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Hello Study という仕組みの中で、ローマの歴史を勉強してみた

当社では、社員が主体的にスキルアップできるよう、定期的に勉強会「Hello Study」を開催しています。
Hello Study は、各チームが自由に学びたいテーマを選び、定期的に知識を共有し合う場です。今回の記事では、各チームが Hello Study を通じて学んだことや発見した知見を紹介します。

各チームの学びの成果をお楽しみください!



私たちのチームは「歴史を学ぶ」をテーマに選びました。

毎回一つのテーマを決め、各自がいろんなアプローチで調べたことを発表し、互いに知識を深めていくというのが主な学習内容です。

当チームはどんな歴史を勉強しようか冒頭悩みました。「古代ローマ帝国」「コンピュータの歴史」「ハプスブルグ家の歴史」「真珠湾攻撃の真実について」など。みんなで色々と調査して、知識を交換しました。やっぱり、知らなかった事を減らして知っている事を増やしていくのはとても楽しかったです。

色々なテーマで歴史を調べましたが、この記事では ferix(フェリックス) という社名の由来であるルキウス・コルネリウス・スッラ・フェリクスが共和政ローマ後期の政務官だったことにちなんで「古代ローマ」をテーマに書いていきたいと思います。

各自が調べた内容に加えて、ちょっとしたクイズも用意されているので某テレビ番組の「世界○○○発見!」の気分でお楽しみください。

古代ローマの美術(小泉)

それではトップバッターは私小泉(こいずみ)が担当します。私は古代ローマの美術について調べました。

古代ローマの美術は、紀元前753年に古代ローマが建国されてから西ローマ帝国が滅亡するまでの約1000年の間に発展しました。古代ローマ美術は、ギリシャ美術の影響を強く受けながらも、独自の特徴を持つ作品が多く残されています。

その中でも今回は代表的な4つの分野をご紹介します。

1. ローマ彫刻
ローマの彫刻は、現実主義が特徴です。特に、肖像彫刻が発達し、人物の顔の特徴や感情が詳細に表現されました。皇帝や貴族の像が数多く作られ、その多くは権力と威厳を示すために用いられました。

ミケランジェロ・ブオナローティ - Prasenberg (transferred from en.wikipedia to Commons by User:Leoboudv using CommonsHelper)., CC 表示 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=9098629による

2. ローマ建築
建築において、ローマ人はコンクリートを使用し、アーチやドームを駆使して巨大な建物を作り上げました。コロッセオやパンテオンといった建造物が有名ですが、インフラ整備の技術も高く、今なお現役で使用されている水道もあります。

Manuel González Olaechea y Franco - Edited version of Image:AcueductoSegovia04.JPG. Original file uploaded by author., CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4951568による

3. ローマのモザイク
モザイクは、色とりどりの小石やガラス片を用いて床や壁を飾る装飾技法です。ローマのモザイクは、神話や日常生活のシーンを描写したもので、美しさと緻密さが特徴です。

4. ローマの壁画
ローマの壁画は、建物の内部を飾るために使われ、風景、神話、日常の様子が描かれました。ポンペイ遺跡で発見された壁画は特に有名で、当時の人々の生活や信仰を垣間見ることができます。
壁画に赤い背景を使用するのが特徴的で「ポンペイ・レッド」と呼ばれていました。

CC BY-SA 2.0 de, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=33582


【ここでクイズです Q-1】
皇帝や貴族の像には共通の特徴がありました。それは権力と威厳をより強調するためのものでしたが、それは一体なんでしょう。

  1. 上から見下ろすようなデザインにする
  2. 大きな肩飾りを装着する
  3. デフォルメしたデザインにする
  4. 白以外の色の石を使う

答えはすぐ下にあります!ちょっと考えてから見てくださいね。

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【A-1】
答えは3の「デフォルメしたデザインにする」でした。
特に目の誇張は目力アップで威圧感が増すため多用された技法でした。

