Pubcon Austin 2023
Pubcon Austin 2023 conference will take place on Feb 27 and 28, 2023, at the AT&T Conference Center on the University of Texas campus.
https://www.pubcon.com/pubcon-austin-2023-att-center
こんにちは、株式会社EXIDEA(エクシィディア)です。
本記事をご覧いただき、ありがとうございます。
この記事では、弊社への採用応募や選考受検をご検討いただいている皆さんに、私たちのカルチャーや働き方、独自の取り組みを少しでもお伝えして、イメージや理解を深めていただきたいと考えています。
今回は、EXIDEA US支社長の青木による、カンファレンスレポート。
海外最先端のマーケティングカンファレンスでは、今、何が語られているのか。
ぜひ、最後までご覧ください。
執筆者:青木 綾
デジタルマーケティングやSEO(検索エンジン最適化)に関する国際的なカンファレンスであるPubconは、2000年以降、アメリカのラスベガスを中心に開催されています。
SEOのエキスパートや企業のマーケティング担当者、検索エンジンの開発担当者など、特に検索エンジンマーケティング関連の専門家が多数集まる人気のカンファレンスで、EXIDEAでも注目しているカンファレンスの1つです。
コロナ禍での中断があり、今年は2年ぶりの開催で、2023年2月27日と28日の2日間に渡り、アメリカ・テキサス州のオースティンで開催。
今回のカンファレンス・Pubcon Austin 2023では、各日2回のキーノート講演があったほか、各個別セッションでは業界のトレンドや最新の戦略やノウハウが共有されました。
個別セッションは、SEOや検索広告、マーケティング関連のツール、SNSマーケティングなどのトラックに分かれ、各トラックで1時間ごとに複数のセッションが開催。
また、GoogleやBingなどの検索エンジンからもキーノートスピーカーが登壇し、GoogleのGary Illyes氏や、BingのFabrice Canel氏から各サービスの今後の方向性や戦略なども共有されました。
今回のカンファレンスのキーノートや個別セッションの内容をまとめると、話題の1つがChat-GPT。
我々も、
・AI、特にChat-GPTのような対話型のシステムにより、人々の検索行動やGoogle・Bingなどの検索エンジンは今後どう変化するのか?
・SEOマーケターやコンテンツマーケターの仕事は今後どのように変化するのか?
といった観点での情報収集を目的にPubcon Austin 2023に参加しました。
下記でカンファレンスの様子を紹介します。
実際、今回のPubcon Austin 2023のスピーカーの多くが、プレゼンテーションの作成でChat GPTを活用(それにより資料の準備時間を短縮)していたり、プレゼンテーションの中でマーケティングの仕事におけるChat GPTの活用ノウハウなどが多数共有されました。
以下、特によく紹介されたAI・Chat GPTの活用事例を紹介します。
※AI・ChatGPTについては、弊社株式会社EXIDEA代表・小川による下記のインタビュー記事もご覧ください。
●Chat GPTはプログラミング言語も教えてくれる。WordPressもプラグインを作成できる
Chat GPTを、HTMLやCSSのコーダー、あるいはPHPやPython、Perlのプログラマーとして活用することが可能。実際、Chat GPTを使用してWordPressのプラグインを開発することもできます。
自分のWebサイトの機能を少し改良したい場合、開発会社やプログラマーに外注せずにChat GPTを使って自分でソースコードを変更できる場合もあり、Google Chromeなどブラウザの拡張機能(Extension)も開発が可能です。
●Chat GPTは仕事のアシスタントにもなる
Chat GPTは文章の誤字・脱字のチェックや文章の要約、書きたい内容を箇条書きにしてメールの文面を作成できるなど、自分のアシスタントのようにも活用可能で、仕事の効率化ができます。
また、新規ビジネスのアイデア出しなどブレインストーミングの相手としても活用可能です。(※この記事でも一部、Chat GPTを使って制作しています!)
