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【勉強会】地方M&Aってどうなの?PMI成功のカギは〇〇戦略から始めること!

こんにちは!
株式会社fewminでインターンをしている中北です!

fewminは、ローカルにおけるPMIを得意とする企業です。以前に行ったPMI勉強会の記録を、インターンの先輩が書き残してくださっていたので、それを【活動報告】として、共有したいと思います!「そもそもPMIって何?」という方から「地方PMIの現状を知りたいな」という方まで幅広く学べる内容になっておりますので、ぜひご一読ください!


【活動報告】M&A成功の鍵!PMIの勉強会に参加してきました。

本日は、fewminがM&A支援をローカル特化でやられている企業様に実施したPMIの勉強会での学びを書き記していきます。

登壇したのは弊社取締役の土光です。東証1部企業の子会社でのPMI経験および、現状PMIを実施しているM&Aを中心に6社のグループ会社を展開されている企業様のPMI事例をもとに、お話しさせていただきました。

本日は、勉強会で学んだPMIの知識や、実際の事例を交えながら書いていくので、「PMIってこんなものなんだ〜」「地方にPMIをやってる会社があるんだ〜」ということを知っていただければ幸いです。

それでは、いよいよ本題ですが本日は下記の流れで書いていきます。
ですので、PMIの事前知識があるかたはスキップしてご覧いただいても結構ですし、PMIってそもそもなんぞや、という方はぜひ最初からご覧いただけると幸いです。

PMI:(Post Merger Integration:ポスト・マージャー・インテグレーション)とは、企業のM&A取引の成立後に行われる経営統合プロセスを指し、M&Aにおける最も重要なプロセスの一つです。

目次

  1. M&Aの現状とPMIの重要性
  2. PMIでは何を実施するのか?
  3. PMIで実施している人事戦略
  4. 【さいごに】

M&Aの現状とPMIの重要性

ここからは、現状PMIに取組んでいる企業様に絞って述べていきます。

今回の勉強会に参加する前までは、「M&A」や「アトツギ」「事業継承」という言葉の概要を知っているといった程度でした。
ただ実際どのような手順で実施されているかは全く知らなかったですし、むしろテレビドラマの半沢直樹の影響でM&A=乗っ取りのようなネガティブイメージさえありました。

しかし、よくよく調べてみると少子高齢化や人口減少によって、後継者不足や事業不振に陥っている今、M&Aや事業継承は地方企業の技術・伝統を残していく一つの手段であり、地域活性化にも寄与することであると理解しました。

実際、愛媛寄りの香川出身の私の周りでもみかん農家の後継ぎがいないという話はよく聞きますし、知り合いの経営者も、この先、会社がどうなるか分からないから子どもには継がせたくない、という声も聞いたことがあります。

つまり、地方の経営者さんたちは、この先どうなるか分からない会社の将来に対して、不安や葛藤を抱えているのかもしれません。

この状況において、後継者不足や事業不振に悩む経営者と、成長企業や次世代の経営者候補をマッチングさせることは重要かつ意義のあることなので、なおさら地方においてM&Aを推進した方がいいのではないか。と思ったわけですが、M&Aで事業が上手く伸びたり、円滑に経営ができたりするケースはまだまだ少ないようです。お互いのニーズが合致し、事業拡大を狙えるというのになぜでしょうか?

どうやら、その原因として多いのが、PMIの計画・実施不足にあるようです。

考えてみると、会社と一口にいっても、社会貢献型の組織があったり、利益を追求する企業があったりするなど、会社のタイプは様々であって、そこに属している社長や社員の意識も、組織によって全く異なるわけであります。
性格のまったく異なる組織が突然合わさるのは、モー娘。に X JAPANが加入した時くらいカオスです。

だからこそ、互いの性格をいいとこ取りし、M&Aの目的達成に必要な業務を遂行することが重要なのですが、このプロセスこそがPMIと呼ばれる部分だと認識しました。PMIの計画をM&Aが成立するもっと前段階から計画し、M&A成立後、着実に遂行していくことで、M&Aで想定していたシナジー効果を得られることにつながるようです。


実際、日本電産の永守会長兼CEOも、「M&Aが上手くいくかどうかはPMIに依存する。買収に2割、PMIに8割の力をかける」と発言しており、M&AにおいてPMIは欠かすことのできないプロセスであるということが分かりました。

PMIでは何を実施するのか?