Merulana - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=126701466による


古代ローマの建物(川原)

次に川原(かわはら)が調べた「ローマの建物」について書きます。

現在のローマには古代ローマの建物がたくさんあります。直径3km程度を切りとった google maps の写真を添付しますが、こんなにたくさん!それぞれ聞いたことはあるけど・・・・、なんの建物なんだろう?とか、どんな順番で建っていったんだろう?そもそも建ったのは「古代」ローマなのか?など疑問だらけ。少しづつ調べながらなぜなぜ?の疑問を解消しつつ・・・楽しんでみました。

出典元: google maps


1.コロッセオ

これは闘技場ですよね。そこまでは知ってました。人と猛獣の戦いを見て楽しむなんてめっちゃひどい〜と思っていましたがそれは現在の平和な日本人の価値観。当時は色々あったのでしょう。建設は西暦80年。ネロ帝(54-68年)が行った放漫財政の立て直し真っ最中にかなり出費だったらしいです。ですが、ローマ大火(64年)やローマ内戦 (68年-70年)の直後、全体的に政府に不満が溜まっていたんでしょうね。「皆さんのために、レジャー施設建てますよ〜、うちら良い政府でしょ〜」と言いたかったんでしょうかね。戦うのも奴隷(という表現で良いですよね?)だし、当時は贅沢な娯楽だったんじゃ無いでしょうか。

びっくりするのはその観客収容数。3,357平米で、8万7千人ほど収容できたんじゃ無いか説らしいです。東京ドームが46,755平米で55,000人収容ですからね。面積1/10で、同等か倍ほどの収容者数。写真見てみてもすごいそびえたってる。高さは49mです。もはや、15階建てのマンションとかのレベル!2000年前にそんな建物作れるなんてローマ人凄すぎる。一説によれば当時は天幕があったとか。そんなバカな・・・、です。


2.トレビの泉

写真は、「ローマの休日」のオードリヘップバーンさん、です。「ローマの休日」は1953年公開なので著作権切れているはず。この写真を掲載させていただいて問題無いはず。実はオードリーさんがアメリカ人ではなく、イギリス人であった事を知らなかったほど芸能音痴の私。「ローマの休日」も名前だけ知っていて、「トレビの泉」も「ローマの休日という映画ででてきてたように思う」程度の記憶しかございません。

これも調べてみれば面白い。なんと、ローマに繋がる水道の末端がこの泉だそうです。ローマの水道はめちゃくちゃ有名で「ローマ帝国が繁栄した理由の1つ」程度に言われているみたいです。ローマに占領されても、インフラ(水道)作ってくれるから民衆的には大歓迎!みたいな。その水道の総本山的なものがトレビの泉」!いや〜、びっくりです。

建設されたのは、西暦14年だそうです。コロッセオよりちょっと古い。


3.フォロ・ロマーノ

なんだかすごく有名なんだけど何が有名なのかもわからず単語だけ知っていました。実はこの場所は(おそらく)一番古くて古代ローマでも前半期(?)の共和性ローマの時代、共和政ローマが成り立つ時に周辺の村真ん中に作って「会議場所」の移籍だそうです。場所的にはコロッセオの横にあります。で、調べてみてびっくりしたのが「ここは西ローマ帝国が滅亡(A.D. 476)したのち、忘れ去られていた」らしいです。途中は放牧場にもなってたんですって。コロッセオの真横というリッチにして「忘れ去られる」って何・・・・。


4.パンテオン神殿

じゃーん。綺麗。素敵。いかにも、の構造物。この神殿は元々は「すべてのローマ神を奉る万神殿」だそうです。紀元前25年建設。時代背景的には初代皇帝アウグストゥスの治世。一説によると元々アウグストゥスを奉ることを予定していたが、市民の反発を避けるため、万神殿に変更されたとの説がある、そうですよ。うーむ、なかなか感慨深い。

