い人達が揃っている中で頭角を現して、やりたいことができている状態を維持するには、継続的に実績を出さなければいけないですよね。そこにずっとい続けるためには、己の能力・スキルや人間性を絶えず向上させていかなければならないと思います。

私がFinatextに来てほしいと思う人材は、頭が良くてやる気がある人。日本では、頭が良くて才能に溢れる人はみんな医者になるんですよね。少なくとも私の周囲ではそうでした。一方、例えば中国ではそういった優秀な人は医者ではなく、エンジニアを目指します。もちろん、医者になるのは難易度が高いし、社会的意義があるし、多くの命を救えるので素晴らしいですが、クリエイティビティに関してはエンジニアも負けていないと思います。個人的には、日本でもこの価値観が変わってほしくて、優秀な人ほどクリエイティブなエンジニアになってほしいし、クリティカルな業界で挑戦する文化が生まれることを願っています。今のFinatextはまさにそれができる環境だと思うので、「それなりに実績を積んで成長してきたけど、自分はまだまだ強くなれるはず、なりたい」と思っているエンジニアの方とは、ぜひ一度話をしたいですね。

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