●Chat GPTのようなAIを活用した文章の自動生成以外に、画像や動画も自動作成できる
Chat GPTなどAIを使って文章を自動生成できるサービスに加え、AIによる画像作成や動画制作サービスも増えています。
作りたい画像や動画の内容のテキスト、スクリプトを入力するだけで画像や動画を作成でき、従来はWebデザイナーや動画クリエイターに依頼していた仕事の一部を代替可能になるかもしれません。
一方、現時点のChat GPTの利用では下記のようなリスクに注意が必要な点も共有されました。
●情報が古い、正確性に欠ける
まず現時点のChat GPTが利用しているデータは2021年までのもので最新の情報ではないため、回答によっては内容が古い、または間違っている可能性もあります。
また、そもそもChat GPTが学習に利用したデータのすべてが正確かも確認されていないため、誤った情報を基にした誤った文章が生成される可能性が示唆されました。
●新しいアイデアは含まれない、創造性や独創性に欠ける
ChatGPTのようなAIが自動生成するコンテンツは、汎用的な内容であることが多く、創造性や独創性が欠ける可能性があります。
これにより、読み手がつまらないと感じたり、競合他社のコンテンツと差別化できない可能性があり、現段階では良質なコンテンツを自動生成できるとは言い切れません。
●誰かが作成したコンテンツと同じになる可能性(コピーコンテンツ、著作権法違反など)
ChatGPTは、すでに存在する文章を使用してコンテンツを自動生成するため、生成した内容がオンライン上に既に存在するコンテンツと非常に似る、または同一のコンテンツが生成される可能性があります。
これにより、著作権法などの法令違反のリスクや、またSEO面ではGoogleなどの検索エンジンからペナルティを課せられるリスクを考えるべきでしょう。
また、その文章がAIが作った文章かどうかを検知するツールやサービスも増えており、学生が作成・提出したレポートがAIによって作られたかをチェックするツールなどはすでにあります。
一方で他者の結果と同じような一般論にならないようなHackも。
上記のように、Chat GPTなどAIによる文章の自動生成は革新的ではありながらも注意点やリスクもあり、現時点でSEOやコンテンツマーケティングの仕事を全面的にAI化することは難しいと言えます。
一方、部分的にSEO・コンテンツマーケティングの仕事にAIやChat GPTを活用し、業務の効率化などを実現ている事例が多く共有されました。
●検索キーワードの調査
Chat GPTを使用して検索エンジンでよく検索されるキーワードを調べることが可能で、どういったキーワードを対象としてコンテンツを制作すべきか、SEOやコンテンツマーケティングの仕事に利用できます。
●コンテンツのドラフト作成
Chat GPTでは指定したキーワードでの記事の構成案も生成可能で、構成案に基づいた文章のドラフト作成が可能です。(誤情報が含まれる可能性もあり、自動生成した文章はドラフトとして扱い、必ず人間がチェックするのがおすすめ)
●一部コンテンツの自動生成
例えば、あるコンテンツに基づいてよくある質問と回答(FAQ)をChat GPTは生成できます。
また商品の説明文など創造性や独創性があまり必要とされない内容を大量に作成する際、Chat GPTなどのAIツールを有効活用が可能です。
●メタデータ生成
SEOではWEBページのタイトルやメタディスクリプションなどのメタデータが重要だが、このメタデータもChat GPTで作成可能です。
●オンライン広告
Chat GPTを使用して、オンライン広告の広告文の候補を複数生成することができ、そこから選ぶだけで出稿する広告のフレーズを作成できるなど広告出稿業務の効率化が可能です。
我々のようなコンテンツマーケターやデジタルマーケターの働き方・仕事の仕方は、AIやChat GPTの登場により急速に変化し始めている一方、正確性や表現の面での制限やリスクもあり、検索行動も含め現在のマーケティング手法が全面的に今すぐ変化するということはなさそう、というのが今回のカンファレンスに全体を通じた印象です。
ただし、Bingではこれまでのキーワード検索に加えてChat GPTのような対話型の検索サービスが搭載され、Googleも同様のチャット型の検索サービスを準備中など、徐々に変化が起き始めており、今後注視が必要と考えられます。
現段階で、SEOやコンテンツマーケティングの仕事が目指すところ(消費者にとって良質なコンテンツを制作し、事業・クライアントの成果に繋げる)は変わらない一方、AIを活用した業務の効率化など、働き方は積極的に変化させなければ時代の波に取り残されそうです。
「AIがあなたに代わるのではない。AIを使いこなす誰かに代わられる。」
Pubconの創設者であるBrett Tabke氏による上記の言葉が、今回のカンファレンスの中で最も印象に残りました。
ご覧いただき、ありがとうございました。
いかがでしたか?
最後に、EXIDEAでは、以下のポジションで採用を行なっています。
ご興味ある方とお会いできることを楽しみにしています。