と知ったような事を書いていますが実は小生は「パンテノン神殿」は知りませんでした。「パルテノン神殿(ギリシャ)」と混同してた。笑

ギリシャの「パルテノン神殿」はこちら。

屋根ないでしょ。屋根ないですよね。実はこれがローマ人の「建設力」のすごいところらしいです。

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パルテノン神殿が軽い木材を石材という重く固い材料に置き換えて造られているのに対して、パンテオンはローマにおける建築技術の進歩によって可能となった、石材にふさわしいドーム構造でできています。

(出典元:https://densho-sha.co.jp/earthquake/parthenon-pantheon)

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だそうです。うーむ、ローマ凄い

もう、みなさんローマ人の建設力の凄さがわかりましたよね?楽しかったでしょうか?びっくりすることも多かったですよねー。

【ここでクイズです Q-2】
英国の観光ガイドブック『ロンリープラネット』を発行するlonely planet 社が2015年に発表した「世界の究極の観光地ベスト500発表」に欧州最高位でランクインした建物は以下の4つのうち、どれでしょうか?

  1. コロッセオ
  2. トレビの泉
  3. フォロ・ロマーノ
  4. パンテオン神殿

ヒントです。見た目の圧倒感も上位ランキングの理由だと思いますがそれ以上に建物としての価値、建築物としての価値がすごいそうです。古代ローマの建築力を物語っている建物だそうですよ。

答えはすぐ下にあります!ちょっと考えてから見てくださいね。

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【A-2】
答えは「1.コロッセオ」です。建造物としての見た目、体験もそうですが、建築技術として見どころたくさん!基礎はかなり深く造られており、池の跡に建設されたにもかかわらず建物は全く沈下を起こしていない。下部構造は切り石による積石造で、上部構造は重量を軽減するためにコンクリートが用いられた。建設は4つの部分に分割施工され、材料に応じて入念に行程分けされた。その組織的かつ効率的な建設事業はたいへん高度なもので、ローマ建築の技術レベルの高さを物語っていますね!

古代ローマ人の衣食住(難波)

最後に難波(なんば)が調べた「古代ローマ人の衣食住」について書きます。


1.「衣」
みなさんは古代ローマ人の衣服と聞いて、どのようなものを思い浮かべますか?多くの方がイメージするのは、このようなゆったりダボダボの服装ではないでしょうか。
この衣服は「トガ」と呼ばれる古代ローマ人の正装上着です。

現代で言えばスーツのジャケットみたいなものでしょうか。4~6メートルの一枚布で作られており、体に巻きつけるように着用します。一見すると適当に巻いているようにも見えますが、実は正式な着方が存在していました。
時代や着る人の身分によっても異なるそうですが、写真の例では次のような着方をしているようです。

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長い辺を折り畳み、約3分の1を左肩から前に垂らし、残りの布は背中から右腋の下を通して再び左肩から背に垂らした
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そして、このトガの下には「トゥニカ」と呼ばれる下着を着用します。男性は膝丈まで、女性は足首近くまでのものが一般的だったそうです。

ここで一つ豆知識ですが、皆さん「トゥニカ」に似た名前の衣服に心当たりはありませんか?
そう、チュニックです。実はチュニックの語源はこの「トゥニカ」から来ています。


2. 「住」
古代ローマの庶民は「インスラ」と呼ばれる3~8階建ての集合住宅に住んでいました。賃貸形式が一般的であり、古代ローマは賃貸集合住宅を生み出した最初の文明とも言われています。

(注意:これは復元模型です)