さて、それではPMIでは何を実施するのか?ということについて述べていきます。
ここでは、ネットや書籍で学んだ内容はもちろんですが、実際現場のPMIってどうなの?ということで、土光が実施しているPMI事例も用いながら書いていきたいと思います。

まず、PMIはM&A後のプロセスということなので、M&A後の課題に何があるのか?ということをネットで調べてみました。すると、データは古いものの下記のようなグラフが出てまいりました。


いかがでしょうか。企業風土の統合や人事・給与・組織体系、システムの統合などに課題感を持っている会社が多いようです。実際、GoogleやYouTubeでPMIの事例を見ていても、人の意識が重要であると回答している会社は多いため、事業拡大や新システムの導入を目指す以前に、目標に向かって走れる組織を、PMIの土台として構築する必要がありそうです。

PMIで実施している人事戦略

では、実際に土光が実践しているPMIでは何に重きを置いているかですが、勉強会で聞いた内容によると、人事戦略を第一フェーズとして、PMIを実施しているようです。

それはなぜなのか?
もともとの依頼内容としては、子会社の売り上げ増加だったと言っていたのになぜなのか??
そこに辿り着くためにはまずクライアント側の人材を育成することが必要であると考えているからだそうです。

なるほど。→勝手に納得しましたが、
確かに、PMI推進チームが子会社に入り、事業戦略を作って人を雇用して事業を拡大していくことは可能かもしれません。しかし、いざPMI推進チームが抜けた後、その事業が継続、拡大することが最大の目標であり、また採用した人材が離職してしまわないことが重要なので、クライアント側での人材育成に力を入れているとのことでした。

その時に同時に話していたのが、クライアント側の人材育成が進めば、弊社から手離れをする=売上がなくなる
それは自社としては短期的には売上に響くが、そこでクライアントが伸びた際に、更なるM&Aにより、大きな仕事を受けることができるかが、外部から入るPMIチームでは重要だと聞き、上記の納得に至りました。

では実際にどのような関わり方をしているのか、について聞いてみたのですが、親会社の採用チームの手法を変えることが一例として上がっていました。

例えば、これまで会社説明会では親会社単体の説明しかしていなかったものを、グループ全体の事業やビジョンを説明することによって、いろんな業種でキャリアアップしたい学生や、幹部候補の学生を採用する方向にシフトするなど、まずは新入社員の方に、グループ会社の一員であるという認識を持たせることによって、事業拡大につなげる土台を構築しているということでした。

なるほど。確かに、新しく入ってくる人材から意識づけを行うというのは先入観がないため、取り組みやすそうです。しかし、入社した後、先輩たちがグループ全体の目指す方向に向いていなかった場合、すぐに既存の意識に馴染んでしまうのでは?と思ったので、既存社員にどういうアプローチをしているのかを土光に聞いてみました。

返ってきた答えとして、まずは採用チームへの意識づけを行っているとのことでした。先ほど述べたように、会社説明会でグループ全体の事業やビジョンを説明する方向にシフトしたわけですが、それらを語るのはクライアント側の採用担当者です。すると、意図的に意識づけを行わずとも、自らの口でグループ全体の事業やビジョンを説明しているうちに、同じ方向性が見えてくるとのことでした。

また、そのクライアント企業では、毎年挙手制で採用チームを決め、自分が一緒に働きたい、と思うメンバーを採用する。という方式を取っているため、全社員になぜ採用したいと思うのかを説明する機会があり、そこから浸透させたいという思いからでした。

ここまで、土光の事例を用いてお話ししましたが、改めて勉強会での学びを整理してみると、いかに現場へ足を運ぶかどうかがPMI推進の鍵になるような気もしています。

これは余談にもなりますが、今回の案件では、経営陣やその家族を含む多くの関係者と1on1で面談をしています。

この話を聞いた時は驚愕しましたが、地方企業によっては会社の意思決定を家族に相談する場合も多くあり、グループ全体でM&Aのシナジー効果を発揮しようと思った場合は、やはり経営陣の家族を含めて、方向性の理解が必要だそうです。

相当泥臭い仕事にはなりますが、条件なしにして組織の壁を取り除くには、現場に足を運び、伴走するという手段が有効なのでは?と実感した事例でした。

他にも、社内制度や評価制度の導入も行っているようですが、あまりにも長くなるので割愛し、改めてストーリーに書きます。
PMIで気になることがありましたら、弊社ホームページよりお気軽にお問い合わせください。

https://fewmin.jp/comapny

さいごに

ここまでPMIでの学びをまとめてきましたが、PMIとは実に幅広く、戦略性かつ根気のいるプロセスであると実感ました。正直、勉強会で話していた事例はまだまだあるのですが、重要な点が薄れてもいけないので、今回はPMIの基盤でもある人事戦略を中心に学びのアウトプットを行いました。

今回事例に出てきた会社のPMIでは「地域をつくる」という目標を掲げておりますが、先進的な取り組みを実施する企業が旗振り役となって、地方企業の業務改善を行い、そこで生まれた少しの時間を使って、事業拡大や人材育成に注力することが、地方企業の活性化にもつながりそうです。

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