苦手な食べ物との付き合い方と、苦手な仕事の付き合い方は似ているかもしれないと思った。

どうも、株式会社ウツワのハヤカワ五味です。

突然ですが、私は人参が苦手です。

「人参が苦手」とか子供っぽいからあまり言わないようにしているのですが、本当に、極力自分で調理した人参以外は食べないようにするくらい苦手です。

話は変わりますが、ここ半年くらい、会社と人の働き方、その考え方についてよく考えています。というのも、ここ1年くらいは、デザイナーとしてというより社長としての意識が強まっているためです。その中で色々な人と話してきたり、色々な相談を受けたり、様々な話を聞いてきて、「仕事がしんどい、つらい」と感じている人は大きく３パターンに分かれるのかもなあと思いました。 その３パターンとは、①そもそも本当に仕事が合ってない場合②そもそも本当に物理的負担が大きい場合、そして③仕事への苦手意識が無駄に強い場合の３つです。
①②はどうしようもない部分が多いですが、意外にこの２つに当てはまる人は少ないかもしれません。私が聞いた話から思うに意外に③である人が多いように感じます。そして、この③をいかに考え方ひとつで解決して行くかというところは、苦手な食べ物への対処法とかなり近しいのではないかと最近気付きました。

具体的に話していきましょう。 私は、先ほども言ったように人参が大の苦手です。
外食時に人参が出た場合は、会食などであれば無理してでも食べますが、多くの場合は残してしまったり友人に食べてもらったり、そもそも入ってそうなものは頼まないようにしています…。重症ですね。
ただ、そんな私でも食べれる人参があります。それは自分で調理した人参です。
2年前くらいから自炊をし始めたのですが、その頃から、何故自分は人参がこんなにも苦手なのだろうかということを考えていました。彩り的には人参を入れたいのに、入れておいて自分がイヤイヤ食べるのもどうなんだろうか…と思ったからですね。まあ、あと単純に安いから…笑。
どうせなのでと思って、人参を買ってきて色々な調理方法をしてみました。それだけでなく、色々なスーパーで人参を買ったりもしたのですが、その結果”人参が嫌いな理由”が見えてきました。

まず第一に、私が苦手だと思っていた人参の味は、ちょっと古くなった人参の味だったのです。つまり、人参を買ったのは良いけど、苦手だしどうしよう…と思って数日放置した結果、知らぬ間に鮮度が落ちて味も落ちてしまっていたということです。比較的新鮮な野菜屋さんで買ってきた当日に調理をして、食べた瞬間はびっくりしました。

そして次に、私はホクホクした人参が苦手なのであって、生の人参や細切りにした人参であれば食べられるということです。更に言えば、細切りにした人参を強火で一気に加熱したものであれば美味しく食べれます。この調理方法を自分の中で把握してからは、どのような料理をする際にも応用できるので、自分が調理した人参で食べれないものはなくなりました。


知るか…！！！！！！

って感じですよね。ただ、私は、これが仕事への苦手意識の原因であり、対処法に通づるのではないかと思います。
《私が苦手だと思っていた人参の味は、ちょっと古くなった人参の味だった》、これは苦手意識の原因が、実は苦手なものそのものではなかったというパターンです。 例えば、Aという仕事が苦手だと感じていたとします。でも、実際はAという職場の日当たりが悪いことに原因があったり、Aという仕事で使っているPCのスペックが低かったり、Aの上司がキツかったり…。一番問題になってくるのは、Aが苦手である理由を自分が知らず知らずに生み出してしまっているパターンです。具体的には、自分の取り組む姿勢が悪いがために周りとの信頼関係を築けず、さらに状況が悪化して態度も悪化するという…。

そして《調理方法を工夫したものであれば美味しく食べられる》ということですが、これはつまり仕事への取り組み方に工夫が必要だったということですね。 例えば、めっちゃ非効率的な仕事をしている人って結構いると思うんですよ。私はよく、そのたとえ話として「1時間で99の仕事ができる人と、10時間で100の仕事ができる人がいたらどっち良いかな」ということを言います。日本では効率の良い99点よりも、効率の悪い100点が評価されやすい気がします。その10時間を評価するというか…。 それよりも私は、正しいやり方で正しい労力で最大限の効果を発揮することにこそ仕事の楽しさがあると思います。それに至るために、来た仕事をそのままやるのではなく、自分なりにやり方を考えた上で作業をすることが大切ではないでしょうか。

そのように、まずは苦手意識の本当の原因を突き止め適切な解決策を考えること、そして、そもそも仕事の取り組み方に適切な工夫ができているかを考えることが重要だと私は考えます。

以上、自分なりの苦手なものとの付き合い方でした。