インスラの1階には商店や飲食店などの店舗があり、2階以上が住居として使われていました。しかし、当時の技術では3階以上の部屋に上水道を引くことができなかったため、トイレやお風呂、台所といった設備はないことが多かったようです。そのため、トイレは公衆トイレを使用したり、「アンフォラ」と呼ばれる壺を用いたりしていました。お風呂は「バルネア」や「テルマエ」といった公衆浴場を利用していました。テルマエという言葉は、「テルマエ・ロマエ」で聞いたことがあるかもしれませんね。これはローマの浴場という意味です。また、台所がないため、外食することも多かったそうです。どのような食事をとっていたかは、後ほど「食」の部分でお話しします。

そして、当時は当然ながらエレベーターがなかったので、階段での上り下りが必要でした。そのためか階が高くなるほど賃料は安くなる傾向がありました。作り的にも居住空間も最上階は最も狭く,最下層は最も広いみたいです。
現代とは真逆なのでとても驚きですね。


3.「食」
古代ローマの初期には、1日の食事回数は現代と同じく3食が基本だったそうです。

  • 朝食:イェンタークルム
  • 昼食:ケーナ
  • 夕食:ウェスペルナ

しかし、時代が進んでローマが豊かになるとケーナの時間が遅くなっていきます。

  • 朝食:イェンタークルム
  • 昼食:ブランディウム
  • 夕食:ケーナ
  • 夜食:ウェスペルナ

ローマ人は豪華な食事をとっていたというイメージもあるかもしれませんが,それは上流階級だけだったそうで,庶民は慎ましやかな食事をとっていました.

朝食には、パンや果物、チーズを食べていました。パンは長期保存ができるよう硬く作られており、ワインや水、ミルクに浸して柔らかくしてから食べたそうです。ローマ人の規範として、朝からしっかり食べるのは良くないとされていたため質素に済ませるのが普通だったそうです。昼食は、庶民にとって1日のメインの食事でした。インスラの1階に入っている「タベルナ」(現代の居酒屋に相当)や「バール」(現代のファストフード店に相当)で食事をすることも多く、プルスと呼ばれる粥やひよこ豆のスープ、ブルメンタリアと呼ばれる干し肉が一般的だそうです。夕食は昼食と同様にプルスを食べ、食後はすぐに寝たそうです。

以上が、ざっくりした古代ローマ人の衣食住です。彼らの暮らしが少しでもイメージできましたでしょうか?


【ここでクイズです Q-3】
古代ローマの庶民はこれまでのお話の通り慎ましやかな生活を送っていたそうですが,あることを行うことで一定の食料を得ることができたそうです.
それはなんでしょう?

  1. 権力者の家へ挨拶にいく
  2. テルマエ掃除のアルバイトを行う
  3. 落ちている食べ物を拾う
  4. 狩りをする

答えはすぐ下にあります!ちょっと考えてから見てくださいね。

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【A-3】
答えは「1」です。
古代ローマでは、「パトロヌス(保護者)とクリエンティス(被保護者)」という私的な相互扶助関係がありました。クリエンティスは選挙の際にパトロヌスを応援したり、外出時に付き添ったりしました。一方で、パトロヌスはクリエンティスを法的・経済的に支援しました。その一環として、クリエンティスがパトロヌスの家に朝挨拶に行くと、「スポルトゥラ」と呼ばれるパンや果物、ワイン、チーズなどの詰め合わせがもらえたそうです。

まとめ

いかがでしょう?楽しんでいただけましたでしょうか?我々 Hello Study 歴史勉強チームもこの時間、とても楽しかったです。新しく調べたことをみんなにドヤ顔で発表して、「おー!」「そうなんだ!?」と言ってもらえる。楽しい時間でした。こんなの就業時間中にしてもよいのだろうか?笑

でも ferix では当たり前のように活動しています。この活動ももう4年目。毎回、Hello Study 検討チームが新しい企画をしてくださいます。この wantedly での執筆も今回の企画チームの目玉施策です。

ferix ではこのような活動を通して、チームビルディング、日々の業務の楽しさを追い求めております。興味を持っていただけた方、ぜひ ferix の仲間になってください。ご応募をお待ちしております。

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